香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

本格小説

2015-05-10 19:43:03 | 本のこと
水村美苗さんの
『本格小説 上』



ニューヨークで、運転手から実力で大金持ちとなった伝説の男・
東太郎の過去を、祐介は偶然知ることとなる。
伯父の継子として大陸から引き上げてきた太郎の、
隣家の恵まれた娘・よう子への思慕。その幼い恋が、
その後何十年にもわたって、没落していくある一族を呪縛していくとは。
まだ優雅な階級社会が残っていた昭和の軽井沢を舞台に、
陰翳豊かに展開する、大ロマンの行方は。


『本格小説 下』



生涯の恋に破れ、陰惨なまなざしのままアメリカに渡った東太郎。
再び日本に現れた時には大富豪となっていた彼の出現で、
よう子の、そして三枝家の、
絵のように美しく完結した平穏な日々が少しずつひずんで行く。
その様を淡々と語る冨美子との邂逅も、
祐介にとってはもはや運命だったような……。
数十年にわたる想いが帰結する、悲劇の日。
静かで深い感動が心を満たす超恋愛小説。


読み始めた時は、あまりの前書きの長さに
我慢して読み進められるのかどうか、とても不安
でも、あれは必要な前書きというか
いま現在の時代から、終戦後の日本の世界に戻るために
必要な前書きだったんだなと読み終わってわかる
これは恋愛小説なんでしょうか…
戦争が終わっても、貧富の差、階層の差がはっきりとあり
その当時に生きた人にしか感じられなかった惨めさと華やかさ
いまの時代では想像できない世界が同じ日本だったんんだ
苦しくも悲しくも悔しくもあるんだけど
読み始めると、先が気になり、どんどん読み進め
最後の最後には、単純に夢のように浮かれていた気持ちが
びっくりするほど水を浴びせられたような気分になり
すごい小説を読んでしまったなぁという気持ち
でも、水村さんの他の小説、すぐに読みたいとは思えない
衝撃が強すぎる

昨日は、野幌森林公園ランに行ってきました
地図を見ても、どこを走っているのかわからないくらい広い場所
主催者の⚪︎りさんがいなければ、走れない
少し肌寒いなか、でも走ったらちょうど良い気候
緑深い中、たくさんの高山植物のような可憐なお花が咲いていました







結構なアップダウンのある中、
総勢9名、早い人も遅いわたしも、楽しく走り回って
森林浴をしているようで、疲れも感じず、最高に気持ち良かった



気がついたら最後尾を走っていたわたしですが
百年記念塔と遠くに見える山々が優しく迎えてくれました
お風呂に入って、新さっぽろで数人でお昼から 
夜に、お客様と打合せ&お食事会があったので
お酒は一緒にグビグビとはいかなかったけど
気持ちよく走れて、走る仲間に加えてもらって
楽しくお酒を飲んで食べて、最高の日でした

今日は、午前中は掃除洗濯買い物などなど
毎日を清々しく気持ちよく過ごすための準備をして
午後から、本を読み始めたら、止まらなくなって読み終えてしまった次第です



買い物の途中で見かけたスズラン
毒を持っているお花とは思えない可憐さです



今日の夜のお供、
おたる生ワイン、飲みやすいですね
さて、あしたからまたお仕事
大きな失敗を忘れず、でもでも明るくがんばろ