前回と同じ頃、パチンコを再開していた頃、平日に休みをとって、自転車(ランドナー)に乗った帰り、普段は行かない、自宅近くのパチンコ店に寄ってしまった。
昼前だったので、お客は少なく、一つの島の片側10数台に3人ほどいたかいないかの程度。数台見て、良い台を見つける。集中して、小箱ひと箱をまず貯める。そのうち、右隣に客がやってきた。2人一組で座って、なんやろおかしいな、と気になってきた。一人は自分に背を向けて、なにやら隠し事をするみたいな様子。
驚きました。一人が下の玉の出口からセル板を出したり引いたりしながらジャンジャン玉を出している。それは、もうジャンジャンうるさいぐらい。「ゴト師」だ。本では知っていたが、見るのは初めて。お店の人は知っているのかしらん、と思って、背中越しに向うを見ると、なぜか、お客がみんないなくなっている。それに、グループで来ているらしく、島の裏側でも仲間がいるみたいだ。連絡している奴もいた。これは、ゴト師だけというより、暴力団。隠すふりして大ぴらにやる。店も知っていて、仕返しが怖く、警察に連絡しない、と思った。
さてどうするか、と思ったが、せっかく良い台で一生懸命やっているのに、席を退くのは面白くない。無視して、盤面に集中して、一心不乱に玉を打つこととした。
そのうち、その二人組は、自分の左側の台を順番に「作業」を済ませていった。大箱に玉が貯まると若い手下が交換に運ぶ。とうとう自分の列は全部玉が抜かれてしまった。と、思ったところへ、坊主頭で雪駄履きのリーダー格のオヤジが自分の左側の椅子に、右足を左足の上にのせて座り、自分をのぞき込んでどすの利いた声で話しかける。
「どや、その台出るか!?」
(こいつらは、店で暴れるのが目的でなく、金を手に入れることが目的、なので暴力を振るうことはない、と思ったので)
「あぁ、俺は実力で出しているからな。」と答えると、
「なっにぃ!!」 と脅してきた。
自分は無視して、打つことに集中。
オヤジは「フン」と軽く言って、立って行ってしまった。
少し後に、連中が引き上げる際に、下っ端が「これ、どうぞ」といって、小箱に端数の玉を入れて持ってきた。
馬鹿にしやがって、と思って、無視して打っていたものの、集中の糸も切れたか、上皿の玉も無くなって、自分も止めることとした。立ち上がって島の裏側を見ると誰もいない。自分の側も自分しかいなかったのだ。異様な光景だった。一つの島が自分の席以外、すべて、ごっそり玉が抜かれたのだ。
持ってきた端数の玉も一緒に交換したが、これでは「手引きした仲間」と店のひとに思われても仕方ないかな、とやや恐れた・・・。
店をでると、ちょうど、くだんの連中(5、6人)が大型の外車(愛知県ナンバー)に乗って愉快そうに帰るところだった。
今なら、すぐ立ち退いて逃げるんだろうけれど、若い、というのは全く向こう見ずだナ。
自分のパチンコも電動時代となって、打つ技術的魅力がなくなって全くしなくなった。40年前ごろの話。
昼前だったので、お客は少なく、一つの島の片側10数台に3人ほどいたかいないかの程度。数台見て、良い台を見つける。集中して、小箱ひと箱をまず貯める。そのうち、右隣に客がやってきた。2人一組で座って、なんやろおかしいな、と気になってきた。一人は自分に背を向けて、なにやら隠し事をするみたいな様子。
驚きました。一人が下の玉の出口からセル板を出したり引いたりしながらジャンジャン玉を出している。それは、もうジャンジャンうるさいぐらい。「ゴト師」だ。本では知っていたが、見るのは初めて。お店の人は知っているのかしらん、と思って、背中越しに向うを見ると、なぜか、お客がみんないなくなっている。それに、グループで来ているらしく、島の裏側でも仲間がいるみたいだ。連絡している奴もいた。これは、ゴト師だけというより、暴力団。隠すふりして大ぴらにやる。店も知っていて、仕返しが怖く、警察に連絡しない、と思った。
さてどうするか、と思ったが、せっかく良い台で一生懸命やっているのに、席を退くのは面白くない。無視して、盤面に集中して、一心不乱に玉を打つこととした。
そのうち、その二人組は、自分の左側の台を順番に「作業」を済ませていった。大箱に玉が貯まると若い手下が交換に運ぶ。とうとう自分の列は全部玉が抜かれてしまった。と、思ったところへ、坊主頭で雪駄履きのリーダー格のオヤジが自分の左側の椅子に、右足を左足の上にのせて座り、自分をのぞき込んでどすの利いた声で話しかける。
「どや、その台出るか!?」
(こいつらは、店で暴れるのが目的でなく、金を手に入れることが目的、なので暴力を振るうことはない、と思ったので)
「あぁ、俺は実力で出しているからな。」と答えると、
「なっにぃ!!」 と脅してきた。
自分は無視して、打つことに集中。
オヤジは「フン」と軽く言って、立って行ってしまった。
少し後に、連中が引き上げる際に、下っ端が「これ、どうぞ」といって、小箱に端数の玉を入れて持ってきた。
馬鹿にしやがって、と思って、無視して打っていたものの、集中の糸も切れたか、上皿の玉も無くなって、自分も止めることとした。立ち上がって島の裏側を見ると誰もいない。自分の側も自分しかいなかったのだ。異様な光景だった。一つの島が自分の席以外、すべて、ごっそり玉が抜かれたのだ。
持ってきた端数の玉も一緒に交換したが、これでは「手引きした仲間」と店のひとに思われても仕方ないかな、とやや恐れた・・・。
店をでると、ちょうど、くだんの連中(5、6人)が大型の外車(愛知県ナンバー)に乗って愉快そうに帰るところだった。
今なら、すぐ立ち退いて逃げるんだろうけれど、若い、というのは全く向こう見ずだナ。
自分のパチンコも電動時代となって、打つ技術的魅力がなくなって全くしなくなった。40年前ごろの話。
殴られたら、警察呼んでくれと大声出すつもりでした。そんな事態は彼らが一番避けることは分かっていましたから、全く、平気で、十分張り合っていましたね(笑)
「その台出るか」というような尋ねるような言い方は、相手の出方として良くなく、「替われ」と直截的に言うべきででしたね。そうすれば、どうなっていたか分かりません。