「櫛形山」から下山した後、「小笠原氏」ゆかりの地を訪れました。その前に山里の棚田の様子です。櫛形山登山口の林道が始まる辺りにある富士川町平林の棚田です。こんな看板がありました。
山あいの小さな集落と棚田の向こうには「富士山」が望めました。
田んぼのオーナー制度もあるようで、あちこちにオーナーの名前がありました。
とってもステキな棚田の村の様子でした。その棚田もそれぞれの家もしっかり石垣ができていてそれも注目でした。
その後、南アルプス市の「小笠原氏」ゆかりの地に向かいました。「小笠原氏」は戦国時代から江戸時代まで信州を広く治めました。一時期、松本城の城主でもありました。今でも信州のあちこちで小笠原氏の名前に気づかされます。先日は飯田市の「旧小笠原家書院」と「小笠原博物館」を訪れました。そこで改めて確認した小笠原氏の起源が甲州にあるということ…その小笠原氏の祖「小笠原長清」の館跡を訪ねました。旧櫛形町小笠原地籍です。
この辺りは御所庭と言われ、ここに「小笠原長清公館跡」の碑が建っています。校庭の中ですが、見学と写真撮影の許可をいただいて見せていただきました。
武士礼法として有名な「小笠原流」の伝統は今も受け継がれていて、この学校の卒業式はそれを踏襲して行われるとのことでした。(ふるさと伝承館でお聞きしました)この学校の壁には武士のレリーフがありました。ここからも富士山が望めました。
この後、「小笠原長清公祠堂」を訪ねようとしたのですが、事前リサーチ不足とスマホ充電切れにあってウロウロ…ちょうど市役所があったので教えていただこうと受け付けに行ってみました。受付嬢は目的地を告げても分からず、文化財課(?)に電話…出た方も分からない様子でまた次の方へ…ようやくわかる方にたどり着いてその方が電話越しに地元地図を案内してくれました。そしたら何と受付嬢の家のすく前だと分かりご本人もビックリ…普段は「小笠原山(さん)」と呼んでいるのだそうで、漸くたどり着けました。通りの奥にあって入口の案内もなく、分かりにくい場所でした。
「小笠原家」発祥の地を訪ねることができて安堵しました。その後、南アルプス市「ふるさと文化伝承館」を訪ねました。南アルプス市ができた時はその名前にビックリしたものですが、果樹園が広がり山も望める素敵な場所…大きな市になってもその良さが続いている感じでした。そしてこの「ふるさと文化伝承館」は感激のミュージアムでした。
感激だったのは、この時他に来館者が居なくて、学芸員さんがずっとついて説明をしてくださったことでした。まず小笠原氏の跡を訪ねた話をすると、早速「甲斐源氏」の展示の所に案内してくれました。市役所のエピソードに学芸員さんも苦笑い…小笠原氏の元を訪ねる案内パンフレットもいただきました。これがあればすぐたどり着けたはずです。
源氏の流れを汲む「小笠原氏」…立派なパンフレットもいただきました。展示には「鎌倉殿の13人」にちなんで演じている方の顔写真付きの相関図もあって、分かりやすかったです。
これは源頼朝が挙兵した1180年にそれぞれ関係者が何歳だったかを記したもの…なかなか興味深いことでした。
小笠原氏についての分かりやすい相関図もいただきました。展示も資料も丁寧に作られていて、いい仕事をされている学芸員さんがいることを感じました。
他にも興味深い展示がたくさん…夫は信玄堤やこの地域の灌漑について聞いていました。私は綿の生産や藍染めについて気になりました。ここで採れた綿は信州まで運ばれたことも知りました。
染物の藍は実際にこの博物館の庭でも栽培されていました。
2階には縄文時代の土偶や土器の展示がありました。ここで「鋳物師屋遺跡」から出土した重要文化財の土偶「子宝の女神」に再会しました。お猿さんにも…前回出会った長野県立歴史館の土偶展はこちらです…千曲市へ~土偶展~
この土偶は人気であちらこちら(海外へも!)へ出張しているようです。
他に重要文化財の土器も展示されていました。ここに彫り込まれた絵柄は現代のアニメに登場しても通用するような感じです。
他にもたくさんの土器に出会いました。
中身の濃い博物館で、丁寧な案内の元、歴史に触れ文化財も堪能できました。学芸員さんとは飯田の小笠原氏の話や、山梨県の縄文文化の話、長野県立歴史館での展示の話もできました。縄文王国山梨…このパンフレットのミュージアム、考えてみたら県立考古博物館以外は全部訪問していました…
山に登り、小笠原氏ゆかりの地を訪ねたこの日、疲れましたが充実の一日でした…
かなり得した気分でしょう。
一気にたくさん情報が得られる。
役所はハズレでしたが(笑)
棚田は見事ですが、それを支える石積みが
見事ですねえ。芸術的な土木工事。
積み方や、適切な石を選ぶのに、経験が
必要なのでしょう。美しいです。
この「ふるさと文化伝承館」の対応は嬉しかったです。
個人ガイドをしていただけたようなものですから…
それに興味のあることがたくさん展示されていましたし…
おちゃさんの言われるようにお得感一杯!
それになんとこの博物館、入場無料なのです!
重要文化財の土偶や土器の展示もあるのに…
何とおおらかな南アルプス市!って思いました。
その市役所の方が地元の文化財について即答できない…
それはちょっと驚きでしたが。
受付でずいぶん時間がかかって他に用事の方が居たら申し訳なかったのですが…
どなたも受付に用事の方が来なくてホッとした次第でした。
この棚田の石積みは注目ですよね。
我が家の周囲の田はほとんど土手で、石積みは見られません。
この石積みの棚田はこの土地ならではなのでしょうか…
きっと熟練の技でなされたことでしょうね。
美しい石積みの棚田のある素敵な山里でした…
これだけでもオドロキですが 歩いた所が「小笠原家」発祥の地!!
私には「小笠原氏の起源が甲州にあるのですって」と聞きかじっていただけの「小笠原家発祥の地」でしたが
こうした記録をみせていただけるとは!
「小笠原長清公祠堂」、地元での呼び方は「小笠原山(さん)」には笑ってしまいました。
そういうことは「あるある」ですね。
近年話題の 富士吉田市にある「富士山・桜・五重塔が一枚の写真に収まるビューポイント」、新倉山浅間公園(あらくらやませんげんこうえん)。
外国でのガイドブックには「チュウレイトウ」とあったのですって。
現地にきてどこにあるのか聞いても その名前ではみな「知らない」と。
案内板が あたらしく「忠霊塔・・」とも追加、掲げてありました。
貴ブログは続く・・・
「その後、南アルプス市『ふるさと文化伝承館』を訪ねました」って。
ドキッ!
ここは私も4月に行ってきて感激したのにブログアップしていない所。お蔵入り記事の一つです。
そうでした、私たちが行った時にも
「他に来館者が居なくて、学芸員さんがずっとついて説明をしてくださった」
私たちは新聞に載っていた「藍と綿が奏でるにしごおりの暮らし展」を見に行ったのですが
(藍の種もいただき ただ今、生育中)
※ https://minami-alpskankou.jp/?news=news-13377
展示方法も学芸員さんの力量(?)をうかがえるものですね。
博物館は「敷居の高さ」低くして私のような物見高い者にも入りやすいのがいい。
「大河ドラマから」
「頼朝が挙兵した1180年にそれぞれ関係者が何歳だったかを記したもの」
・・・わかりやすいですね~。
あの時、2階に行ってびっくり。
気になっていた ラヴィちゃん始め「鋳物師屋遺跡」からの出土品がずらり、
「ここにあったんだ~」と私。
「釈迦堂遺跡」近くで生まれ育った私としては 説明してくださる方の「地元の土器愛」にほほえましいものを感じながら耳を傾けてきました。
それにね 地名「野牛島」
学芸員さんの「やごしま」に
私「あ、午後の『午』だったのですが 『牛(うし)』と見ていました」
学芸員さん「牛、でいいのですよ。珍しい読み方・・」
タッジ―マッジーさん、私「牛伏寺」を思い浮かべましたよ。
パンフレットもしっかりとしているし(よくできた立派なパンフレットがずらり、でしたよね)
私は 10年前の入院生活で隣のベッドの方(南アルプス在住)がうたってくれた民謡の中身(ここの歴史がわかるもの)も学芸員さんが調べてくださって「謎が解けました」
パンフレットのミュージアム
「考えてみたら県立考古博物館以外は全部訪問していました…」
わっ、さすがにタッジ―マッジーさん!
山梨県民の私、富士山ミュージアムに行っていません。
(もしかしたら 旧富士山博物館に行ったのかもしれませんが・・)
ではでは
「山梨県のあれこれ」をありがとうございました!
飯田市で書院と博物館を見学して、
ようやく小笠原氏の概要がつかめた私…
その起源が甲州にあると知って、いつの日か尋ねてみたいと思っていました。
櫛形山に登ろうと思った時、ここへ行くなら小笠原氏だ!と思った次第です。
鋳物師屋遺跡のお宝も見たいと思っていたので、ふるさと文化伝承館へも…
盛りだくさんになりましたが、どれも見ることができて良かったです。
この長清公の祠のことを地元の方が知らないのは何故?って思いましたが、
普段呼び慣れた名前でなかったのですね。
それを知った時の受付嬢の驚いたこと!笑ってしまいますね。
新倉山浅間公園もしかり…なのですね。
この公園からの富士山の写真は桜の頃になると一回は見かける気がします。
一度実際に見てみたいですが、大勢の方で込み合うかと敬遠しています…
ふるさと文化伝承館は行ってこられたのでしたね。
やはりtakeさんも丁寧な案内をしていただいて…
本当に充実の感激の博物館だと思います。
こちらの県立歴史館まで行って見た「ラヴィちゃん」に再会できて嬉しかったです。
確かに郷土愛溢れる学芸員さんの感じがしました。
それに甲斐源氏の流れを汲む小笠原氏についてよくご存じで…
今年の大河ドラマに沿った展示も注目でした。
「野牛島」の地名は私も注目でした。
外に案内図が出ていましたよね。
遺跡のある由緒ある地…近くの能蔵池も見てきましたよ。
さすが学芸員さん、民謡の内容もよくご存じで…
takeさんの謎がとけて良かったですね。
ふじさんミュージアムと県立博物館は山旅の際に立ち寄りました。
釈迦堂も韮崎も北杜もそれぞれの博物館を興味津々に見学したものです。
行ったことのない山梨県立考古博物館も気になるところです…