昨日は野田総理と小沢元代表との会談が行われました。
会談を前にして野田総理は「乾坤一擲(けんこんいってき)」の会談と位置づけて臨むと言っていました。
今日はこの「乾坤一擲」の語源について調べました。
「乾坤一擲」の「乾(けん)」は、八卦の一つで、象徴するものは「天」。そして「坤(こん)」も八卦の一つで、象徴するものは「地」です。
この二つを合わせた「乾坤」は天地を意味し、そして「一擲」とは、一度に全てをなげうつことを言います。
つまり、乾坤一擲とは、さいころを1回投げて天が出るか、地が出るかをかける意味であり、自分の運命をかけて、のるか反るかの大勝負に出ることを言います。
この故事は、韓愈の詩『鴻溝を過ぐ』からで、「竜疲れ虎困じて川原に割ち、億万の蒼生、性命を存す。誰か君王に馬首を回らすを勧めて、真に一擲を成して乾坤を賭せん」とあるのに基づいています。
さて、乾坤一擲で臨むと言っていた昨日の野田総理と小沢元代表の会談はどうだったのでしょう。
のるか反るかの大勝負は反ってしまいました。
政治生命をかけた消費税の引き上げの首相方針に、格上の身内から反られた総理はそれでも今国会中に採決するのでしょうか?
それとも乾坤二擲、三擲があるのでしょうか?
それにしても、今に始まったことではないですが、民主党は変な党ですね。
党の代表である総理大臣が仲介者を通さないと党員に会えない。しかも、ベテランの一議員が総理の方針に真っ向から反対しても何にも出来ない。
会社で言えば社長の方針に年配の平社員が堂々と反対しているようなものですが、その時に社長は何にも処分をしないでしょうか?
民間ではそのような会社は存在しませんが、官ではあるのですね。
大阪市役所がそうでした。