香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

桜ほうさら

2013-04-14 17:46:52 | 本のこと
桜前線がまだまだ北海道には届かない雨の休日
読み終わった宮部みゆきさんの『桜ほうさら』

 桜がご縁でめぐり逢った人々。
 次々に起こるミステリアスな事件。

  父の汚名をそそぎたい。
  そんな思いを胸に秘めた笙之介は・・・。

   人生の切なさ、ほろ苦さ、
   人々の温かさが心に沁みる物語。


読みはじめは、江戸時代の小さな藩での出来事に
理解するのにちょっと時間がかかったのですが
江戸に物語がうつってからは
次々とは起こるけれども、物騒ではない事柄に
ほんわかとしながら読み進めていました
昔の甲州韮崎で「ささらほうさら」という
あれこれいろんなことがあって大変だ、大騒ぎだ
というようなときにいうことばがあるそうです
そのことばと、桜の季節にであった人との話をからめて
『桜ほうさら』という題名はきれいなことばだと思います
物語が後半になり、やはり宮部作品
ぐっと胸に突き刺さる、やるせない落ちどころとなり
涙を流しながら、読み終わりました
宮部さんの江戸ものは、やっぱり好きだなぁと改めて思う
表紙のきれいな桃色と可愛らしいイラスト、
小説だけれども、ずっと桜の花びらが散る絵がついて
内容にあったイラストもついて、楽しませてもらいました
HPがあります → こちら

いま、朝日新聞に連載している宮部みゆきさんの『荒神』も
江戸時代のものなので、読んでいる最中はあらすじが
少しまざりそうになって、困っちゃいましたが
こちらも、こうの史代さんのイラストと一緒に
毎日、楽しみに読んでいます

話題の村上春樹さんの新刊
なんだか、ニュースにもなって、
踊らされて煽られて読む人もいるのかなぁと
ちょっと、「やれやれ」な気分ですが
村上作品はとても好きなので、やっぱり読みはじめます
でも、慌てないでゆっくりと楽しんで