朝井まかてさんの
『阿蘭陀西鶴』(おらんださいかく)
「好色一代男」「世間胸算用」などの浮世草子で知られる井原西鶴は
寛永19年(1642)生まれで、松尾芭蕉や近松門左衛門と
同時代を生きた俳諧師でもあり浄瑠璃作者でもあった。
俳諧師としては、一昼夜に多数の句を吟ずる矢数俳諧を創始し、
2万3500句を休みなく発する興行を打ったこともあるが、
その異端ぶりから、「阿蘭陀流」とも呼ばれた。
若くして妻を亡くし、盲目の娘と大坂に暮らしながら、
全身全霊をこめて創作に打ち込んだ西鶴。
人間大好き、世間に興味津々、数多の騒動を引き起こしつつ、
新しいジャンルの作品を次々と発表して
300年前のベストセラー作家となった阿蘭陀西鶴の姿を描く、
書き下ろし長編時代小説。
芭蕉との確執、近松との交流。娘と二人の奇妙な暮らし。
創作に一切妥協なし。傍迷惑な天才作家・井原西鶴とは何者か?
最初は、ページをめくるのに時間がかかったのだけど
途中から、面白くて、西鶴が、おあいが、辰弥が
小説に出てくる、江戸時代の大阪の人々が
心配で、愛おしくて、会いたくて、どうしようもなくなる
人の心の機微なんてわからない若いおあいが
少しづつ、父親の、辰弥の、悲しみややさしさを感じていく
時代が感じさせる厳しさと暖かさと
なんども、小説の世界にひたる幸せを感じました
人は皆、刻々と変わる。
だから息をしていける。
最後は切なくて切なくて、涙が出そうでした
『阿蘭陀西鶴』(おらんださいかく)
「好色一代男」「世間胸算用」などの浮世草子で知られる井原西鶴は
寛永19年(1642)生まれで、松尾芭蕉や近松門左衛門と
同時代を生きた俳諧師でもあり浄瑠璃作者でもあった。
俳諧師としては、一昼夜に多数の句を吟ずる矢数俳諧を創始し、
2万3500句を休みなく発する興行を打ったこともあるが、
その異端ぶりから、「阿蘭陀流」とも呼ばれた。
若くして妻を亡くし、盲目の娘と大坂に暮らしながら、
全身全霊をこめて創作に打ち込んだ西鶴。
人間大好き、世間に興味津々、数多の騒動を引き起こしつつ、
新しいジャンルの作品を次々と発表して
300年前のベストセラー作家となった阿蘭陀西鶴の姿を描く、
書き下ろし長編時代小説。
芭蕉との確執、近松との交流。娘と二人の奇妙な暮らし。
創作に一切妥協なし。傍迷惑な天才作家・井原西鶴とは何者か?
最初は、ページをめくるのに時間がかかったのだけど
途中から、面白くて、西鶴が、おあいが、辰弥が
小説に出てくる、江戸時代の大阪の人々が
心配で、愛おしくて、会いたくて、どうしようもなくなる
人の心の機微なんてわからない若いおあいが
少しづつ、父親の、辰弥の、悲しみややさしさを感じていく
時代が感じさせる厳しさと暖かさと
なんども、小説の世界にひたる幸せを感じました
人は皆、刻々と変わる。
だから息をしていける。
最後は切なくて切なくて、涙が出そうでした