世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

夕暮れ時のイオンモール

2018年06月16日 | Weblog
朝5時間40分に起床。
私にしては超絶早起き。
そう、今日は相模原ではやぶさのイベントがある。
はやぶさのためならば、早起きもへっちゃら。

今回は、元F1ドライバーの片山右京さんとはやぶさプロマネの川口淳一郎先生との対談がある。

そういえば、先般行われた中学時代の同窓会で再会した神奈川県在住の某くんがF1が好きだったことを思い出し、誘ってみた。
快諾してくれたのでご一緒することに。

9時半に淵野辺駅に集合。
某くんはずぶずぶの関係の愛車で馳せ参じてくれた。
もうこの車とは18年も一緒にいるらしい。
車内はとても綺麗で、大切に乗っているんだなと思った。


淵野辺駅。






相模原市立博物館。


細田聡史先生によるはやぶさ2の状況説明。




トークショー開始。


対談が進むにつれ、異業種で活躍されている二人の共通項が浮かび上がってきて興味深く拝聴。

片山右京さん、超面白かった。
もっと寡黙な人だと思っていたのに、イオンエンジンとショッピングモールのイオンを持ち出すところとか、マジでワロタ。


トークショーは早速記事になっていた。
初代から「格段の進歩」 川口シニアフェロー

すごく楽しいトークショーだった。
某くんも喜んでいた。よかった。


隣にあるJAXA相模原キャンパスを徘徊。

新しい施設「宇宙科学探査交流棟」へ。
今年の春にできたほやほやの施設で前からずっと来たかった。






はやぶさが持ち帰ってきた微粒子を顕微鏡で見た。
キラキラしてて本当に綺麗。




某くんの後頭部を盗撮。



帰還カプセルも展示されていて、数年ぶりに拝んだ。
私は各地で5回ぐらい見たことがあるんだが、某くんは初めてらしい。
彼に説明しつつ、ひたすら「うっへっへうっへっへ」となっている私。
だってこれ、3億キロ離れた宇宙まで行って帰ってきたんだぜ?
すごくね?うっへっへうっへっへ。

8年前の記事。
「こんなにきれい。これが現実」 はやぶさカプセル、帰還後初公開


なんだかんだで2時間ぐらいいた。
月のクレーターの模型を見ては「どこに住みたい?」「俺はここかな」「私はここ」「そこ太陽の日が当たらなくない?」「そだね。寒そう」など、キャッキャしていた。


某くんはきっと宇宙に興味がないはず。
「ごめんね、付き合わせちゃって」
と言ったら
「いや、すげー楽しかった。誘ってくれてありがとう。よくJAXAの前を通るんだけどなかなか入る機会がなくて」
とのこと。
前々からJAXA相模原キャンパスには興味があったもよう。


施設を出るときにJAXAからお土産としてリポビタンDをもらった。
はやぶさ公式ドリンク。



博物館に戻ってプラネタリウムを鑑賞。
もちのろんで「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- 帰還バージョン」


『はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH』 予告編


案外淡泊な某くんは特に泣いているご様子がなかった。
マジかー。
泣けよー!!!
私だけ号泣…!

常設展を散策。
川口先生のお言葉の色紙を拝む。


「高い塔を建ててみなければ、新たな水平線は見えてこない」
この不屈の精神がなかったら、はやぶさは帰還していなかったかも。

どこに行く?という話になり、では最近できたイオンモール座間へ行こうという話になる。
運転しながら饒舌に話す某くん。
運転と会話を同時にするって、すごい。
一度に二つのことが同時に進められない私は彼を尊敬の念で見てしまう。




夕暮れ時のイオンを散策する我々はなんとなく中年夫婦のよう。
「夕飯何する?」的な。
別の人生があるとするならば、こんな人生もあったのかなと下りのエスカレーターで某くんの後頭部を見つめながら、思う。
そう思った刹那、目の前の某くんの側頭部の髪を両手でぽんぽんしたくなったので、した。
当時からキャラメルを思わせるような柔らかい色をしていた彼の髪は、見た目よりも抵抗力があってびっくり。
細くもなく太くもない、クセのないしっとりとした髪は私の指を撥ね返す。
「量多いね」
と感想を述べると
「親父がね。真ん中がヤバいんだ。俺もきっとそのうち…」
と悲観的な感想を漏らす某くん。
そういうお年頃なのだろう。

「どれどれ・・・大丈夫じゃない?」
「そうかなー。心配・・・」



スマホ屋さんの前を通過した時、彼がまた面白いことを話す。
GWで帰省したとき、彼はガラケーのままだった。
それを見たお父さんが「なあ、変えようよ」と言い、お母さんが「ね?変えよう?」と説得してきた件。
本人は別にこのままでいいじゃないかと思っていたらしい。
結局お父さんがスマホに変えてくれ、彼は同窓会でLINEデビューを果たした。
彼の実家でスマホに詳しいのは、父>弟>母>俺、なんだそう。
つーか、お母さんの方が詳しいって・・・!!
某くんのそういうところがいちいち可愛くて、全俺が嫉妬。
「クソかわいいじゃまいかー!!こんにゃろめ!!」
と宣う俺に
「それはきっと〇〇(私の苗字)がオッサンだからだよ」
と指摘する某くん。
ま、そうなんだが。


そんなことを話しつつ、目についたものを手に取ってあれこれ話す。
女子が使うスクラブ入りのボディソープを手に取り、
「某くん、女子力が高そうだからこれ使っていそう」
「え?これ、何?ボディソープ?俺は石鹸とナイロン垢すりだよ」
「私も!」
「さっぱりするよねー」
「ねー」
みたいな。
もうね、なんつーのかな、内容はともかく、会話の流れが女子っぽい。
女友達といるような錯覚すらする。
ヴィレッジヴァンガードで変な玩具を指差して「これ見て!すごくない?」「わあ!かわいい!」とキャッキャしたりした。

また、彼方のほうに山積みされているクマの抱き枕群を発見してダッシュする私を、彼はお父さんのように追いかけてきた。
「買ってあげようか?」
と言われたのだが持って帰るのが難儀なので遠慮した。

如何せん、40代に入った我々なのですぐに疲れてしまい、スタバでお茶をした。
スマホ片手に互いのことを語らう。
ふたりで甥っ子自慢大会を地味に開催した。
うちの甥っ子の笑顔に某くんも目を細めた。かわいいべ?


中学時代、彼は私の後ろの席だった。
とても大人しい男子であった。
書道の時間、私の長い三つ編みの毛先が彼の硯に入った時、とても心配していた。
「大丈夫?」って。
あの心配そうに私を見つめる彼と、25年後、イオンモール座間で甥っ子自慢をするとは。
人生って不思議。
てか、はやぶさの縁、すげぇえええ。


再び彼の車に乗って国分寺というお蕎麦屋さんでごはん。
鴨蕎麦、超絶美味だった。
「これも食べなよ」
と差し出されたてんぷらの美味しいことと言ったら!


吉熊のお洋服が同窓会の時と変わっていることを何気に気付く某くん。
よく気付いたね。吉熊も嬉しそう。

そして、互いの実家が近いせいか、両家の母親が利用するスーパーが同じだということが判明。
きっと母親同士はすれ違っているね、という話になり笑いあった。
ローカルすぎ。


店頭の紫陽花が優美であった。





彼のスポーツカーは車体が低く、腰が悪い&ピンヒール装備の私は降りる度に一々某くんの手がないと降りられなかった。
いちいち回ってドアを開けて私の手を引っ張ってくれる某くん。
ちょっとした介護である。
ちなみに掛け声は「よっこいしょういち」…古い!!


海老名駅でお別れしたときも、彼は私の手を取り、そして「これ忘れちゃだめだよ」と私のバーバリーの傘を渡す。
至れり尽くせりとはまさにこのこと。
今日一日、姫だった。オッサンだけど。


「気を付けて帰るんだよ」「あっちが小田急線だよ」
と言い残し、エンジン音と共に去っていく彼を見送る。

ふ~っ。やれやれ。

海老名駅の喫煙所にてさっそくはやぶさ2のリュウグウまでの距離をすかさずチェックをする俺。
男もすなるデートといふものをしたとて、やはり自分は自分なのだと煙を吐きながら思った次第。

はやぶさ2、リュウグウまで500キロを切った。


とても楽しくて素敵な一日だった。
一日付き合ってくれた某くんに感謝。
ありがとう。またね。