「あてずっぽう」と云う言葉があります。
子供の頃、この言葉をよく使ったように思います。
意味は、『根拠や目当てなしに事を行うさま』ですが、今日はこの言葉の語源について調べました。
「あてずっぽう」の語源で最も有力なのは、「当て推量(あてずいりょう)」が変化したのでは、という説だそうです。
「当て」とは「あてにする」などの「あて」で、その「あて」には「目当て」とか「見込み」などと同じ意味があり、【確かな根拠もなしに推し量る】ことを「当て推量」といいます。
これが「当推(あてずい)」と略され、さらに擬人化されて「当て推坊(あてずいぼう)」へと変化したようです。
この「坊」とは、暴れん坊とか、食いしん坊などに使う「坊」で、人の様態を表す言葉として、「~な人」「~する人」という意味を表します。
つまり「当て推量(あてずいりょう)する人」を「当て推坊(あてずいぼう)」といい、それが「あてずっぽう」へと変化したという説です。
他にも【物差しもなしに長さを測ること】を言う「当寸法(あてずんぼう)」が転じたのではという説もあるようです。
最近は「あてずっぽう」を言ったり、答えたりする人がいなくなりました。
その要因は、電子機器が普及して、正確な知識が瞬時に入手できるようになったからでしょうか?
この言葉もいずれ死語になるのでしょうね。