かりん糖
2016-12-18 | 雑学
懐かしい駄菓子にかりん糖がありますが、皆さんはお好きですか?
私は、あのカリッとした食感が好きなので、この歳になっても時々買って食べています。
かりん糖は日本古来のお菓子と思っていたのですが、そうではなく、奈良時代に唐より伝わったようです。
遣唐使が持ち帰った唐菓子の中に小麦粉、餅などを油揚げしたものがあって、これがかりん糖の日本に於ける起源と言われています。
遣唐使によってもたらされた菓子は、京都を中心に、高級菓子として発達しましたが、当時、日本には製糖技術が伝わってなかったので、菓子の甘味にはもっぱら甘葛(あまずら)という植物由来の甘味料が使われていたそうです。
現在のかりん糖に近いものが登場するのは、砂糖が国内に普及した江戸中期からだそうです。
固まった黒糖のカリッとした歯ごたえが江戸っ子に大受けし、町内にはかりん糖の行商も現れたということです。
そして明治時代には全国に普及し代表的な駄菓子に成長しました。
なお、かりん糖とは、全国油業工業協同組合の所有した製法特許による定義では、形、味に関係なく、小麦粉、穀粉類を水で捏ねて油揚げ処理したものとされています。
従って、油で揚げていないかりん糖は存在しないということです。
その「かりん糖」ですが、関西では姫路銘菓の「播州駄菓子」が有名です。
姫路地方で作られるかりんとうは、江戸時代に姫路藩の財政再建・産業奨励をすすめていた家老・河合寸翁の命によって長崎に菓子職人が派遣され、オランダ商館から技術を持ち帰ったものだと言われています。
そのためでしょうか、関西地方ではかりん糖を「オランダ」と呼び、縄状にねじったかりん糖や板状かりん糖が作られているのです。