羽衣の滝の前で・・・この後、この滝を右から高巻いて、さらに上流へ
松倉川は函館市の袴腰岳付近に端を発し、湯の川温泉街から津軽海峡に注ぐ24kmほどの川である。この川の上流部の魅力は、大小の数々の滝や釜や淵と豊かな河畔林を持つ清流である。最近、その美しさゆえに人気の銘渓のひとつにもなっていて、全道各地から訪れる沢愛好者が多い。
その美しい景観を味わえる遡行の核心部は、ミズノ沢出会い(300m)からご神木(430m)の間である。その上の460二股から左へ詰めると、「黒滝」を越えて水源の「アヤメ谷地」へ突き上げている。右を詰めると550二股で30m級の「羽衣の滝」と「天女の滝」の沢に分かれ、詰めると、それぞれ上の林道へ出ることができる。
これまでに、「アヤメ谷地」への沢と「天女の滝」の沢は林道まで遡っているが、残っていたのが、「羽衣の滝」の沢であった。今回同行をいただいたSHOさんもTaoさんもその沢が残っていた。3人とも初めての沢の上、まったく情報がないので、何が出てくるか楽しみだった。
今回は、2度遡っている美しい景観の核心部ミズノ沢出会いからご神木までの部分は省略し、車で入ることのできるご神木から入渓した。平凡な沢を1時間ほど遡ると、右から「羽衣の滝」が落ち、その先の右から「天女の滝」が落ちている。前回は「天女の滝」を右から高巻いて、その上の沢を林道まで詰めている。
今回は、右から合流する「羽衣の滝」の上の沢を詰めるのが目的だ。「天女の滝」を見て戻り、「羽衣の滝」を見上げる。この滝は右の藪から意外と簡単に巻くことができた。しかし、その先に現れた15mほどの滝には手こずった。直登は不可能なので、まずは右から高巻いたが、泥壁に阻まれて断念。左の小沢を利用して大高巻きをした。
その上も斜度が急で、次々と小滝が連続する。深いまん丸な釜を持った小滝や、高度差80mほども続いた急でぺろんとした連瀑など・・・2度ほどロープを出してもらったところもあった。「アヤメ谷地」への沢や「天女の滝」の沢に比べて、この沢は、想定外の滝が連続し、なかなか手強くも楽しい沢で、3人とも大満足だった。
羽衣の滝までの途中の崖の下
天女の滝を下から見上げるTaoさん
「羽衣の滝」の上の15m級の滝
右からの高巻きは泥壁に阻まれて断念し、左の小沢を利用しての大高巻きで突破
深いまん丸な釜を持った小滝
690m~770m付近までの連瀑
Taoさんがバイルで足場を削って突破し、ロープを出してくれた
出渓地点の林道へ車デポ 9:45、入渓(ご神木)10:25、遡行時間3時間35分、林道14:00
詳しい遡行記録は、下記親サイトでどうぞ!
http://sakag.web.fc2.com (アップ完了)