ステレオ盤SHM-CD紙ジャケシリーズのLET IT BEが届いた。こちらも一見「帯」に見えるカバーが付いている。日本リリース時の見開き・ダブルジャケットではなくオリジナル英国盤と同じシングル・ジャケットである。「日本独自企画」ということなら、かつてのダブルジャケの再現が良かったなあ、いや(前にも書いたが)ボックス版の再現を!と思ってしまう。同封のスリーブは白い紙仕様。
ところで、今年流行ったアナ雪のLET IT GO、そしてこのLET IT BEは訳すとどちらも「ありのままに」となるだろうが、違いは何か。聞くところによるとLET IT GOには「意志が感じられる」とのこと。なるほど、確かに映画撮影時のビートルズ、ポール以外はGOではなくBEだったかも、と言うと皆さんに怒られるかもしれない。
今月発売された日本独自企画、ザ・ビートルズステレオ盤SHM-CD紙ジャケ・シリーズのうち、ABBEY ROADとLET IT BEを注文した。今日届いたABBEY ROADを見て何とレコードと同じ「帯」が付いている!!と喜んだ。が、ビニールの袋から取り出してみてわかった、これは帯ではなくてカバーだった。一見すると帯が掛かっているように見えるので、帯好きな日本の消費者を意識した作りであると一応評価しよう。本音を言うとかつての帯を復刻して欲しかったが。
1964年にリリースされたビートルズのアルバムを50年後の発売日と同じ日に、アナログ盤で聞こうというビートルズ追体験。今年は4月以降転勤のあおりで実現できずにきてしまったが、50年前の今月はBEATLES FOR SALEが4日にリリースされたことをしっかり覚えていた。しかし今回も多忙で4日は無理だったが、何とか昨日6日に針を落とすことが出来た。モノLPボックスで購入したモノラル盤の柔らかい音が休日のひとときに安らぎを与えてくれた。
12月ということで当時もクリスマス向けのニューアルバム・リリースとなったことだろう。だが、憂いのあるジャケット写真をはじめ、アルバムとしては地味な印象を受け、メリー・クリスマス!というきらびやかさとはちょっと違う気がする。前作がA HARD DAY’S NIGHTであり、映画の公開と連動していたのでなおさらだ。
レコード・コレクターズ増刊のTHE BEATLES MATERIALSによると、この時期すっかり多忙となった彼らは、ニューアルバムに向けたレコーディングを8月中旬から10月まで行っている。しかしその多忙さ故、全14曲中6曲がカバー曲で、オリジナル曲もどことなく暗い曲が多い、と解説されている。多忙すぎてじっくり曲を書く暇がなかったということか。その中で、EIGHT DAYS A WEEKのようなキャッチーなメロディを持つ曲や、個人的に大好きなNO REPLY、I’LL FOLLOW THE SUNが入っており、私としては充分お気に入りのアルバムである。ジャケ写真が私も行ったことのあるロンドンのハイドパークで撮影されたとのことで、親近感も沸く。
ビートルズに関する新商品がまたまたリリースされる。まずは赤盤青盤のアナログLP。正確にはこちらもリイシューだがリマスター音源が用いられているとのこと。
さらに日本限定企画商品、初回生産限定盤というSHM-CD仕様のステレオ盤紙ジャケCD。アナログ盤をミニチュア化した紙ジャケはモノラル・ボックスで日本制作の精巧なものが発売されているが、最初からステレオ盤のみでリリースされたYellow Submarine, ABBERY ROAD, LET IT BEそして赤盤青盤とPAST MASTERSの6種については含まれていなかったため、今回初紙ジャケとなる。本当に商魂たくましいと思うのだが、「限定」とか「初」何とかという言葉に弱い人達にとって購入欲が高まるのは間違いない。そして私もそのうちの一人である。
LET IT BEは国内版のLPはダブルジャケットだったが今回はE式ジャケットと紹介されているのでシングルジャケット仕様のようだ。これらの中ではそのLET IT BEが欲しいなと思うのだが、ここまで来れば初リリース時に限定で発売された写真集付きのヴァージョンのミニチュア化を実現して欲しかったと思う。次回はぜひお願いしたい。12月17日発売。
(写真:これらのアルバム+パスト・マスターズが初紙ジャケとなる模様)
手元にあるwith the beatlesのモノラル英国盤と比較してみた。まずジャケットの作りは写真のとおり、折り目が外に出ているのが今回のモノLP。表面は光沢があるがこの裏面は光沢なしのマット加工。作品名で言うとA HARD DAY’S NIGHT, RUBBER SOUL, REVOLVERが同じような作りで、PLEASE PLEASE MEは裏面もうっすらと加工がなされている。この辺は多分オリジナルに忠実な作りとされているのでこだわりが感じられる。さらにBeatles For Saleは、リマスターのステレオLPの米国盤は一般的なダブルジャケットだったが、こちらは見開きの内側にレコードを収納するタイプ。また、MAGICAL MYSTERY TOURはオリジナルがアメリカ・キャピトル盤なので光沢のない厚紙での作りとなっている。
さてサウンドの方だが、針をとおして聞くビートルズがこんなに楽しいものだとは、というのが第一印象である。英国盤のwith the beatlesがいつのプレスなのかよくわからないが、このモノLPの方が音量的にも音圧的にも迫力があると同時に何か繊細さも感じる。総じて低音から高音まできれいに鳴る感じで、耳に優しく全然疲れない。
各アルバムに曲目が記載されたリーフレットが同封されているのだが、それにはMASTERING NOTEがあり、ご承知のとおり今回のモノLPがオリジナルのマスターテープから直接カットされたことが記載されている。すなわち、CDに向けてリマスターした音源をアナログ化した前回のステレオLPとは違い、当時のファースト・プレスと同じサウンドを体感していると言える。そのつもりで耳を傾けるからなおさら楽しめる。こうなると時間がある時に一気に聞くことにしたい、一枚ずつ、片面ずつ針を落とし手間暇をかけて。今回のモノLPはそんな楽しみ方が出来る、私に取って文句のない(いや、実際には少々高かったが)お宝である。
昨年3月のPlease Please Me、11月のWith The Beatlesそして今年1月のキャピトル盤Meet The Beatlesは何とかこなしたが、異動による転勤のためこの4ヶ月は余裕がない状態で、全く対応ができなかった。この間、US盤The Beatles’ Second Album(4月10日)、UK盤 A Hard Day’s night(7月10日)、USA盤Something New(7月20日)の3枚が50年前にリリースされていて追体験しておかねばならなかったアルバムであったのだが、実行できずにとても残念であった。実はA Hard Day’s Nightはまだアナログ盤を所有していないので何とか購入しようとも思っていたのだが、その機会も逸してしまった。この後は12月4日にBeatles For Saleをターン・テーブルに乗せることが目標となる。
さて、そんな状況の私だがこのたびMagical Mystery Tour のEP2枚組の日本盤を手に入れた。1968年3月のリリースだという。ブックレットには英語版対訳が載せられている。当時かなりのセットが売れたそうなので決して貴重盤ではないが、ファンとしては手にしておきたい1枚だと思っていた。ジャケットも盤も美品でなかなか楽しめる。追体験だと今から4年後に聞くことになるのだが、さすがにそれまでは待てず何度も針を落としている昨日今日である。
そうなるとやはり当時のモノラルLPが欲しくなる。ビートルズの音楽だけは針を通して聴きたいのである。これまでオークションや中古レコード店で探し何枚か購入もしたが、結局そろったのはキャピトル盤の方で、オリジナル盤のアルバムはほとんど入手できていない。(Please Please Me とWith The Beatles、つまり初期の2枚のみ。おまけに前者は以前日本で発売されたモノラルシリーズでの入手である(写真)。)そこで飛び込んできたのが今回のリマスター・モノラルLPのニュース。復刻版であるがすべてを手に入れるチャンスである。そんな思いがよぎったのだ。
今回もザ・ビートルズのTHE U.S. ALBUMSについて。このボックスセットに収録されている各トラックの音源について紹介しているサイトがいくつかあるのを知って確認してみた。それによると、2009リマスターではなくキャピトルによって改変されたヴァージョンが使用されているのは、すでに発売されているTHE CAPITOL ALBUMS VOL.1&2に収録以外のアルバムではA HARD DAY’S NIGHT サントラでのI'll Cry Instead 、YESTERDAY & TODAYでのI'm Only Sleeping, Doctor Robert, And Your Bird Can Sing(以上モノラル)、We Can Work It, Out Day Tripper(以上ステレオ)のみである。REVOLVERなどはオリジナルから3曲がカットされていることに加え、すべて既出の2009リマスター音源なので、これでは「アメリカ的」紙ジャケにのみ価値があることになる。HEY JUDEも同様に全曲2009リマスター音源だが、まあこれは初リリースだという利点はある。
となると、初CD化されたものに対しての喜びはあるが、この商品に2万円近く(日本盤は3万円)出して買う価値があるかどうかは懐具合と人それぞれの考え方次第だろう。しかし、もし購入前にこうした状況がわかっていれば私自身は買うのに躊躇したと思う。ただ、何度も言うがA HARD DAY’S NIGHTのUAサントラ盤はうれしい。ならば、これを単独購入して終わった話だったのかもしれない。
まず、THE CAPITOL ALBUMS VOL.2における日本製作紙ジャケのBEATLES VIを取り出し(旧)、今回の同作品(新)と見比べてみた(写真①)。旧が全体的に黄色を帯びた色合いなのに対し、新は真っ白である。そのため印刷された文字や写真は真の方がよりはっきりしているように見える。紙質や紙の厚さは同じようで、重ねて比較しても違いを感じない。ちなみに表記されている番号2358はLPリリース当時のものと同じである(旧の背表紙の番号が違っているが)。
A式ジャケットの再現度としては、旧の方が前面部分に折り返しが見え、それを隠さないように上にカバーが貼られているのがわかるが、新の方は全面がカバーで覆われている。写真が小さくてわかりづらいと思うが裏面は逆で、新の方に折り返し部分が見えるが、旧は全面に貼られている。こうして見るとTHE CAPITOL ALBUMSでの不評(?)を受けたのか、今回のペーパースリーブはなかなか良い作りではないか。旧でもHELP!の見開きジャケットには折り返し部分が見られなかったが、その点は新の方も同じ。ということで、これから届く人達のためにこれ以上詳しくは述べないが、2種類のカバーを持つYESTERDAY AND TODAY もそれに即した工夫が見られるのが楽しい。また、旧と違って新の方ではインナーも当時の復刻がなされているのがとても良いと思う(写真②)。
さてサウンドの方だが、同包のブックレットのPRODUCTION NOTEを見ると、レコード時代の当時は、例えばベース音が強すぎると音飛び(針飛び)が生じるため意図的にベース音を下げる処理をしたことなどが述べられている。そしてキャピトルでは60年代、モノラルとステレオ2種のアルバムを作ることが一般的で、例えばモノラルのトラックを2つに分け、一方は低音を上げ、一方は高音を上げミックスし、それらにリバーブを加味しステレオを作ったなどと書いている。それはduophonic mixesと呼ばれていたそうだ。また逆にステレオミックスされた音源を一つのチャンネルにまとめ(fold-down mixesという)たりもしたが、それはサウンドにさらにパンチを加えると信じていたからだそう。実際そうした考え方や慣習でアメリカ独自のビートルズサウンドが生まれたわけだ。その中で今回のリリースでは、バンドメンバーと製作者の当時の意図を尊重し2009年のモノ&ステレオ・リマスターによる音源が使われていると記載がある。従って、当時の勝手な?アメリカ製ビートルズサウンドの大部分はオリジナルのヴァージョンに差し替えられているようだ。しかし中にはUSマスターテープの方をリマスターした曲もあるとのこと。例えばRUBBER SOUL でのI’M LOOKING THROURH YOU ステレオ・ヴァージョンでは出だしのギターのやり直しがそのまま収録されていたのがUS盤の特徴だったが、それが採用されている。この辺が後者の場合なのだろう。まあファンとしては純粋なUS編集版の再現を望んだところなのだろう、実際アマゾンのレビューではそのような声が多く見られる。私もYESTERDAY AND TODAYの頃はキャピトル盤でしかビートルズを知らなかったから、ノスタルジックに考えるとそう思うが、それ以上に自分のコレクションにビートルズの新たな作品が加わることに意義と喜びを感じる。特にA HARD DAY’S NIGHTのサントラはずっと聴きたかったので、このような形で手に入れられてとても嬉しい。ただし、出費はかさんで今年も新年早々CD貧乏である…。
いよいよアメリカ・リリースの作品群を集めたTHE U.S. ALBUMSが発売の運びとなり、私の元にも発送連絡が届いた。私は安価な輸入盤を注文していた。いよいよ届くな、楽しみだ!と思っていたところ、この期に及んで日本版の紙ジャケは日本製作であるというアナウンスが。当初、日本版についてもUS制作との記述があったのだが、急遽(かどうか知らないが)変わったのである。前回CAPITOL ALBUMS VOL.2国内版では圧倒的に日本製紙ジャケが素晴らしかったので、これはやられた!という印象である。
しかし仮にこのニュースがもっと早くわかっていたとしても、定価3万円の国内版を注文したかどうかは何とも言えない。すでにキャンセルはできない状況なので、まずは商品到着を待ち、現物を見ようと思う。ただ、他のサイトで海外版のサンプルや実際に単品の輸入盤を見た人の話では、そちらの紙ジャケもなかなかのものとの評価。要するに日本版はいわゆるLP時のA式ジャケット(台紙に印刷されたカバーを貼り付けた形式。写真はRUBBER SOULのLPとCAPITOL ALBUMS VOL.2国内盤前面の一部)を再現したものとなるようで、そこが大きな違い。コレクションとしてはやはりそちらに食指が動くが、1万円以上の価格差と、大事なのは中身である音楽だからと考え納得しよう。
50年前の本日はアメリカ合衆国キャピトル・レコードよりアルバムMEET THE BEATLES!が発売された日。ボックスCDセットのTHE U.S.ALBUMSの発売日が1月20日とされていたのもこれに合わせたのだろう。というわけで恒例となった追体験リスニングとして我が家のLPに針を落とす。チャートで92位に初ランクしたこのアルバムは2月15日に1位に輝き、その後11週にわたりナンバーワンをキープしたそうだ。
以前にも書いたが私の持つMTB!モノラル盤はヤフーオークションでビートルズの他のLPを落札した時におまけとして付いてきたもの。ジャケットや盤の見た目は悪いが結構初期のものらしく、音も迫力がありとても気に入っている。今日もモノラルLP→ステレオLP→CDの順に聞いてみた。アルバムで「抱きしめたい」を聞くことができるのがうれしい。今回は50年ぶりに聞くという行為に意味があるので、それ以外については言及しない。なお、CDはTHE CAPITOL ALBUMS VOL.1の中の一枚である。注文したTHE U.S.ALBUMSはまだ届いていない。
1964年ビートルズがアメリカ上陸を果たし、またアルバムMEET THE BEATLES が発売されてから来年が50周年にあたる、ということでアメリカ・リリースの作品が来月発売になるそうだ。発売の50年後の同日にLP追っかけ視聴をしている私としてもそう言われて初めて気がついた。
そして前回この話題に触れて以降も紙ジャケットの作りが気になっていたが、商品説明をよく見ると、国内盤も「US制作」となっていた。ということは、前回のリマスターTHE BEATLES IN MONO や THE CAPITOL ALBUMS VOL.2 の国内盤とは違って、日本製作紙ジャケではない。従って日本語解説の不要な私としてはこのボックスセットも輸入盤で購入して良さそうだ。その後の価格を見ると、国内盤の31,500円に対し輸入盤は18.000円台になっているので、その差は大きい。
それにしても THE CAPITOL ALBUMS VOL.2 国内盤の日本製紙ジャケは素晴らしかった(写真)。直接パッケージに印刷されるのではなく土台となる紙に印刷されたカバーが貼られている、いわゆるA(アメリカ)式ジャケットがしっかり再現されている。これを手に取りながらすべての紙ジャケ&ビートルズファンは至福の時を過ごしたことだろう。私もその一人だが、今回のThe U.S. Albumsでのペーパースリーブの完成度に期待したい。リリースまであと1ヶ月である。