ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

My Guitar #13(復活編)ヤマハFG-400D&SG2000&K.Yairi WY600-12

2012年09月27日 | ギター
○ヤマハFG-400D(写真右) FGシリーズ中期の中でも高級な仕上がりのドレッドノート型ギターである。当時の資料を見ると、1980年から84年くらいに製産されトップがエゾ松単板、サイド&バックがパリサンドル(インディアン・ローズウッドの別名)合板。今ではエゾ松の使用は珍しいとのこと。ロゼッタやバインディングにおける貝細工が美しい。ヘッドのYAMAHA の文字にも細工がなされているようだ。
 実はこのギターは妻のものである。高校生くらいの時に買ってもらったそうだ。以後、長年にわたりほぼ放置されてきた。今年になって久しぶりにケースから出すと、上部の指版とネックの間に亀裂が入り、張った弦を支えきれない状態になっていた。その結果弦高もかなり高くなってしまい、極めて悪いコンディションであることが判明。トップにはウェザーチェックも目立つようになっていたが、それは経年劣化で仕方ないとして、何とか普通に弾けるようにしたいと考え、修理に出すことにした。そして戻ってきたのである。
 亀裂はしっかり接着され、サドルを削ることで弦高も適切に調整され、無理なく弾けるギターに復活してくれた。そして、30年という月日を経て、音量的には劇鳴りである。ダダリオの弦に張り替えると、やや音の減衰時間が短めではあるが、低音はギンギン、高音はキンキンと硬質なきらびやかな音で、普通に弾くには充分なレベルになったと思う。現在は変則チューニングの「レイン・ソング」(レッド・ゼッペリン)専用ギターとして使用中。
 ヤマハFGといえば、初期の赤ラベルが名器として有名だが、こちらはベージュ・ラベル。だが、「現行のエントリーモデルより、質・コストパフォーマンス共に高い」と言われる理由が納得できる一本である。

○復活したヤマハSG2000(写真左中央)とK.ヤイリYW600-12(写真下) こちらの2本もこの度メンテナンスの依頼をし、帰ってきたところだ。SGについてはネックの反りや電気系統のトラブルもないため、表面上のリフレッシュだけをお願いした。結果、見事な輝きを取り戻し、特に金属部のくすみがひどかったが、ゴールドの光沢が復活。指版やボディ上も磨きを入れ見違える仕上がり。新品に近い感覚である。
 ヤイリの12弦は、ネックが反ってしまい、弦高が高く弾きづらい状況の改善をヤイリにお願いし送付した。見てもらった結果、ネックの問題ではなく12弦の長年の弦圧による表甲の膨らみが原因で弦高が高くなっている、ということで、こちらもサドルの調整で以前のような弾きやすさが復活。美しい音色を奏でることができた。大幅な修理を必要とせずホッとしたところである。
 永久保証というだけありヤイリの担当者の方の対応はとても親切で、かつ費用も格安。その上、うれしいことに荷物を開けたらK.ヤイリ・ピックが3枚とロゴマーク入りステッカー(金属製)が同封されていた。購入して35年目にして初めてリペアをお願いしたが、ますますK.ヤイリのファンになってしまった。