日本人の英語 (岩波新書) | |
マーク・ピーターセン | |
岩波書店 |
初版は1988年とのことなので、もはや古典ですね。
日本人には掴みづらいネイティヴならではの英語的発想の解説書。
先日読んだ『英会話イメージリンク習得法』のネタ本の一つ。
前半に紙幅を割いて解説される「冠詞と数、a、the、単数、複数などの意識の問題」はなかなか実践的です。
日本人が無造作に選択する冠詞や単数形・複数形の使い方が、ネイティヴに対して如何に違和感を抱かせるのかが、よく理解できます。
冷凍庫は各家庭に普及しているから「the freezer」でよいけど、電子レンジは各家庭にあるとは限らないから「her micrwave」と言うように使い分ける、という話はなるほどな~という感じでした。
(電子レンジが普及途上というのは本著が書かれた時代の話であって、現代では「the microwave」でよさそうですね…)
その後は、これまた日本人が迷いがちな前置詞の選択についてで、ネイティヴの感覚では前置詞の使い分けには一貫した論理がある、ということが様々な事例をもって説明されます。
そう言われるとわかるんだけど、やっぱり難しいなーというのが正直なところ。
on と in くらいなら解るんだけど、acrossの比喩的表現とかになっちゃうとなかなかイメージしにくい。
で、それから先では関係詞や副詞などをこうして使えば英語らしい表現になるよ、ということが解説されますが、このあたりはそれなりに高いレベルでの英語力を身につけようとしている人には参考になるのかな、と。
自分のレベルでは、そんなもんか、という感じ。