頼成(らんじょう)の森だより

「県民公園頼成の森」総面積は115ha
東京ドーム25倍、日々の!写真を中心に
森の今をお伝えします

担当交代のごあいさつ

2011年03月31日 | その他

常日頃「頼成(らんじょう)の森だより」をご覧いただき、ありがとうございます。

昨年(2010年年2月4日)にこのブログを開設し、富山県の中央部、射水丘陵に広がる森林公園「富山県民公園頼成の森」から、頼成の森の自然やイベントなど「頼成の森の今」をお伝えしてきましたが、3月31日で退職することになりました。今後は、4月からの担当I.I.などがこれまでとは一味違う「頼成の森の今」をお伝えしていくものと思いますので、これまで以上のご愛読と「富山県民公園頼成の森」の利用とをお願いして、お別れのごあいさつといたします。

なお、2009年4月から2011年3月までの2年間に取り組んだ「頼成の森の自然」の解明状況は、次のとおりです。「日暮れて途遠し」の感は否めませんが、足掛かりを作ることができ、少しは貢献できたのではないかと思っています。頼成の森を愛する子供たちから、将来のファーブルが生まれ育ってくれることを願っています。

【頼成の森の植物】主な植物はさく葉標本にし、富山市科学博物館に寄贈してあります。ただ、すべての植物ではなく、特にシダ類が少ないのが心残りです。なお、ほぼ隣接した「ねいの里」の植物について、「ねいの里の植物たち」(By花じい)のホームページはとても参考になるので、印刷して展示室に置いてあります。

【頼成の森の菌類(キノコ)】イベントで確認されたキノコと、日々の業務の合間に確認したキノコを橋屋誠氏(富山県中央植物園)に同定していただき、仮目録は作成しましたが、都合により公表できませんでした。

【頼成の森のハナショウブ】3~4年ごとに株分けが必要なハナショウブについて、600品種ものハナショウブを管理するのは非常に困難で、一部に他の品種が混じっている箇所もあるのが実態です。頼成の森のすべてのハナショウブの花の写真を撮り整理し始めましたが、終わりませんでした。

【頼成の森の哺乳類】哺乳類は夜行性のものが多く、個体数が少ないうえ警戒心が強く、確認するのは容易ではありません。しかも捕獲するには許可が必要です。したがって目視で確認できたのはカモシカ、ニホンリス、ハタネズミ?(他にアナグマ、ノウサギ、ニホンザル、ヒミズの目撃情報)くらいです。アズマモグラ、ムササビ、キツネ、タヌキ、イタチ、テンは痕跡からの推定ですが、イタチ、テン、タヌキなどは隣接する国道359号線で事故死した個体を確認しています。

【頼成の森の鳥類】頼成の森は県内でも優れた探鳥地ですが、鳥類のチェックリストもありません。今後、関係の方々のご協力を得て、鳥類相をきちんと把握する必要があります。

【頼成の森の爬虫類】頼成の森で確認した爬虫類は、ニホンヤモリ、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ、アオダイショウ、シマヘビ、シロマダラ、ヒバカリ、ヤマカガシ、ニホンマムシで、ジムグリやカメの仲間は今後確認される可能性があります。

【頼成の森の両生類】頼成の森で確認した両生類は、クロサンショウウオ、アマガエル、ヤマアカガエル、ニホンアカガエル、トノサマガエル、ウシガエル、ツチガエル、モリアオガエル、シュレーゲルアオガエルで、アズマヒキガエルやイモリは今後確認される可能性があります。

【頼成の森の魚類】頼成の森には2箇所の大きなため池(池原の池、牛谷池)がありますが、魚類相については未調査です。その他4箇所の小池や細流れで確認された魚類は、ドジョウとメダカだけです。メダカの群にはヒメダカも混じっていることから、放流された可能性が高いと思います。

【頼成の森の昆虫類(チョウ類)】頼成の森で確認したチョウ類については、いずれまとめて公表したいと思っています。作成した標本は、富山市科学博物館に寄贈する予定です。

【頼成の森の昆虫類(トンボ類)】頼成の森で確認したトンボ類については、いずれまとめて公表したいと思っています。作成した標本は、富山市科学博物館に寄贈する予定です。

【頼成の森の昆虫類(スズメバチ属ハチ類)】頼成の森のスズメバチ属ハチ類については、富山県生物学会誌(2010)に公表しました。本州中部地方で確認されているオオスズメバチなど6種すべてを確認することができました。

【頼成の森の昆虫類(その他)】チョウ類やトンボ類以外の昆虫類は、ほとんど調査できませんでした。

【頼成の森の動物(その他)】昆虫類以外の無脊椎動物は、ほとんど調査できませんでした。

頼成の森の動植物の種名の同定に関して、植物は太田道人氏(富山市科学博物館)、サクラ類は大原隆明氏(富山県中央植物園)、菌類(キノコ)は橋屋誠氏(富山県中央植物園)、哺乳類は赤座久明氏(富山県自然保護課)、南部久男氏(富山市科学博物館))、鳥類は熊木信夫氏(富山県ナチュラリスト)、折田一美氏(日本野鳥の会富山県支部)、両生類・爬虫類・魚類は南部久男氏(富山市科学博物館)、昆虫類は根来尚氏(富山市科学博物館)、北村征三郎氏(富山県昆虫同好会)、動物(その他)は布村昇氏(富山市科学博物館)などの方々に助言をいただきました。厚くお礼申し上げます。

終わりに、昨年秋、「頼成の森感謝の集い」にゲームの景品として出品するため、頼成の森の四季を代表する写真を載せたカレンダーを作りました。そのカレンダーは、都合により日の目を見ませんでしたので、その写真13枚を紹介します。

Pict

《表紙写真》

Pict1 

《1月写真》

Pict2

《2月写真》

Pict3

《3月写真》

Pict4

《4月写真》

Pict5

《5月写真》

Pict6

《6月写真》

Pict7

《7月写真》

Pict8

《8月写真》

Pict9

《9月写真》

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《10月写真》

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《11月写真》

Pict12

《12月写真》

※ 頼成の森のイベント

     『緑に親しむ集い』 5月4日(水・祝)

  (3箇月前から3日前までに電話・FAXで森林科学館にお申し込み ください。) 

     http://www.bgtym.org/ranjyounomori/event/event_a.html

※ 森林科学館の休館日は、火曜日・祝日の翌日・年末年始です。

         〒939-1431 富山県砺波市頼成156

         TEL : 0763(37)1540  FAX : 0763(37)1450

※ この記事へのご意見等は ranjyounomori02*theia.ocn.ne.jp までお寄せください。

   (*を@に換えてメールしてください。)

(HK記)

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