香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

オレンジの壺 新装版

2010-09-26 21:29:52 | 本のこと
いったい何回読んで、何回紹介するんだい
と、つっこまれそうなのだけど・・・
宮本輝さんの 『オレンジの壺』新装版
今回、光文社ではなく講談社から文庫新装版として発売
わたし、この小説がかなり好きなのね
テルニストとして迷わず購入

何度も何度も読んで内容も分かっているのに
読み始めると、止められない止まらないのかっぱえびせん状態
主人公佐和子が、自分で自分が嫌いで自信が持てない状態から
自分を見つめ直して認めて、気付かないうちに自分に素直になって行く姿に
勇気をもらい、元気をもらい、救われる
モニカ・シュミットの「たいしたものではないのよ」という言葉に
たくさんの思い、悲しさ、淋しさ、やさしさがあふれてきて
やっぱり今回も泣いてしまった
ユースケもローリーもアンドレもマリーも
色鮮やかに今、わたしの心の中で笑ったり泣いたりしている
何度読んでも大好きなお話だわ

わたしのこんなつたないブログにも
他の方がトラックバックをつけてくださってありがたい限り
でも、宮本輝さんの小説のことにトラックバックがついたことが無いんだよなぁ
新刊が出ても王様のブランチの本の売り上げベストテンに入らないし
宮本輝さんほど、面白く清潔でやさしい小説を書く方は少ないと思うので
読書好きの多くの方に読んでほしいなぁ
そして、その方達の感想をたくさん聞きたいなぁと
切に切に思うのだ