わが家はときどき家族そろって映画鑑賞、いきます。
きのうは、なぜか坊主ご推薦の作品を見てきました、が、
いや~、坊主にすっかり泣かされました。
作品は、漫画が原作の 「ALWAYS 三丁目の夕日」。
監督は、山崎 貴さんっていうひとで、1964年生まれっていうから
40代半ば。まぁ話題になっているんで見た人も多いでしょうね。
昭和33年という時間・空間が主なテーマ。
昭和ノスタルジー、というジャンルが
どうもこの作品で完全に見えてきたんじゃないかなぁ。
うまくいくと、漫画原作もしっかりあるので
「寅さんシリーズ」のような長寿命シリーズになるかも知れませんね。
あの時代の空気が、あらゆるシーン、映像の中にたっぷりと詰め込まれていて
わたしたち団塊前後世代の心象風景を、はげしく揺さぶってきます。
あの時代にこどもだったわたしたちは
希有なほどに、幸福な時間のゆりかごの中にいた。
集団就職・三種の神器の普及・戦争の時代からの決別・・・
誰もが、きのうよりも明日がよくなることを信じられた時代。
ラストシーンで、その時空間から
「明日はもっとよくなる、1年後も、50年後もきっと・・・」
というフレーズで、夕日の映像とともに作品は終わっていました。
作品中で展開される人間ドラマも、それぞれに
予定調和的な、人間賛歌に満ちていて、力強い。
そうなんですよ、これなんだなぁ。
団塊の世代が、完全に文化の中心にもう一回復活するんですよ。
この年代をターゲットにしたものが、
これから10年は、すくなくとも主流を形成するのがあきらかなんです。
ただ具体的に、この作品は、方法論も含めて
映画というジャンルで、はじめて明確に
いま、時代が求めているものを表現できたんじゃないでしょうか。
住宅でも、30~40代がマーケットの中心ではなく
やはりこの年代が、あらたな空間の価値観を
住宅投資という形で、まったく新しい需要を作ってくるのだと思います。
たぶん、新築というよりも、ビフォーアフターTVの成功に示されるものが
これからの住宅マーケットのメイン潮流になるのでは、と。
親子連れも多かったけれど、激しくハンカチを動かしていたのは、
こうした世代とおぼしき、みなさんでしたね。
恥ずかしながら、わたしたち夫婦を含めて。