昨日の朝刊に、
「七夜物語」連載を終えての川上弘美さんの記事があった
長い連載となり、いちばん心配だったのは、
何かのことで書く手がとどこおることだったそうです
3月11日は、7章の最後に向かう部分を書いていて・・・
これからは、川上さんの文章を抜粋します
津波、原発。たくさんの苦しんでいる同胞。亡くなったひとびと。
手をつかねて見ているしかない自分。手がとどこおる、という易しい
ものではありませんでした。書こうという気持ちに、一切なれなかっ
たのです。こんな物語を、誰が望んでいるということなのだろう。何
もできずに、無事にのうのうとここにいて。そんなふうにしか感じら
れませんでした。
その葉書が来たのは、3月16日のことでした。「津波で、父が行
方不明になりました。テレビも、新聞も、悲しすぎて見られません。
今はただ、ずっと読んで来た連載小説だけを読んでいます。日常とい
うものがまだこの世界にちゃんとあるのだと思えるからです。」そん
な内容のものでした。身が震えるような思いに打たれました。葉書を
下さった方をささえたのは、おそらくわたし個人の力ではありません。
言葉自体の力なのです。物語自体の力なのです。書いていいのだと、
許された気持ちでした
読んでいて、震災後のつらかった悲しかった気持ちが蘇った
何も出来ないと思い込んだり塞いだりしたけど、糸井重里さんのコラムで
「あせらずに、いつか順番がくるから」「今頑張っている人を応援しよう」
そんな言葉で少しづつ元気をもらっていったことを思い出した
大好きな小説が、最後にこんな力を持って終わったのだと思い
もっともっと好きになった
月曜日の仕事中に通った宮の沢の山
そして、今日仕事を早く終えて行った円山公園
札幌も元気にいつものように桜の季節
「七夜物語」連載を終えての川上弘美さんの記事があった
長い連載となり、いちばん心配だったのは、
何かのことで書く手がとどこおることだったそうです
3月11日は、7章の最後に向かう部分を書いていて・・・
これからは、川上さんの文章を抜粋します
津波、原発。たくさんの苦しんでいる同胞。亡くなったひとびと。
手をつかねて見ているしかない自分。手がとどこおる、という易しい
ものではありませんでした。書こうという気持ちに、一切なれなかっ
たのです。こんな物語を、誰が望んでいるということなのだろう。何
もできずに、無事にのうのうとここにいて。そんなふうにしか感じら
れませんでした。
その葉書が来たのは、3月16日のことでした。「津波で、父が行
方不明になりました。テレビも、新聞も、悲しすぎて見られません。
今はただ、ずっと読んで来た連載小説だけを読んでいます。日常とい
うものがまだこの世界にちゃんとあるのだと思えるからです。」そん
な内容のものでした。身が震えるような思いに打たれました。葉書を
下さった方をささえたのは、おそらくわたし個人の力ではありません。
言葉自体の力なのです。物語自体の力なのです。書いていいのだと、
許された気持ちでした
読んでいて、震災後のつらかった悲しかった気持ちが蘇った
何も出来ないと思い込んだり塞いだりしたけど、糸井重里さんのコラムで
「あせらずに、いつか順番がくるから」「今頑張っている人を応援しよう」
そんな言葉で少しづつ元気をもらっていったことを思い出した
大好きな小説が、最後にこんな力を持って終わったのだと思い
もっともっと好きになった
月曜日の仕事中に通った宮の沢の山
そして、今日仕事を早く終えて行った円山公園
札幌も元気にいつものように桜の季節