1980年、学生時代に大学生協で買った国内盤である(日本フォノグラム・カリスマレコード RJ-7655 ¥2,500)。まずはゲートフォールドのジャケット、外も中もコーティングがなされた豪勢な作りであると同時に、描かれているイラストや文字が非常にポップな雰囲気である。フィル時代のジェネシスのアルバムでは1、2を争う素晴らしいジャケではないだろうか。CDではなくLPサイズで持っていたいと思わせる作りである。
曲においても徐々にポップ化路線を進行させている状況が感じられる。3から5分程度の短めでいわゆるシングルカットできそうな曲が全12曲中7曲ある。一方、従来のプログレ路線を踏襲した曲も併せ持つのがこのアルバムの特徴だ。オープニングの長尺のインストルメンタル・パートを含むBehind The LinesからDuchess 、Guide Vocal、変則拍子のTrun It On Againを間に挟み完全なインストルメンタルのDuke’s travels、 Duke’s Endへの流れはジェネシス・ファンとしては彼らの力量を再認識するに充分なものである。ジャケットの人物がDukeだとすればイラストとも連動しているのだろう。さらに、初来日時に贈られたと言われるローランドのリズム・マシーンを導入し、テクノ的要素が加わったことも見逃せない。これらを総合すると、新たにプログレ・ポップというジャンルで呼びたいほどの作品だ。当時プログレバンドを結成していた私はこのアルバムからの曲を演奏したいとメンバーに提案したものだ。結局採用したのはDuke’s Endのみだったが、この曲もBehind The LinesとTurn It On Againをミックスした、つまりアルバムの曲を再現した終曲でジェネシスらしい構成となっている。ちなみにジェネシスは2007年、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたEarth Liveに登場したが、その時Behind The Linesの歌なしヴァージョンからDuke’s Endに繋がるメドレーを披露している。そのようなアレンジもなかなか良いなと思ったのでぜひ一聴を。(YouTubeサイトへリンク)
本アルバムのリリース前にトニー・バンクスとマイク・ラザフォードはそれぞれソロ・アルバムを製作した。そしてフィル・コリンズはここで本格的に曲作りに関わるようになり、直後ファースト・ソロアルバムを制作し、世界的ビッグアーティストになっていく。このDukeも英国で初の1位となったアルバムだが、その意味では将来のアメリカでの成功が垣間見えるアルバムでもあるのだ。
曲においても徐々にポップ化路線を進行させている状況が感じられる。3から5分程度の短めでいわゆるシングルカットできそうな曲が全12曲中7曲ある。一方、従来のプログレ路線を踏襲した曲も併せ持つのがこのアルバムの特徴だ。オープニングの長尺のインストルメンタル・パートを含むBehind The LinesからDuchess 、Guide Vocal、変則拍子のTrun It On Againを間に挟み完全なインストルメンタルのDuke’s travels、 Duke’s Endへの流れはジェネシス・ファンとしては彼らの力量を再認識するに充分なものである。ジャケットの人物がDukeだとすればイラストとも連動しているのだろう。さらに、初来日時に贈られたと言われるローランドのリズム・マシーンを導入し、テクノ的要素が加わったことも見逃せない。これらを総合すると、新たにプログレ・ポップというジャンルで呼びたいほどの作品だ。当時プログレバンドを結成していた私はこのアルバムからの曲を演奏したいとメンバーに提案したものだ。結局採用したのはDuke’s Endのみだったが、この曲もBehind The LinesとTurn It On Againをミックスした、つまりアルバムの曲を再現した終曲でジェネシスらしい構成となっている。ちなみにジェネシスは2007年、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたEarth Liveに登場したが、その時Behind The Linesの歌なしヴァージョンからDuke’s Endに繋がるメドレーを披露している。そのようなアレンジもなかなか良いなと思ったのでぜひ一聴を。(YouTubeサイトへリンク)
本アルバムのリリース前にトニー・バンクスとマイク・ラザフォードはそれぞれソロ・アルバムを製作した。そしてフィル・コリンズはここで本格的に曲作りに関わるようになり、直後ファースト・ソロアルバムを制作し、世界的ビッグアーティストになっていく。このDukeも英国で初の1位となったアルバムだが、その意味では将来のアメリカでの成功が垣間見えるアルバムでもあるのだ。