次の日、おしんが酒田を去るという夜、加代と浩太とおしんの3人で酒を飲む。
「オレたち3人はつまんない運命だのう」と加代が愚痴る。
そのときに浩太がいう。
「世の中の人で自分の思いどうり生きている人なんかいやしないよ。
みんな何かにぶち当たって、それ乗り越えようとあがいたり諦めたりしながら、
いつの間にか自分じゃ考えてもいなかった人生を歩いてる。
それを恨んでも悔やんでもどうしようもないことだよ。
そのときそのときの幸せを見つける努力をしなきゃ・・・。
じゃないと、一生幸せを知らないで終わってしまうことになる。
よし、いつか今度会えるときは、みんなが歩いてきた道を
笑って話し合えるようになりたいな」
そんなことがあって翌日、おしんは伊勢に向かう。
浩太(渡瀬恒彦)のいうことをしみじみと聞いた。
“自分の思いどうり生きている人なんかいやしないよ”
“そのときそのときの幸せを見つける努力をしなきゃ・・・。”
橋田壽賀子の思いが伝わりました。