そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

新たなチャレンジ

2010-08-31 23:14:44 | Sports
バランスあるチーム作りに自信=ザッケローニ新監督が抱負―サッカー日本代表(時事通信) - goo ニュース

ザッケローニ新監督の就任記者会見全文を読みました。

会見の中でも発言があった通り、これは新たなチャレンジ。
日本サッカー界にとって、欧州の”大物”監督を連れてくるという「チャレンジ」であるのはもちろん、ナショナルチームを率いるのは初めて、そもそもイタリア国外で指揮を執るのも初めての経験なのだから、ザッケローニ氏にとってだって大きな「チャレンジ」でしょう。

チャレンジには当然リスクがつき回る。
お互いに経験のないことをやろうとしているんだから、これからいくつもの障害にぶち当たることだろう。
それでも、あえてそのリスクに挑もうという前向きな姿勢は、2006年以降なんとなく停滞感のあった日本サッカー界が南アフリカでの健闘をよいきっかけとして再び前進しようという意思の表れ。

すっかり縮こまっている今の日本社会にとってもなかなかいいニュースじゃないですか。
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「○○バブル」

2010-08-30 23:12:13 | Society
内田樹さん「スト」賛否 売れっ子刊行ラッシュに自ら待った(産経新聞) - goo ニュース

この話題、他の方のブログで知ってはいたのですが、今回改めて関係ブログを読んでみました。

池上彰「伝える力」(8月12日) -ブックファースト・遠藤店長の心に残った本

ウチダバブルの崩壊(8月13日)「バブル」後記(8月14日) - 内田樹の研究室

当事者として(8月13日) - 茂木健一郎 クオリア日記

書籍バブル論について~私も当事者の感想を入れます!!(8月13日) - 勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう

内田氏と茂木氏・勝間氏の間で、「バブル」に対する考え方に違いがあることが話題になってますが、単に「書く意欲」の違いなんじゃないですかねえ。
本を出すのがいい加減面倒になった内田サンはいい機会だと思ってボイコットの口実にしているのに対し、茂木サン、勝間サンはまだまだ意欲十分だという。

自分は、内田サンの本は(「バブル」前に)2冊くらい読んだことがありますが、茂木サン勝間サン池上サンの本はまったく読んでません。(「バブル」には踊らされないタチなもんで…)
一般論として仕事が集中すれば一つ一つの仕事は粗くなるのは必定だと思います。
そして、そもそも発端となったブックファーストの店長さんのブログでは、そういった書籍の質低下を指摘しているのに、茂木サンも勝間サンもそこを素通りしてしまっているように思えるのですが。
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法律学と経済学の違い

2010-08-27 23:43:39 | Economics
今週号の週刊ダイヤモンドの特集「解雇解禁」について、山崎元氏がダイヤモンド・オンラインのコラムで採り上げています。

論旨全般について同感ですが、直接の主旨からは外れるものの、<論点1>の部分で法律家が陥りがちな陥穽について触れている部分が個人的には興味深かったです。
書かれている通り、法律家という人種は、何が公正か何が正義かという点への関心に集中するあまり、その公正さをどのように実現するかという実践的な論点に無頓着、というか、何が公正であるかを明らかにすればそれだけでその公正さが実現されるかのように考える傾向があるように感じます。

自分は大学時代法学部に所属していましたが、法律学にどうもしっくりこないものを感じていたこともあり、「法と経済学(Law and Economics)」のゼミに参加しました。
法律学の判断基準が公正さ、正義であるとすれば、経済学の判断基準は資源配分の効率性である。
公正・正義が主観的・定性的な概念であるのに対して、効率性は客観的で定量的に測ることができる。
公正な世の中とは、実は資源配分が最適に効率化された社会のことではないか、即ち公正・正義イコール効率性と考えることが出来ないか、との仮説を検証する学問が「法と経済学」である、と自分なりに理解しました。

法律学に欠けている(と自分には思えた)実践性と客観性を備えた経済学に魅せられたことが、その後自分が経済学好きになったきっかけでありました。
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「「悪」と戦う」 高橋源一郎

2010-08-26 23:12:01 | Books
けっして新味のある小説ではないと思うけど、終盤はそのひたむきさに少し感動を憶えた。

読んでいる自分自身、ランちゃんやキイちゃんと同じくらいの幼い子供を育てているからか、「戦う」というイメージに共感できる。
子育ても「戦い」だし、子供が育つことも「戦い」なのだと思う。

一方で、「戦う」相手が「悪」であることは、いまいちピンとこなかった。
何と云うか、ある種の気負いというか、全共闘世代の矜持というか、やや鼻白む。

「悪」と戦う
高橋 源一郎
河出書房新社
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日本代表監督が決まらない件

2010-08-25 23:46:41 | Sports
サッカー日本代表の新監督がなかなか決まらない件について。

協会の進め方がお粗末だなどと外野から批判するのは簡単だけど、実績のある優秀な監督に就任してもらおうと思えば交渉が難しくなるのは当然のことだし、焦って妥協するよりはとことんチャレンジしたほうがよいと思う。

で、昨日行われた、原博実・日本サッカー協会技術委員長の帰国記者会見の記録を改めて読んでみたんだけど、言ってることは至極まともだし、話すことができる範囲で最大限これまでの経緯を丁寧に説明しているように感じ、なかなか好印象を受けました。

それに比べて、記者側の質問の偏狭で意地悪なことといったら…

今はあえて世界に出ていって、世界的な人に交渉している、そこの違いです。オシムさんの場合、国内のJリーグで指揮していた人ですから、国内がターゲットになるというところと、世界のマーケットに出て、そこで競争しながら取ってくる。(今までとの違いは)そこだと思います。

と、原さんが説明しているように、これは日本サッカー界の新たなチャレンジなんだから、もうちょっと暖かい目で見守ることが出来ないものなのか。
9月4日、7日の国際試合に新監督が間に合わないことが、果たしてそれほど大きな問題なのだろうか。
新監督も決まらないのに代表に選手を出せない、とJクラブ側が言っているという報道もあるけど、国際試合の経験を積む機会であることには変わらないし、多くの選手はそれでも出たいと考えるのが普通ではないか。
動き始めるのが遅すぎるという批判もあるけど、南アフリカで日本代表がそれなりの結果を出せたからこそ、こういうチャレンジが出来たわけで、ワールドカップ後に動き始めるのは致し方なかったのではないかとも思います。

一方で、ちょっと考えさせられたのは、原さんが説明している、ペジェグリーニに断られた理由。

お金の面もありますけど、最終的にはコーチ陣、家族とも相談して、それだけの期間、ヨーロッパを離れると(監督の)マーケットから消えてしまうんじゃないか、というのが大きかったと思います。

うーん、こればっかりはねえ。
やっぱり日本は、世界のサッカー界の中心からあまりに離れているのだよなあ。

お金の面については、せっかくの円高なんだから、年俸は出せなくても今のうちに契約金でどーんと出しちゃえば…とか。
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「犬の帝国」 アーロン・スキャブランド

2010-08-21 21:03:42 | Books
直接「犬」を論じた本ではありません。
概要については、カバー折りしろの内容紹介から以下引用させてもらいます。

現代日本人にとって、今や欠かせない伴侶となった犬。
しかしほんの150年ほど前、「野蛮な」日本犬と「文化的な」洋犬は、日本と西欧の文化的軋轢の象徴でもあった。
そして帝国のシンボルとして「忠犬」ハチ公が顕彰され、挙国一致の戦争に多数の軍犬たちが動員された時代を経て、いまペット大国日本の犬たちは、主人たちとともに大量消費の時代を迎えている。犬という鏡に映し出された近現代日本の姿を、気鋭の米国人歴史家が鮮やかに切り取る。


「犬」という切り口で日本社会の近現代を新たな視点から俯瞰します。

西洋犬との比較で日本犬を蔑み、オオカミや野犬を滅ぼした19世紀後半から、一転して日本犬を賛美するようになった1930年代。
ここで紹介される手のひらの返しようは今から見ると滑稽ですらあり、国威発揚のために「忠犬ハチ公」や「軍用犬・金剛と那智」の美談が利用される件りには滑稽さを通り過ぎて空恐ろしさを感じます。
過剰な「擬人化」により世間が美談に酔う様は古今東西共通。
直近の「はやぶさ」ブームなんかにも共通したものを感じたり。

この本で初めて知ったこともいくつかありました。
渋谷のハチ公像はハチ公がまだ生きているうちに建てられ除幕式にはハチ公自身も出席したとか、そのハチ公像は戦時中の金属不足の折に供出され、今のハチ公像は終戦後再建されたものであるとか。
現代の日本では、15歳以下の子供の人口より、ペットの犬と猫の数の方が多いことだとか。

著者は、日本現代史を専門とする米国の研究者(たぶん結構若い)とのことですが、よくまあここまで調べ上げたなあというほど、日本ではすっかり忘れられたようなエピソードを拾いながら、興味深い視点での通史が作り上げられます。

一方で編集は若干お粗末。
序章と第一章でまったく同一のセンテンスが繰り返し使われたりしているのはまあよいとして。
石橋湛山の没年が1973年になってたり、「南極物語」が何故か是枝裕和の映画になってたり。
「南極物語」の監督は蔵原惟繕(クラハラ・コレユキ)。
まさか「コレユキ」と「コレエダ」を混同してしまったとか?
こんなのが自分にも見つけられるくらいなので、他にも事実誤認があったりするかもしれません。

犬の帝国―幕末ニッポンから現代まで
アーロン・スキャブランド,本橋 哲也
岩波書店


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「法人営業「力」を鍛える」 今村英明

2010-08-20 23:49:12 | Books
これも去年セミナーを受けたときに配布された本ですが、マーケティング関連の本を読み比べてみる意味もあって通読してみました。

が、マーケティングの本、というよりは、「営業」についての本ですね。
法人向けの営業にマーケティング・ロジックを採り入れるための指南。
マーケティング・ロジックに基づく営業とは即ち、セグメンテーションでものを考える、ということ。
セグメンテーションを行なうことで、どこに注力し、どこを切り捨てるべきかが明らかになる。
それが利益を生み出す源泉となる。

ニーズ深堀りだとか、EVC(顧客経済価値)で考えるだとか、顧客のDMU(意思決定主体)に着目するだとかいうあたりは、営業のイロハだし、意識付け次第で実践できそうな気がしますが、チャンス・マップで市場を整理したり、売り上げ方程式で攻めどころを見定めたりするのは、結果だけみると鮮やかですぐやってみたくなるけど、実際にやるのはコツが必要そうで難しいだろうな、という感じです。

総じて実践的で、なかなかいい本だと思いました。

法人営業「力」を鍛える
今村 英明
東洋経済新報社
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帰京

2010-08-20 21:00:25 | Diary
しばらく夏季休暇で不在にしておりました。

休み中、後半は涼しい高原にいたので、猛暑の東京に帰ってきてどうなることやらと心配してましたが、今日はずいぶんと過ごしやすいようで。

ずっとPCもないような環境にいたので、ネットとのつながりはガラケー頼み。
ネットレスな生活も穏やかで、たまにはいいもんです。
ただ、その分世の中の動きには明らかに疎くなりますな。
まあ世間もお盆休みで、大した動きはないのかもしれませんが。
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耳馴染みっておそろしい

2010-08-08 21:19:47 | Entertainment
今日はサザエさんの実写版ドラマやってましたが、その前の通常枠アニメ版でも、昭和60年に放送された三谷幸喜脚本の作品を特別放映していました。

カツオとワカメの声優さんが交代する前の作品のはずですが、聴いていてまったく違和感を感じない。
というか、現在の声との違いが全然聞き分けられない。

ところが、いっしょに視ていた4歳のうちの長男は「カツオくんの声が変だ~」とか言うんですよね。
馴染みがないとやっぱり違和感があるらしい。

基本的に同じトーンの声優さんを起用しているから、というのもあるんでしょうが、子供のころから耳馴染んだ声はなかなか忘れない、ということなんでしょうか。
それにしてもなぁ…
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空気を読む高校球児

2010-08-07 23:33:07 | Sports
夏の甲子園が開幕しました。

ちょっと前から気になってるんですが、最近の高校球児って、選手宣誓とかインタビューで「観ている人に感動を与えたい」とか「ふるさとに元気を与えたい」とか臆面もなく語りますよね。
昔の球児ってそんなこと言わなかったよなぁ、と。

いや、別にいいんですけど、感動や元気なんて観ている側が勝手に感じるものなんだから、やってる本人はまわりの目なんか気にせずプレーしろよ、とかおじさんは思ってしまうわけです。

現代の若者の「空気を読む」気質がここにも現れてるんですかね。
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