今日の頼成の森は、2つの研修場所となった。
1つ目は、関東中部各県の森林研究所職員による研究会として、頼成の森に植栽されているブナ及び
イヌブナの生長についての現地検討が行われた。
ブナは県内の山地帯の代表的な樹木であるが、標高100mぐらいの標高の低い当地にあるのは珍し
いとのこと。植栽当時は多様な森づくりの研究が進められた時代であり、ブナの試験林として頼成の
森に設置された経緯がある。またイヌブナは太平洋側に生育するブナの仲間であり、県内で生育して
いるのはおそらく頼成の森だけだろう。
県内の漁師さんの言葉に「ブナ1本 ブリ千本」という言葉がある。昔から漁師の皆さんは、森の豊
かさが海の豊かさにつながることを知っていたのであろう。今後、生長を見守りたい。
もう1つの研修は、富山県林業カレッジが主催する森づくりプロデューサー養成研修として、科学館
の研修室で路網設計の図上検討を行っていた。県内の人工林が成熟期を迎え、今後、伐採し木材とし
ての利用を進めるとともに、伐採跡地に再造林を進めて、資源の持続性を図る必要がある。そのため
に必要不可欠な路網(道路)整備を適正かつ効率的に配置することは重要なテーマである。受講生も
活発な意見発表を行っていた。図上検討終了後、現場研修に向かって行った。がんばってもらいたい。