中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

便乗

2008-06-16 08:13:18 | 身辺雑記
 東京秋葉原での無差別連続殺人事件の後で、インタネットの掲示板には、その行為に共感するような書き込みがあったという記事を読み、またかと顔を顰めたのだが、犯行に便乗するような書き込みも現われた。

 1つは大阪のアメリカ村で無差別殺人を起こすと書き込んだ21歳の大学生で、軽犯罪法違反で警察に摘発された。この男は「秋葉の件で、こんな僕も勇気がわきました」、「6月16日3時にアメ村で無差別殺人おこします」、「20抜きはいきたいですね」(意味不明。20人は殺したいということか)などと、1時間あまりの間に無差別殺人を予告する内容を11件も書き込んだので、警戒のために警察官多数がアメリカ村一帯に配置されたようだ。逮捕されたこの学生は、「家も学校もおもしろくなくむしゃくしゃした」と供述して容疑を認め、「通報されるとわかっていたが、自分が特定されるとは思っていなかった」と言ったらしい。

 もう1つは北九州で携帯電話のサイトに「九州のある駅で歴史に残る大量殺人をする」と書き込みがあるのが見つかり、九州管区警察局が管内の県警に警戒を指示した。内容は「おれも加藤(秋葉原事件の犯人の名)と同じなんだ。加藤に共感したんだ。おれ死刑になる。加藤よりも多い人数を殺す」というものだった。警察は17歳のアルバイトの少女を特定して任意で事情聴取した結果、容疑を認め、「こんなに大騒ぎになるとは思っていなかった」と反省したので、軽犯罪法違反(業務妨害)の疑いで近く書類送検する方針という。

 この大学生にしても少女にしても、その単細胞と言うか、おから脳みその持ち主と言うか、幼稚さ、バカさ加減、程度の低さには呆れるばかりだ。本人は出来心や冗談半分なのかも知れないが、そのような書き込みがあれば、秋葉原の事件の後だけに警察も警戒態勢をとらざるを得ないだろう。人騒がせなと言う以上の悪質な行為だ。これからもこのような騒ぎを起こしてひそかに満足する「愉快犯」も現われるかも知れない。捕まっても軽犯罪法違反程度だから、微罪釈放ということになるのだろうが、たとえばかなりの罰金を課すような厳しい罰を与えることはできないものなのだろうか。

 インタネットの掲示板のような匿名の場では、今回のような人騒がせな書き込みをしたり、人を誹謗中傷あるいは脅迫するようなことを書きこんだりする者が出ている。このような反社会的な行為でも、規制することは表現の自由の尊重とやらで難しいらしい。こうして歪んだ心の持ち主が増殖していく。嫌な世の中になったものだ。