リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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今月の ひとり言

2013-10-16 20:47:31 | Weblog
今週頭、 関西のとある医院の勤務医がわざわざ泊まりがけで当院に見学にきた。

卒後3年目で現在勤務してるとこはとても規模が大きい歯科医院で、チェアー15台、
一日150名くらい患者がこられ、インプラントも多く行なっており、けっこう
アカデミックなことをやってる医院らしい。 でもって、、
勤務医には売上ノルマがあり、毎日バタバタで忙しいとのこと。

…なんでそんな大都会のシチーボーイDRが、こんな辺鄙なとこで
こじんまりとやってる医院に見学にくるのか…
まあ理由としては、歯科材料商に勧められてここに見学にくるのだが…。
でもって別にこの日は大それた内容の診療はなく、根治や仮歯の作成やレジン充填などの
当院では普通の保険診療しかやってないのだが、
見学後、『 度肝抜かれた、、』と言われた。。。

この言葉の裏にみえるもの。
都市部で大々的に医院を構えて、患者てんこもりでさぞかし大盛況して羨ましい限りだが、
患者をベルトコンベアの様にさばいている現状がみえてしまう。
しかもこの様な規模が大きく、勤務医が多くいる医院は、勤務医に配当された患者の
チェックは院長は行わない医院が多い。

出来高払いの日本医療制度における国の医療費が莫大にかかってしまう原因について、
国はもっと現場の事実を考えるべきである。同じ処置で、術者の手技が手抜きか
手抜きじゃないかでも同じ保険点数なら、さっとやって数さばくだけのほうが稼げるじゃん… 
付け加えて、自費診療やインプラント治療を沢山やって、どんだけ研修会に参加してるって
宣伝して、患者よせあつめても、診るべき視点もろくにみないで高い費用を患者に請求してる現実。
卒後歯科医になり臨床の現場にたって、そこそこ高い給料もらっていても、
この様な医療現場に心ある若手歯科医が疑問をもつようになるから、
地味な作業の損得抜きの行為をみて『度肝抜かれる』と思うのである。

日本だけでなく、先進国に共通していえる医療の現実だが、このウェブで私がよくいうことだが、
 銭儲けしたいなら 他の商売やれよ! ってほんと思う。
勤務医に売上ノルマって…  
 
当院、この日きた患者は全部で18名、総保険点数9800点。
たったこの人数でも一息つく暇もない。。。。。