頼成(らんじょう)の森だより

「県民公園頼成の森」総面積は115ha
東京ドーム25倍、日々の!写真を中心に
森の今をお伝えします

夏の終わりに

2017年08月30日 | 植物


今朝は特に涼しく感じられた。もう秋模様なのだろう。そういえば、てんたかく等の早生品種の
稲刈りがピークとなり、来月早々にはコシヒカリが始まる。月日の経つのはなんと早いことか。

頼成の森の芝生広場にある20本ほどのサルスベリの花が満開である。別名「百日紅」。夏の盛り
に百日近く咲き続けることから、この漢字を書く。花の色は、ピンク、白、赤紫が一般的である
が、頼成の森のサルスベリは赤色が濃いように思われる。どんなに暑くても、咲き続けるこの花
には情熱さが感じられるが、ネットで調べると、意外な伝説があるので紹介したい。
・・・ある王子が恋人に百日後の再会を約束して旅立つものの、戻ってみるとすでに恋人は亡く
なっており、埋葬された場所から、この木が生えたという・・・ 
そんなことを知ると、ますますこの花が愛おしくなる。



さて、定期的に紹介しているコナラのドングリの生長具合はどうか見てみた。ずいぶんと大きく
なっている。まだ実は青いのでさしずめ青年といったところだろう。その実の上にカマキリが悠々
と鎮座していた。商売道具である前足の鎌の手入れに余念がないといった風情である。
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竹を使って器づくり

2017年08月27日 | イベント

夏休み最後の日曜日。こどもたちは夏休みの宿題の追い込み時期かもしれない。もっと早くやっとけば
良かったと思うのは、子供さんだけでなく、親もそう思っているのでないだろうか。
そんな中、頼成の森では、竹の器づくり教室を開催した。
今年は、モウソウチクの青竹を材料にして、のこぎりで切ることから始めた。表面をサンダーで磨いて、
マジックでペイントして完成。比較的簡単な作業ながら、お母さんも熱中のひと時となった。

 

近年、放置されたモウソウチクの拡大が問題となっている。県内では地区住民やボランティアグループが
この放置竹林の整備に取り組んでいる。整備によって大量に発生する伐採竹は、現場に集積するのが一般
的であるが、竹材の利用を進めることも重要であろう。
ノーベル平和賞受賞者ワンガリ・マータイさんは、「もったいない」という日本語を世界共通の言葉とし
て広めた方でもある。その資源の使い道を知っているからこそ「もったいない」という言葉が出るのであ
ろう。今日の教室も小さな取組みであるが、そんなきっかけになればありがたいと思う。

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森の分解者

2017年08月21日 | 森林


久しぶりに遊歩道を歩いた。まだ蒸し暑く、少し歩くだけで汗が吹き出してくる。そんな中ふと見上げると
クサギの白い花が目に入った。花が少ないこの時期、チョウやガにとってありがたい花かもしれない。
秋には、星形の赤い外皮の中から藍色の実が顔を出す。道路淵などの明るい場所に多く生えているの
で、注意して見てもらいたい。

 

さらに歩を進めると、たくさんのキノコが生えていた。残念ながら種類がわからず、中央植物園の力を借りる
しかない。でも、キノコなどの菌類は、森にとってとても重要な役割を果たしていることを述べておきたい。
この菌類は、森の生態系のサイクルにおいて「分解者」の役割を担っている。樹木が枯れると、最終的にその
組織を分解し、無機物に変えるのが菌類である。そして土に還り、植物の生長に必要な養分となるのである。
カビもキノコも同じ菌類であるが、子実体(俗にいうキノコ)をつくり胞子を生じるのがキノコというそうで
ある。
10月15日(日)には、頼成の森で「キノコ狩りと観察会」を開催する。もちろん採取したキノコは専門家
に鑑定をしてもらうので安心である。人気のあるイベントなので早めの申し込みをお願いしたい。
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お盆後の頼成の森

2017年08月17日 | 森林
稲穂も色づき始め、今月後半には早生の稲刈りが始まりそうである。今年の8月は天候不順が続き、東北や関東では
「やませ」の影響で低温が続き、農作物への影響が心配されている。その中、今日は久しぶりに青空が広がり、
頼成の森も静かで爽やかな時を迎えている。

前に紹介したコナラのドングリの赤ちゃんもだいぶ大きくなり、キャップ(殻斗)から顔を覗かせている。赤ちゃん
から子供に生長したといったところだろうか。


10月には落下し、次世代を担うとともに、リスやネズミ、カケスなどの動物たちの貴重な食糧となる。今後も定期的
に生長を見守りたい。

お盆前に園内のフィールドアスレチックについて点検を行った。木製のシーソー4基が劣化していたので、安全確保
のため早々に撤去した。ご心配なく、木製遊具は子供達に人気があるので、9月にはまた新たに設置する予定である。
木材はいずれ腐り最終的には土に帰る天然素材である。特に頼成の森は森林公園であり、今後も整備にあたっては、
地元の木材を積極的に活用していきたいと思っている。


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お盆前の頼成の森

2017年08月11日 | イベント


午前中、今年2回目のカブトムシウオッチングを開催した。35名の親子が参加する賑やかなイベント
となった。前回の7月30日より捕獲できた数は少なかったものの、カブトムシやクワガタが各家族
に行き渡り満足できたと思う。斜面を転げ落ちる子供もいて、一瞬びっくりしたがケガがなくて良かった。
また、遊びに来てもらいたい。



一方、バーベキュー広場では、砺波高校陸上部の皆さんが、バーベキューを楽しんでいた。高校から
ここまで、走って来たとのこと。帰りも走って帰るのだろうか。暑さに負けない高校生にはただ脱帽
である。頼成の森のバーベキュー施設は他の施設と比べて決して立派なものとは言えない。食材も持
ち込みである。でも、アカマツ林の自然の中で、セミの鳴き声が聞こえ、カブトムシなども見つける
ことのできる絶好の場所と思っている。たまには、こんなローカルな施設を利用してもらいたい。


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食欲旺盛なリスたち

2017年08月09日 | 動物
台風5号が県内を直撃したため、大雨にみまわれ、被害が発生したが大規模な災害は発生しな
かったようである。頼成の森も、強風による倒木を心配したが大丈夫であった。



暑い日が続き、夏バテ気味で食欲減退の人も多いと思われる。そんな中、森の住人たちは食欲
旺盛である。森林科学館横のフィールドアスレチック広場には、マツのエビフライがたくさん
落ちていた。しかもそのサイズは小エビのエビフライといった感じで、いずれも新しいものば
かり。きっと、リスがアカマツの樹上で未だ青い球果を盛んに食べたにちがいない。もう少し
球果が充実してから食べれば良いものと思うが、それ以上にリスの食欲が勝っているというこ
となのかもしれない。


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水生植物園の今

2017年08月07日 | 自然観察
夏本番の頼成の森。昼はツクツクボウシ、夕方にはヒグラシの合唱が続く。
子供たちは元気にしているだろうか?

さて、花しょうぶ祭りを終えてちょうど2か月経った。今年の祭りには約6万3千人の
皆さんに来園いただいた。水生植物園の今は、その面影もなく静かに時が過ぎている。
水生植物園の今を紹介したい。

花しょうぶも、来年の準備を進めている。種実採りも完了し、株分け・植え付けもほぼ
終了しつつある。この後は、追肥、除草、葉刈りと11月まで作業が続く。来年もきれい
に咲かせるには手を抜くことはできないのである。


花しょうぶ園周りの林縁部には、キブシが鈴なりに実をつけ、シオカラトンボが飛び交
い、花しょうぶの葉先でひと休みしている。田んぼにはカワニナが自由気ままな模様を
描いている。水路にはシマヘビがゆったりと泳いでいる。
人影もない水生植物園は、動植物の楽園といったところだろうか。






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ようやく梅雨明け

2017年08月02日 | 森林
今日、北陸地方もようやく梅雨明けした。
そういえば、今までのような蒸し蒸し感がなく、朝から気持の良い日である。

この天気に誘われ、園内の「アオキのこみち」から「ヒヨドリ中道」を歩いてみた。爽やかな風が尾根を吹き抜ける。
アオキのこみちは尾根沿いの道のため、今では園内で少なくなったアカマツの林がある。しかし、残念ながら松くい虫
被害により枯損木が目立つ。



ヒヨドリ中道へと歩を進めると、道幅が狭くなる。昔でいえば、アオキのこみちは「街道」で、ヒヨドリ中道は「間道」
といったところだろうか。道型はしっかりしているがあまり歩いた形跡がない。知る人ぞ知る道なのかもしれない。
そんな道だからこそ、面白いものに遭遇する。

コナラの大木には、サルノコシカケの仲間が、ホオノキの6本の株立ちの木には、サツマイモほどの実がなっていた。
クワガタやカブトムシも普通にいる。イノシシのぬた場もある。




頼成の森には約22kmの遊歩道があるが、「ドングリのこみち」や「ミツバツツジのこみち」といった一般的なルート
から、今日歩いた「ヒヨドリ中道」といったマイナーなルートまでいろいろである。たまには、マイナーな道を歩くの
面白いかもしれない。
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