中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

凶器

2008-06-12 10:03:14 | 身辺雑記
 東京秋葉原の通り魔殺人事件の犯人は、犯行の2日前に福井市のミリタリー輸入雑貨販売店で6本のナイフを購入し、そのうちの1本を犯行に使用した。そのナイフはダガーナイフと言われる薄刃の殺傷能力がの高いものとのことで、短時間に連続して人を刺し殺すことができる武器として作られたものだそうだ。一撃で人を殺すことができ、何度使っても殺傷能力が落ちないと言う。



 このような危険な武器が販売されていること自体が驚きだが、18歳以上なら誰でも購入でき、他のナイフと同じように販売規制はないのに等しいと言うのが実情らしい。ナイフ愛好家は観賞用にしていると言い、あるナイフ販売者は、収集家のためのもので実際に使うことは想定していないと言っているが、そのような「きれいごと」が通用しないことは今回の事件でもはっきりした。収集家の観賞用であるならば、美術品として販売されている日本刀のように刃引きして販売するように規制することはできないものか。あるいは本物の日本刀や銃砲のように、所持する場合には厳格に法の監視下に置くべきだろう。正当な理由がなくダガーナイフなどの刃物を携帯することは銃刀法で禁止されているようだが、購入に関する取り決めは業者の自主判断に任せられていると言うから、いい加減なものだと思う。

 日本は自由の国である。麻薬や覚醒剤、あるいは法律で禁止されている物以外は販売する自由がある。しかしこのような危険な武器を販売することは無制限に許すべきではないのではないか。その気になれば包丁でも小刀でも凶器になると言うかも知れないが、本来が人を殺すための武器の販売を野放しにするのは疑問に思う。犯罪が起こってから銃刀法違反を言っても、所持規制強化を言っても、後の祭りである。

 街のナイフ販売店は若者で賑わっているそうだ。彼らがすべて犯罪予備軍とはもちろん言うつもりはないが、その中から今回のようなナイフを使う凶行を犯す者は絶対に出ることはないと言う保証はあるのだろうか。