MとAのミュージカル・ラン日記 ♪♪♪

音楽を聴きながら走る市民ランナーのブログです。ランと音楽以外のスポーツについても書きます。今は大谷翔平に夢中です!

ストライドとピッチ ~サブ3を目指して!? その3

2013-03-08 | 走りながら考えたこと
■トップランナーと比べてみると



 この表を見比べて最初に思ったこと。それは、「ピッチはトップランナーともそう変わらない」ということだ。野口が197、渋井が195、わたしが3㎞TTなら196とこの二人のあいだ。フルでも平均193歩/分で走り切っている。
 普通に考えて、女性とはいえ、世界トップの選手と同じような運動データなんてことはあまりないことに違いない。それは、鍛えたからどう、ということではないと考えていいのではないか。Qちゃんのピッチのように、同レベルの選手にあっても飛びぬけた数値については、あるいはそれが才能なのかもしれない。
 いずれにしても、速いか遅いかの決め手はストライドのほうにこそある。そう考えていいのではないだろうか。
 わたしのストライドは身長比では7割に満たず、90%にはるかに及ばない。そういうことなのだ。

■速く走るための要素

 ピッチというのは呼吸みたいなもので、自分の意志で増やす減らすは限界があるという話を聞いたことがある。つまりリズムなのだ。「大きなストライドで走るには筋力が必要」とも言われる。

 スピード--すなわち推進力を生みだす源は何かといえば、基本的にはパワーだ。つまりどれだけ強く地面をけり、その反発で生まれた力を、いかに効率よく使うかということに尽きる。だってほかに身体を動かしてくれるなにもないのだから。

 身体が軽ければ少ないパワーで移動させることができるし、身体が細ければ抵抗が少なくなるだろう。スポーツカーや飛行機同様前傾したほうが抵抗は小さくなるはずだ。
 腕を振ることで身体全体の筋肉と連動してスムーズな移動を助けることができるだろうし、水泳で水をかくのと同じで、空気をつかまえることはわずかにせよ移動の役に立つかもしれない。
 またよく言われる体幹ともかかわってくる。体の軸がぶれないというのは、余計な動きがない、無駄なエネルギーを使わないということと同じだからだ。

■ストライドを広げるには

 ストライドを広げる、つまり身体を大きく動かすには、まず関節の可動域を広げることが必要になるだろう。動きが大きくなるということは当然比例して大きなパワーが必要になる--すなわち筋力の増大が不可欠。
 ただし、体が柔らかいということは、反発力を吸収してしまうことでもある。やわらかい地面を走ると脚には優しいが動きにくくなるのと同じだ(ストレッチをすべきかどうかというの問題にも関係すると思うけど、それはまた別の機会に)。
 すなわち、ストライドを広げるということは怪我や故障が起こりやすくなるということでもあるだろうし、吸収されてしまう反発力というパワーを補うためにさらに大きな筋力が求められることになるだろう。

 ではどうしたらよいか。まず、脚が開かないことにはどうにもならない。ある程度の関節の可動域を確保しなくてはならない。ストレッチだけでなく、走りながら大きなストライドを意識し、全身の動きとバランスよく連動する訓練が必要だろう。
 大きく動かすということはバランスが崩れやすい。当然体幹も鍛えなくてはならない。腕を大きく振れば連動して脚も大きく動くので、腕、というか肩の筋力と関節の可動域も関係してくる。

 それから、当然だが脚腰の筋力アップが何よりも必要だろう。繰り返すが結局のところ人間が走るためのエンジンはこれしかない。クルマに例えるなら、いくら良いガソリンを使っても、流線形のスタイルでも、足周りをチューニングしても、エンジンが非力ではスピードには限界がある。そういうことだ。

 》その4に続く
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ストライドとピッチ ~サブ3を目指して!? その2

2013-03-07 | 走りながら考えたこと
■日本女子マラソン黄金時代の3人娘のストライドとピッチ

 ストライドとピッチについて考察した記事がある(こちら)。2008年の北京オリンピックで野口みずきが史上初のマラソン連覇を目指していた頃のものだ。陸上競技マガジン元編集長で国際陸上競技統計者協会(ATFS)会員の野口純正さんによる分析データをもとに、アテネの金メダル以降野口みずきの走りがいかに進化したか--ストライドを4cmも伸ばしたのだ!--を説明する記事だ。
 残念ながら、直前の故障で走れないまま野口の北京五輪は終了した。それ以来、彼女は脚の故障に悩まされ続け、未だ本来の走りには程遠い状態が続いている。だが野口はまだマラソンランナーを続けている。頑張れ!野口。
 野口の故障とストライドを伸ばしたことのあいだに関連があったかもしれないという懸念はある。どうなんだろう?

■自分のデータと比較してみる

 この記事のデータと自分の記録と比較してみたのがこれ。わたしの使っているランニングウォッチにはたまたま歩数計がついていてそれを利用した。



 まず指摘しておきたいのは、渋井のデータはおかしいということ。このピッチとストライドで計算するとゴールタイムは2時間22分~23分くらいになるはずだ。

 身長比が89%のQちゃんはピッチ走法の代表選手のように言われる。渋井のピッチとストライドが正しい(タイムのほうがおかしい)数値だとすると、身長比92%はストライド走法かピッチ走法か?
 わたしの感覚では渋井の走りは明らかにストライド走法に見える。

 このあたりの1%、2%がどのくらい大きな差になるのか判断が難しいけれど、身長160cmの人の1%は1.6cm。
 ゲブレシラシエの「2㎝」の話を思い出してほしい。「2㎝」ストライドを伸ばすのは簡単なことではないのだ。彼の身長は164㎝。まさに身長の1%弱。1%の違いはけっして小さくない。
 であるならば、「身長比90%」あたりをピッチ走法とストライド走法の分かれめと考えても悪くはなさそうだ
 この定義でいくと、大方の市民ランナーはおそらくピッチ走法ということになるかもしれない。どっちかに決めなきゃいけないって法もないけれど。
    
 それにしても、身長を超える野口のストライド--目の前で見た野口の走りはまさに飛ぶようだった--や、Qちゃんの209/分というピッチ--速すぎて腕振りが見えないと小出監督が言っていた--は圧倒的だ。オリンピックで金メダルを取るようなアスリートは他の選手には真似のできないような身体能力や技術を身につけているということなのだろう。

 》その3に続く
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3月6日は去年も暖かくなったんだなあ。

2013-03-06 | 走らずに考えたこと
 今日は昨日までと打って変わって暖かくなった。気温が高くても、走ってみると寒いことも多かったので、フル裏メッシュからハーフ裏メッシュのウインドブレーカーにしたのだがちょうど良かった。
 生地もグッと薄くなり、軽くなり、身も心も軽くなって気分が全く違う。

 去年のこの時期は、京都マラソンに向けて準備していたんだなあ。ずいぶん昔のことのような気もする。
 今年走られる方、がんばってください!

3/6(火)ランニング・ダイアリー 「3日ぶりビルドアップ走」

雨続きだったせいもあり3日ぶりのラン。京都マラソンに向けて脚を休める意味もあった。それにしても今日は暖かかった。夜でも14℃くらいあったようだ。こうなると裏メッシュのウインドブ...

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ストライドとピッチ ~サブ3を目指して!? その1

2013-03-06 | 走りながら考えたこと
■「速く走りたい!」は人間の証明?

「サブ3を目指して」としたけれど、自分の年齢や走力からするとフルのタイムをここから30分縮めるのは至難の技で「死ぬまでに」達成できるかどうかはなはだ怪しい。「!?」がついてる理由だ。

 まあでもあきらめてしまうのもつまらない。現に似たような走歴からサブ3を達成したランナーも少なからず知っている。
 わたし自身の希望は「長く、楽しく走りたい」ということだけれど、楽しく走るためには、タイムを更新していくことは少なからず大事なことだと思っている。人によると思うし、いろんな楽しみ方、走る目的があっていい。自分はファンランというのはどちらかというと苦手なのだと思う。
 いずれ、大したタイムではないにせよ、自分なりに目標を決めてクリアしていくのがたぶん長く続けられる方法だと思っている。

 人間は多かれ少なかれ、そういう生き物なんじゃないだろうか? つまり、「うまくなりたい」「速くなりたい」「わからないことを理解したい」「難しいことに挑戦したい」--といっても、人からほめられたいわけではない(もちろんきちんと評価されればうれしいけど)。
 だから、こういう世の中が出来上がった。始めてしまった以上進歩し続けるしかない人間社会。もう後戻りはできない。どこまでいけるかやるしかない。その道がどこに続くにせよ。

 だから、あれこれ考え、トライしてみる。

 タイムを縮めるためのアプローチはいくつかあるだろうけれど、最近は「ストライドとピッチ」のことよく考える。映画のタイトルみたいだな。

■タイムとはつまり「ストライド×ピッチ」

COWCOW「あたりまえ体操#1」


 当たり前、当たり前、当たり前体操♪ にも使われかねないほど当たり前の話。
 ゆえに、どちらかをアップすれば自動的にタイムも縮まる。両方アップすれば相乗効果ですごいことになりかねない。
 皇帝ゲブレシラシエが人類で初めて2時間4分を切り、マラソン界に君臨していた頃、「ストライドをもう2cm長くすることができれば2時間を切れる」という説があって、ひじょうにワクワクした記憶がある。
 現在の世界記録はパトリック・マカウの2時間3分38秒。2cmは短いようで長い(のだと思う)。

 》その2に続く
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去年の「びわ湖マラソン」はロンドン五輪代表選考レースだった。

2013-03-06 | 走らずに考えたこと
 昨年の今頃の記事を振り返って。ロンドン五輪。遠い昔のことのようだ。

ロンドン・オリンピック マラソン代表の行方(1) 男子編

 3月4日に行われたびわ湖毎日マラソン。ありがたい?ことに、メールなどで「出てるの?」といった問い合わせが相次いで驚いた。 出たいのはヤマヤマだけれど、残念ながら「出てません」い...



 いま読み返してみても、至極まっとうなことをかいていたと思う。しかし、実際にオリンピックに行ったのは堀端ではなく中本だった。
 そして唯一人入賞を果たしたのもまた、その中本だった。最も期待をかけた藤原新は惨敗。マラソンの選考は難しい。



 だからこそ、一発のレースで決めるのが正しいセレクションのやり方だと今でも思う。ただし、選考レースを複数持つことによるメリット--特にTVなどの放映権とか関連団体の経済にかかわる部分が現実的には大きいのだろう。
 それがないと遠征費や強化費などが賄えない--のかどうかはわからないがいろいろと影響が出るのであろうことは想像できる。哀しい?現実。

 そういうことと「正しいセレクション」を両立させようというのがそもそも虫が良すぎる。

 経済を無視して良いなら、やはり一発勝負。しかも、なるだけ本大会のレースコンディションと似たような大会を設定すべきだろう。夏のオリンピックなら、ハワイや沖縄でやったらいい。場合によってはオーストラリアとかね。

 モスクワで行われるとはいえ8月中旬。8月の平均気温は17℃、平均の最高気温が21.9度、最低平均気温が12.5℃。※以上Wikipedia参照。こちら

 冬のマラソンの記録や成績をもとに判断すると誤ることになるのは明白だ。たとえば、中本選手はスピードがない。しかし、根性はある。厳しい環境でも安定した記録を出せる。つまり、夏マラソン向きといえる。五輪や世界陸上では、優勝タイムは世界記録からは程遠い。勝負に徹するというだけではなく、気候条件もはるかに厳しいせいだ。
 返す返すも、五輪本番コースでの世界陸上入賞を果たした堀端選手(と女子の赤羽さん)が選ばれなかったのは残念で仕方がない。
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