そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

サンデー系だらけ

2008-05-30 21:43:07 | Sports
さて、明後日は日本ダービー。

今日の日経新聞夕刊スポーツ面のコラム「須田鷹雄のG1解剖学」によると、今年行われたJRA平地G1競走8戦全てで「父もしくは母の父がサンデーサイレンス系」という馬が馬券に絡んでいるという。
それどころか、昨年9月のスプリンターズステークスで馬券に絡まなかったのを最後に、18レース連続でサンデーサイレンス系はG1馬券に絡み続けているのだそうです。

このような事態が発生している背景としては、単にサンデーサイレンスの強さが遺伝しているというだけでなく、サンデーサイレンス系の圧倒的な絶対数が挙げられるとのこと。
なんと、今年の登録3歳馬のうち父サンデー系は1,124頭、母サンデー系は358頭の合計1,482頭で、全体で4,776頭いる3歳馬のうち三分の一近くがサンデーサイレンスの血脈を受けている、というのです。
ちなみに、ダービー出走馬18頭のうち、父サンデー系は9頭、母サンデー系2頭で、サンデーサイレンスの孫が合計11頭。

しかし、ここまでサンデー系だらけになってしまうと、今後交配の選択肢がどんどん狭まっていくのではないのか、といささか心配になってきます。
貴重な非サンデー系が、サンデー系と交配されることで、新たなサンデー系がますます増えていくことになるわけだし。
もちろん、代を重ねれば血も薄まっていくわけで、クロス交配という道も開けては来るけれど…大丈夫なのかね?
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「私家版・ユダヤ文化論」 内田 樹

2008-05-29 22:46:29 | Books
私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)
内田 樹
文藝春秋

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自分は、ユダヤ人のことについてほとんど何も知識を持たず生きてきました。
もちろん、ホロコーストのことは知っている。
スティーブン・スピルバーグがユダヤ系だとか、米国のネオコンと呼ばれる人たちにユダヤ人の勢力が影響しているといった話も聞いたことはある。
が、どれも断片的な情報ばかりで。

そういう身であまり偉そうなことは云えないんだけど、この本の大部分は著者のオリジナルな議論というよりは、サルトルのユダヤ人論や「日猶同祖論(※)」や19世紀フランスの反ユダヤ主義者・モレス侯爵の生涯など、過去の言説や歴史の振り返りがほとんどを占めているような気もしなくはありません。
(※)日本人はユダヤ人の末裔だ、という主張のこと。そんな荒唐無稽な話が真剣に語られていた時代があったなんて、本当に驚いた!

そうだとしてもこの本は面白い。
基礎知識の無い身にとって「ユダヤ人とは」「反ユダヤ主義とは」という話が新鮮に響いたということもあるけど、やはり何と言っても著者の流麗なレトリックを駆使した文章の卓抜さに支えられているところは大きいと思う。

大部分は過去の言説の紹介、などと書いたけど、終章の最後2節ほどは著者オリジナルの議論が展開されます。
ユダヤ人は「何故」知的なのか、そして、「どこが」知的なのか、について。
この部分がまた読んでてよくわからんのです。
書いてあることが正確に理解できない、ということもあるけど、どうして著者がそういう結論に至ったのか、その「飛び具合」に着いて行けない、というか(著者自身「暴走」だと認めてますが)。
それでも何となく分かったような、読んで一つ頭がよくなったような気分にならされてしまうのが、内田マジック。
って、褒めてんだかなんだか分からなくなってきましたが。
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自動車関連ビジネスの行く末

2008-05-28 23:03:45 | Economics
ガソリン、6月170円台後半も? 新日石12円上げ(朝日新聞) - goo ニュース

来月またガソリン価格が上がりそうとのこと。
先ほどNHKのニュースで、ガソリン高騰の影響の一端として、自動車教習所のコストが大幅に上がっていることを採り上げていました。
ある教習所では、月あたりのコストが一年前に比べると200万円ほど増えているとか。
ガソリン高騰もしばらくは続きそうだし、そもそも少子化にクルマ離れ。
教習所経営という商売も先行きかなり厳しそうです。
自動車絡みのビジネスはどれも将来は明るくなさそうだし、そういう点では自動車業界(メーカー)ももっと危機感をもって騒いでもよさそうな気もしますが、意外に平穏な様子を見せている気がします。
もはや国内市場には期待をせず、新興国で商売できればいいという割り切りがかなり浸透しているんでしょうか。
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「4-2-3-1」 杉山茂樹

2008-05-22 22:53:37 | Books
4-2-3-1―サッカーを戦術から理解する (光文社新書 343)
杉山 茂樹
光文社

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話題の一冊。
かなり売れてるらしい。

「4-2-3-1」とはサッカーの布陣を示す表記方法。
数字が4つ並んでるところがポイントなんですね。
日本だと「3-5-2」「4-4-2」など「DF-MF-FW」の3段階の表記になる。
4段階で布陣を解釈しようという文化が存在しないわけです。
この時点ですでにギャップがある。

欧州のサッカーが戦術重視なのは、個人技ではブラジルに勝てないのが分かってるからだ、というのが著者の理解。
即ち、布陣・戦術というものは、弱者が強者に挑み勝利をものにするための手段、だと。
サッカーの世界では「弱者」である日本が、何ゆえ布陣・戦術というものに対してこんなにも無頓着・不勉強なのか、それでは強者に勝てるわけがないじゃないか、という強い憤りが沸々と伝わってきます。
ましてやジーコのように試合前日にスタメンを公表するような愚行には、開いた口が塞がらないとこき下ろします。

多彩な具体例をもって、布陣と戦術の実例が説明されていますが、もっとも強調されているのは「サイドを制する」ことの重要性。
ピッチの中央部にいれば周囲360度から敵がボールを奪いに来る。
タッチライン際であれば、ケアすべきエリアが半分の180度に減る。
また、ピッチ全体にワイドに拡がる陣形をとれば、相手の保持するボールにプレスをかけやすい→高い位置でボールを奪いやすい→効率的に攻めやすい。
「4-2-3-1」の「4」と「3」にそれぞれサイドプレーヤーを配し、左右それぞれ2人ずつで攻め守ることのメリットが繰り返し説かれます。
確かに、本の中でも紹介されてますが、オシム監督のときの日本代表で、左サイドに駒野と三都主を2人置いて効果的なサイド攻撃を繰り返した試合は自分も印象に残っています。

しかし、そうだとすると日本ではそういう布陣がどうして流行らないんですかね?
本当に、著者が言う通り、サッカー文化の低さゆえに、日本代表にしてもJリーグにしても監督の知見と能力に問題があるからということだけなんだろうか。
プレーヤーの方には問題ないんですかね。
まず優秀なサイドアタッカーの数が少ない。
また、サイドを厚くすればそれだけ中央が薄くなるわけで、例えば1トップが務まるだけの強靭さと巧さを兼ね備えたセンタープレーヤーがいない、とか。
あるいは、よく言われる話だけど「キャプテン翼」の影響で、日本では巧い選手はみんな「司令塔」役のポジションに偏ってしまう、とか。
人材がいないから布陣が限られるのか、布陣を工夫しないから人材が育たないのか…一概には言えそうにない気もします。

ここまで徹底してサッカーの布陣について語ったものを読んだことが無かったので、サッカー好きの素人としてはとても面白かったです。
クライフとかヒディンクとか、一流監督へのインタビューも豊富だし。
特にヒディンクに「トルシエは日本協会から幾らくらい年俸を貰っているのか?」と質問されて答えたら数日後に韓国代表監督に就任した、なんてエピソードが生々しくってよかった。
先般読んだ「日本人はなぜシュートを打たないのか?」とは全く異なる視点でのサッカー論ですが、それぞれにサッカーを観る楽しみを増してくれること請け合いです。
まあどっちにしてもテレビ観戦してるだけじゃサッカー観る目も養われないわけだけど…
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クライシスマネジメントかニュースバリューか

2008-05-22 21:02:30 | Economics

会社をダメにする“法令遵守” 野村証券はなぜ危機管理に失敗したのか 組織の生死を分けるクライシスマネジメント(日経ビジネスオンライン) - goo ニュース

 監査法人も証券会社も証券市場に対して重要な役割を果たすべき存在であり、構成員が業務上知り得た情報に基づいて株売買を行うことによる信頼の失墜、行為の社会的評価という点では同等である。

 ただ、新日本の事件は課徴金事件にとどまり、株売買全体では損失を出しているのに対して、野村の事件は行為者が逮捕され刑事事件になっていること、トータルではかなりの利益を上げていることなど、野村の事例の方が事件としてはより重大と言えよう。

 しかし、そのような行為に及んだのが、野村の場合は中国人社員という特殊性があったのに対して、新日本の事件の場合は数千人に及ぶ公認会計士職員のうちの1人であり、組織全体の信頼性に与える影響という面では、むしろ新日本の方が深刻と言えなくもない。

 ところが、事件が組織に与えた影響という面では決定的な違いが生じた。野村の事件がマスコミで連日大きく報道され、企業年金連合会、王子製紙など野村との取引の停止を打ち出す顧客が相次いだのに対して、新日本の方は日経新聞のスクープが一面で大きく取り上げられた以外はマスコミの取り扱いは比較的小さく、クライアント企業からの監査契約見直しの動きも全くない。

 この違いをもたらしたのは何だったのか。その大きな要因となったのが、クライシスマネジメントに対する姿勢と方法の違いである。

確かに、野村や(この記事の後ろの方で取り上げられている)NHKのインサイダー事件に比べると、新日本監査法人の事件は印象が薄いというか、ほとんど記憶から無くなりかけてたのは正直なところです。
筆者は、その違いがマスコミ対応をはじめとするクライシスマネジメントの巧拙から生じたものだと解説しています。
確かにそうなんでしょう。
マスコミが、企業(に限らないけど)不祥事を格好の餌食として待ち構えている世の中では、初動対応を適切にできるかどうかで負う傷口の深さも全然違ってくる。

ただ、誰でも知ってる野村證券やNHKのネームバリューに比べると、監査法人なんて一般人には馴染みがない存在である分、ニュースとしての価値が薄かった、という面もあるんじゃないでしょうか(これもまたマスコミの嫌らしさを表してはいますが)。
筆者は、新日本監査法人の事件の第三者委員会の委員長だったということで、若干手前ミソな印象を受ける記事ではあります。

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「「家庭教育」の隘路」 本田由紀

2008-05-18 22:30:57 | Books
「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち
本田 由紀
勁草書房

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自分が著者のことを知ったのは、NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」出演時でした。
太田光の挑発的な問いかけに激しい剣幕で真っ向勝負していたのが印象的でした。
共著した「「ニート」って言うな!」も話題になりましたね。

政府の教育再生会議で「親学」が議題に上るなど、昨今「家庭がダメだから子供がダメになるのだ」という趣旨の家庭教育責任論が活発化し、一方で家庭での教育をメインに取り上げる雑誌などが次々と創刊されるなど、「家庭教育」への関心が非常に高まっている状況にあります。
著者の問題意識は、限りある時間的・経済的リソースの中ただでさえ「正しい親であらなければならない」というプレッシャーにさらされている世の母親たちが、こうした「家庭教育」重視の風潮によりますます苦境に追い込まれていく状況が発生しているのでは、という点にあります(著者自身小学生の子供を持つ母親だということです)。

39名の小学生の子を持つ母親へのインタビューと、青年期の子供とその母親とのペアを対象にした質問紙調査データとを材料に、社会階層が家庭教育の在り方に影響を与える「格差」の問題、および、母親たちが子育てそのものの中で、或いは、自身の人生設計との間で直面している「葛藤」の実態をあぶり出していきます。
読み応えがあるのはやはり、かなりの紙幅が費やされているインタビューの部分です。
母親たちが何を考え何に悩みながら「家庭教育」に向き合っているのか。
分かったようで分かっていなかったことが赤裸々に生の声として込められています。
ウチのコドモはまだ教育前段階ですが、今後父親として或いは夫としてどのような配慮が必要になるのか、考えさせられるものがありました。

ポスト近代化社会では、単にテストで好成績を上げ高学歴を得ることが必ずしも社会的な成功を保証してくれはしない。
求められるのは知識や学力だけではなく、コミュニケーション能力や独創力などいわゆる「人間力」的なスキルが重視されることになります。
それじゃあ学歴は全く関係ないかというとそんなことはない。
ちゃんと勉強して学力を上げるとともに生活習慣や社会のルールを身につけるための「きっちり」した教育と、子供の個性に合わせて様々な体験をさせることで「人間力」を身につけさせる「のびのび」した教育が、どちらも必要とされるわけです。
ところがこの両者を両立させることはなかなかに難しい。
厳しく躾け過ぎればのびのびとした個性は育たないし、放任し過ぎれば規律は身に付かない。
そうしたアンビバレンスに母親たちは日々悩んでいるわけです。

正直、はじめに主張ありきでそれを裏付ける調査結果を組み立てた、という印象も多少はするんですが、結論には同意するし、調査結果の分析内容も興味深く、読んでよかったと思える一冊でした。
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三周年

2008-05-16 20:43:59 | Weblog
2005年5月16日に開設したこのブログ、本日で丸三周年を迎えました。
何の気なしに始めた割にはよく続いたなぁと。
ブログ開始はちょうど一人めのコドモを授かったのと同時期。
それが今や二児の父なんだから、三年といってもそれなりに重みを感じたりします。
現在の総エントリ数が700弱、ということは平均すると3日に2日のペースで更新してきたってわけか…意外に多いな。
途中ひと月くらい更新が滞った時期もあったりしたけど、ここのところ妙に更新頻度が高かったりして、アクセス数もやや多め(といっても少ないけど)。
最近は他の方のブログにコメントしたりすることもなく、交流も広がっていないのでここも閑散としてますが、もし定期的に読んでいただけてる方がいらっしゃるとしたら、この場を借りて御礼申し上げます。
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ヤマ場は夏

2008-05-14 23:20:20 | Politcs

一般財源化へ調整に着手 首相、与野党協議を指示(共同通信) - goo ニュース

ガソリン税の騒動も早くも世間から忘れ去られようとしている今日この頃ですが、道路特定財源の一般財源化が閣議決定されました。
今日の日経新聞朝刊マーケット総合面「大機小機」では「一般財源化を実のあるものに」と題して一般財源化の「実質効果」を得るまでの険しい道のりについてコンパクトにまとめられていた(文責”ミスト”氏)ので、備忘も兼ねてメモしておきます。

 「実質効果」を生むには予算編成の枠組みを変える必要がある。2009年度予算の方針は小泉内閣時の06年7月に閣議決定した歳出・歳入一体改革(骨太方針2006)に基づいており、公共事業費は毎年1~3%減、社会保障費は自然増から毎年2200億円の削減と決められている。これを受けて道路整備費は07,08年度と3%減った。だがこの閣議決定は道路特定財源制度を「前提」としており、道路に甘い点は昨今の無駄遣いが示している。「実質効果」実現にはまずこの前提を変える必要がある。
 最初の関門は6月下旬の「骨太方針2008」だ。11年度の基礎的収支黒字化に必要な額(16兆5千億円)は変えず、特定財源の外れた道路整備費を含む公共事業関係費(約7兆円)を毎年1割以上削減し、浮いた財源を、毎年2200億円の削減が限界に来ている社会保障費に充てるという変更が必要だ。
 次の段階は、8月下旬ごろに策定される予算要求のシーリングで、上述の骨太方針を受けて公共事業関係費を10~15%のマイナスとする。
 この2つの仕掛けが行われて初めて年末の予算編成で道路予算が削減され、「実質効果」が国民に還元される。逆にいえば上記のプロセスを踏まなければ、年末の予算は4千億~5千億円の一般財源化に終わり「一般財源化の偽装」になる公算が大きい。道路族が落ち着いているのは、こうした枠組みの変更はないと高をくくっているからだ。

ヤマ場は夏、ということですね。
その頃に道路族が焦って大抵抗運動を展開するような局面が果たして訪れるのか?
福田内閣の命運が決まるのもその時期になるのかもしれませんな…

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「アラブの大富豪」 前田高行

2008-05-13 22:56:00 | Books
アラブの大富豪 (新潮新書 251)
前田 高行
新潮社

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著者は、アラビア石油やJETROに勤務して中東ビジネスに長く関わってきた人物。
リタイア後に「アラビア半島定点観測」というブログを開設したところ人気ブログとなり、経済雑誌の取材を受けるようになって、ついには新潮社から声がかかった、というのが本著を出版することになった経緯だそうで、カリスマブロガーでもあるわけです。

サウジアラビア、UAE、オマーン、バーレーン、カタール、クウェート、ヨルダン…サッカー日本代表のアジアでの戦いのライバルとしては馴染みの国ばかりですが、それぞれの国にどんな特徴があるのかはなかなか分かりづらい。
というか、アラブ人ってみんないっしょに見える。
ヒゲヅラで顔も似てるし、みんな同じような名前だし…
そんな一緒くたに見える中東諸国の王族を中心に、そのプロフィールと行動形態を分かりやすく解説してくれる中東諸国入門書。

たとえば、今やオイル・ブームの象徴として金融センター・観光地としてのステータスがぐんぐん上がっている、中東のコスモポリタン・ドバイ。
ドバイはUAE(アラブ首長国連邦)を構成する首長国の一つですが、実はドバイ首長国自体の産油量はさほど多くないそうなんです。
首長自らが近隣諸国のオイルマネーを借り入れて、港湾・空港・自由貿易特区などのインフラ投資を積極的に行うことで金融・物流・観光の一大センターとしての現在の位置を築いたんだそうで。
そんなこと全然知りませんでした。

ここのところの原油価格高騰でオイル・マネーが耳目を集めていますが、この地域の国々の歴史ってすごく浅いんですよね。
原油が採掘されて豊かになったのはほんのここ数十年のことで、それまでは「アラビアのロレンス」に出てくるような砂漠の民ベドウィンが跋扈する未開の地だった。
それが今や王族たちは世界有数のお金持ち、オイルマネーは国民にも行き渡り優雅な暮らしを謳歌している。
たまたま石油の出る地域に住んでいただけなのにね…つくづく人間社会って不平等だなと思わずにはいられませんが…

文章も非常に読み易く、一気に読める面白い一冊でした。
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そう目くじら立てなくても

2008-05-12 21:48:17 | Society
提携先ATMで早くも障害=約2万件不調-三菱東京UFJ銀の新システム稼働(時事通信) - goo ニュース

これだけのビッグスケールのシステム統合、そうそう無事にはいきませんよ。
たかだか数時間コンビニのATMでお金が下ろせなかっただけのこと。
たまたま出金できず不便を被った人がいるのは事実でしょうが、経済活動をストップさせるような大障害ってわけでもない。
そもそもごく数年前までコンビニでお金下ろすなんて風習無かったわけだし。
個人的には、そう目くじら立てなくても…と思ってしまうんですが。

とは言っても、日本人はミスには厳しいからね~。

この厳しい消費者がいたからこそ、高品質を実現する製造業ときめ細かいサービスを提供するサービス業が発達したのだとは言えると思うけど。
日本のサービス業の生産性が低いって言われるのって、厳しい消費者を満足させるためのサービスレベルが必要とされてきたことと無関係ではないように思います。
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