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私の日常臨床41

2019-03-22 07:53:28 | Weblog
今回も症例を提示しよう
症例は左側の歯の痛みと腫れが主訴。
左上7は隣接面に大きなカリエスがみられ露髄している状態。
左下6は分岐部の著しい骨吸収がみられ慢性炎症による排膿を認め、
動揺も2度あり遠心根が失活している状態。

まず両歯、それぞれの主原因に対して考察したあと
(上7、下6の主原因は違う。下6は主原因と他にも原因が2つほどあると判断)
それぞれに対してある項目について対処を行ったあと、
全体的な咬合位の構築を行った。

提示してる写真で治療ゴールについて、何をしたかは想像してもらいたい。
この症例、左下6に対しての処置がポイントであろう。
この記事を見ている先生方ならどう対処するだろうか。
私は単に歯内療法だけを行った訳ではない。
少々複雑なことを行っている。
この部の処置自体は半年前に終わっているのだが
現段階では動揺もほとんどなく、良好な歯周環境も維持されている。

ちなみに右上7部に対してこの状態のままにしていることも
私なりの理由がある。

華やかな症例ではないが、
このような何気ない日常臨床における地味な症例群でも
自分の持つ学術を全力で駆使した治療を行い、またその記録を
撮り続けることって容易ではない。