年末、NHKのニュースを観ていた。
番組の最後、子供たちが夢について語るシーン。
そのBGMとして流れていた曲に、私は衝撃を受けた。
タテタカコの「宝石」「傷」を初めて聴いたときもそうだったが、
「何か、大変なものを聴いてしまった」という興奮にも似た想いは、
その後も簡単には消えてくれなかった。
「手を繋ぐくらいでいい
並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから
大切な人が見えていれば上出来」
番組が終ってからも、そのサビが頭を駆け巡る。
サビの歌詞だけで曲の雰囲気を推測。
「年末だから、たまには周りの人との関係性について考えてみませんか?…そのような番組の意図で、この曲が採用されたんかな…」
と、勝手に考えていた。
調べたら中村中(なかむらあたる)さんの「友達の詩」という歌だった。
中村さんは戸籍は男性であるが、女性として生きている。
そして、性同一性障害をカミングアウトしている。
性同一性障害…自分の性認識と自分の体の性が逆。
その性同一性障害の自覚を持ったのは思春期のころだったらしい。
この歌は中村さんが15歳の時、男の子に片想いしているときに創った。
生々しい歌詞は、彼女が背負った孤独な苦しみ、
そして美しいメロディーは、そんな壁を自ら乗り越えた、…乗り越え続けようという力強い前向きさを感じる。
「手を繋ぐくらいでいい
並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから
大切な人が見えていれば上出来」
恋心を諦める。
理不尽さと切なさを、そう歌いながら鎮静させる。
…そのことを考えると涙が出てくる。
どうして神様は、15歳の人間にそのような苦悩を与えるのだろう。
生きていると、「どうしようもないから、妥協しなくてはならないこと」が巡ってくる。
それは確に、悲しかったり悔しかったりすることなのではあるが、逃げないで自分をちゃんと見つめた結果に出した妥協点は、必ず後々になって納得できるものになり得るんではないだろうか。
中村さんの透き通った声を聴いていると、そんなふうに思える。
『友達の詩』(中村 中)
触れるまでもなく先のことが見えてしまうなんて
そんなつまらない恋をずいぶん続けてきたね
胸の痛み直さないで別の傷で隠すけど
簡単にバレてしまう どこからか流れてしまう
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人が見えていれば上出来
寄りかからなけりゃそばにいられたの?気にしていなければ
離れたけれど今さら 無理だと気付く
笑われて馬鹿にされて それでも憎めないなんて
自分だけ責めるなんて いつまでも情けないね
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人が見えていれば上出来
忘れた頃にもう一度会えたら仲良くしてね
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人が見えていれば上出来
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人は友達くらいでいい
友達くらいが丁度いい
番組の最後、子供たちが夢について語るシーン。
そのBGMとして流れていた曲に、私は衝撃を受けた。
タテタカコの「宝石」「傷」を初めて聴いたときもそうだったが、
「何か、大変なものを聴いてしまった」という興奮にも似た想いは、
その後も簡単には消えてくれなかった。
「手を繋ぐくらいでいい
並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから
大切な人が見えていれば上出来」
番組が終ってからも、そのサビが頭を駆け巡る。
サビの歌詞だけで曲の雰囲気を推測。
「年末だから、たまには周りの人との関係性について考えてみませんか?…そのような番組の意図で、この曲が採用されたんかな…」
と、勝手に考えていた。
調べたら中村中(なかむらあたる)さんの「友達の詩」という歌だった。
中村さんは戸籍は男性であるが、女性として生きている。
そして、性同一性障害をカミングアウトしている。
性同一性障害…自分の性認識と自分の体の性が逆。
その性同一性障害の自覚を持ったのは思春期のころだったらしい。
この歌は中村さんが15歳の時、男の子に片想いしているときに創った。
生々しい歌詞は、彼女が背負った孤独な苦しみ、
そして美しいメロディーは、そんな壁を自ら乗り越えた、…乗り越え続けようという力強い前向きさを感じる。
「手を繋ぐくらいでいい
並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから
大切な人が見えていれば上出来」
恋心を諦める。
理不尽さと切なさを、そう歌いながら鎮静させる。
…そのことを考えると涙が出てくる。
どうして神様は、15歳の人間にそのような苦悩を与えるのだろう。
生きていると、「どうしようもないから、妥協しなくてはならないこと」が巡ってくる。
それは確に、悲しかったり悔しかったりすることなのではあるが、逃げないで自分をちゃんと見つめた結果に出した妥協点は、必ず後々になって納得できるものになり得るんではないだろうか。
中村さんの透き通った声を聴いていると、そんなふうに思える。
『友達の詩』(中村 中)
触れるまでもなく先のことが見えてしまうなんて
そんなつまらない恋をずいぶん続けてきたね
胸の痛み直さないで別の傷で隠すけど
簡単にバレてしまう どこからか流れてしまう
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人が見えていれば上出来
寄りかからなけりゃそばにいられたの?気にしていなければ
離れたけれど今さら 無理だと気付く
笑われて馬鹿にされて それでも憎めないなんて
自分だけ責めるなんて いつまでも情けないね
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人が見えていれば上出来
忘れた頃にもう一度会えたら仲良くしてね
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人が見えていれば上出来
手を繋ぐくらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから大切な人は友達くらいでいい
友達くらいが丁度いい