手紙

2013年02月27日 | 健康・病気

「手紙」(東野圭吾著 文春文庫)を先週読了した。
辛い小説でした。
弟直貴を大学に行かせたいという思いから、強盗殺人をしてしまって刑務所に入った兄の剛志。
その剛志から月に一度手紙が来る。
剛志の存在が直貴の生活を苦しめる。
いつも、強盗殺人をした兄がいるということで差別を受けた。
それでも通信制大学に入る直貴。
アパートにいられなくなり、バイト先で兄のことがバレるとそこをやめざるをえない。
バンドのヴォーカルをやっていてデビューの話があっても、
強盗殺人の兄がいる直貴がいては、デビューは出来ないといわれバンドを抜ける。
愛する恋人とも別れなければならなかった。
それなりに苦労して直貴は大学を卒業する。
兄のことは内緒にして中堅の家電量販店に、どうにか就職出来た。
パソコン販売課にいたが、兄のことがバレて、倉庫番の仕事に移される。
むかしバイト時代に知り合った女性と結婚する。
社宅で直貴の兄のことが知れ渡るといられなくなる。
自分は差別されてもいいが、妻や子どもが差別されることがつらい。
家電量販店の社長との会話がよかった。
結局直貴は、社宅にいられず、会社もやめるほかなかった。
直貴が剛志に最後の手紙を書く。

これまで私は、東野圭吾の「秘密」という小説しか読んでない。
「秘密」も意表をつかれた物語だったが、「手紙」もなかなか興味深く読みました。
東野圭吾の小説をもっと読みたいと思った。

コメント (4)
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