私の政策研究への批判点といえば、彼らが現場に立脚にしていないが故に、欧米が各自の利害から仕掛けてくる「トレンド」を無批判に受け入れすぎているという点に尽きます。国際レベルでの「流行」を作り出すのは欧米で、日本の政策研究者は、欧米の戦略に自覚的に対峙するしたたかさもないまま、欧米発のトレンドに受け身で流されがちなのです。逆に、私の地域研究への批判点はといえば、「地域研究者の政策マインドのなさ」という一言に尽きるでしょう。日本の地域研究者ときたら、地域の現場にドップリと沈澱して、地域の社会構造をオタッキーに、微に入り細に入り、こと細かに記述し、それでよしとする風潮が強すぎるのです。 . . . 本文を読む