らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

大正琴は名古屋生まれ

2016-12-04 | 雑学

現役をリタイアした後、趣味として楽器に関心を示す高齢者もいるようです。
しかし、ピアノやバイオリンなどは演奏が難しく、且つ値段も高価であり、中々取りつき難い存在です。
そのような方は大正琴から始めてみては如何でしょうか?

大正琴は右手のピックで弦をはじき左手でタイプライターのようなボタンの鍵盤を押さえて音程を調節する楽器です。
古賀政男の「人生劇場」の曲などに使われており、最近では「SEKAI NO OWARI」が楽曲に取り入れて注目されているようです。

その大正琴ですが、実は名古屋で生まれた事をご存じだったでしょうか?
発明したのは名古屋市に住んでいた森田吾郎(もりたごろう(1874~1952)です。

1912年(大正元年)に、森田吾郎は、二弦琴をもとに、タイプライターにヒントを得て発明したのですが、そのきっかけは、海外へ明笛(みんてき)の演奏旅行に出かけたことです。
明笛という笛の名手であった彼は1897年ごろには明笛を手に海外へ演奏旅行に出かけ、
アメリカやヨーロッパに渡って様々な西洋楽器と出会い、大いに刺激を受けたそうです。

高価で演奏が難しいピアノやバイオリンなどに代わる庶民の楽器を作りたいと願っていた森田は、帰国後、当時流行していた二弦琴(にげんきん)に、西洋音階のフレットと、タイプライターにヒントを得た音階ボタンを取り付けた楽器を発明しました。
楽譜が読めない人のために、ボタンに洋数字をふり、専用の楽譜「数字譜」も作ったそうです。
しかし、当初は楽器としては評価されず、玩具店で売られていましたが、後に大正天皇が買い求められたと報じられて人気が急上昇したそうです。

鍵盤があるため、音高を初心者でも正確に出すことができ、更に、比較的簡便に演奏可能であることや西洋の音楽が演奏でき、ピアノやバイオリンよりも安価で親しみやすい楽器であることから、大正から昭和初期にかけて、そして戦後にも何度かブームとなり、女性を中心に愛好家が増えました。

童謡や演歌、ポピュラーミュージックなど多彩なジャンルの音楽が楽しめます。
楽器を始めたい方、手始めに大正琴に挑戦して見ては如何でしょうか?