西安では今も余震が続いているようだ。数日前に起こった比較的大きい余震は、四川省の省境近くにある陝西省寧強(ニンジャン)が震源地だったようで、四川地震直後から、震源が次第に西安に近づいているという情報を裏付けたようで、西安市民たちは脅えている。いついつ頃には大きな余震があるという噂も流れて、外で夜を過ごす人たちも多いらしい、李真も父親がテントを買ったので外で寝たそうだ。めったに地震が起こったことのないところだから、脅えるのも分かるのだが、今の地震科学では正確な地震予知はできないのだから、噂に振回されないようにと言っておいた。袁毅は、命は神様にお願いして家の中で寝たと言っていた。
四川では相変わらず悲惨な状況が続いているようで、李真は新婚間もない男性が長時間生き埋めになり、救援隊員に死にたくないと訴えていたが、救出されて病院に搬送される途中で死んだと話してくれた。おそらく、体の一部が長時間の圧迫後、解放時に壊死した細胞からカリウムなどが血液中に大量に流れ出すことで発症する「クラッシュ症候群」だったのではないか。報道によると、この症状でかなりの人が死亡しているようだ。
李真はこんな話もしてくれた。ある老人の男性が100時間以上生き埋めになって最後には救出されたが、腕に自分の血で「隣の王さんに3千元借りました」と書き記してあったそうだ。死を覚悟して、自分の死後に返してほしいというメッセージを残したのだろうが、律儀な老人の哀しい行為である。このような感動的な話はほかにも多く伝えられていると李真は言った。
四川の観光は壊滅的な打撃を受けたようで、回復するのは3年先にもなるようだ。今度の地震で、少数民族のチャン族が集中している地域も被害が大きかったようだが、チャン族の村には古くから特長のある望楼があることが知られているが、それも崩壊したかも知れない。いつか行ってみたいと思っていたが叶わぬことになってしまったようだ。
李真や袁毅は西安の国営の旅行会社に勤めているが、観光客はほとんど来なくなったと言っている。そのためもあってこのところ休みをとることが多いようだ。小さな民間の旅行社では給料も出ないらしい。餃子事件のために観光客が減っていたのに泣き面に蜂というところだろう。6月に西安の友人達に会いに行くつもりで李真や袁毅に相談していたが、余震がいつまで続くか分からないから延期したほうがいいと言われ、秋に延ばすことにした。
四川では相変わらず悲惨な状況が続いているようで、李真は新婚間もない男性が長時間生き埋めになり、救援隊員に死にたくないと訴えていたが、救出されて病院に搬送される途中で死んだと話してくれた。おそらく、体の一部が長時間の圧迫後、解放時に壊死した細胞からカリウムなどが血液中に大量に流れ出すことで発症する「クラッシュ症候群」だったのではないか。報道によると、この症状でかなりの人が死亡しているようだ。
李真はこんな話もしてくれた。ある老人の男性が100時間以上生き埋めになって最後には救出されたが、腕に自分の血で「隣の王さんに3千元借りました」と書き記してあったそうだ。死を覚悟して、自分の死後に返してほしいというメッセージを残したのだろうが、律儀な老人の哀しい行為である。このような感動的な話はほかにも多く伝えられていると李真は言った。
四川の観光は壊滅的な打撃を受けたようで、回復するのは3年先にもなるようだ。今度の地震で、少数民族のチャン族が集中している地域も被害が大きかったようだが、チャン族の村には古くから特長のある望楼があることが知られているが、それも崩壊したかも知れない。いつか行ってみたいと思っていたが叶わぬことになってしまったようだ。
李真や袁毅は西安の国営の旅行会社に勤めているが、観光客はほとんど来なくなったと言っている。そのためもあってこのところ休みをとることが多いようだ。小さな民間の旅行社では給料も出ないらしい。餃子事件のために観光客が減っていたのに泣き面に蜂というところだろう。6月に西安の友人達に会いに行くつもりで李真や袁毅に相談していたが、余震がいつまで続くか分からないから延期したほうがいいと言われ、秋に延ばすことにした。