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Custom Incisal Guidance Table[block]の有用性って?

2014-06-02 13:29:26 | Weblog
結構多くの人がウェブ見てくれてるプレッシャーが気になりつつ
いろいろ忙しくて更新できなった。
今回の記事はマニアックな先生向きの内容にしよう。

咬合再構成治療において治療成功のキーとされている要素の中で
アンテリアガイダンスの構築というものがあることは周知のことである。
今回はこのアンテリアガイダンスについて問題提起をする。

咬合再構成治療において最終補綴物を作成するにあたり
前側方運動ガイド量についてインサイザルガイダンステーブルを作成し
半調節性咬合器の誘導ピンをこのテーブルに合わせながら前側方運動
ガイドを付与した補綴物を作成していることが臨床上多い。
このguidance tableの角度決定要素は臨床上、
①既存の歯の磨耗状態 ②筋肉の状態 ③chewing patternと調和したもの
であるとされており、最終的には ④プロビジョナルレストレーションの
情報から考慮されることが多い。
が、皆さんの症例においてこの様なことを行なったものは実際機能できているか? 
上手く機能しているものもあると思うが、術者が付与したガイダンスの角度決定要素は
何を根拠としているかという質問をされたとき何て答えますか?
プロビジョナルレストレーション時における顎機能との調和と咬合位の維持を
観察したことによるものという答えでは学術的には適切な説明ではない。
また①~④のことでは不十分な根拠である。

この様な手法で行う治療で上手くいくものもあれば上手くいかないものもある。
この理由は先に述べた①~④が適切でなかったという問題以外に
もっと重要な考えなければならない観点がある。
これが何なのかこのウェブをみてる先生方に今回考えてもらいたい。

ちなみに昔の私もガイダンステーブルで前側方運動ガイドを考えていたが
近年では①~④の考え方による前側方運動ガイド角度決定は
このやり方では一切行なっていない。

追伸:この答えは9月のBADSの中であります。
   (でもPGIC名古屋のメンバーならわかりますよね!)