癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

43日目〈大鳥居苑(1番霊山寺そば)〉~(卯辰越~大坂峠~国道40号~中尾峠)~88番大窪寺〉〈46.5km〉〈合計1434.6km〉

2018年04月22日 | 登山・旅行

5:40スタート~16:30ゴール(10時間50分)〈65555歩〉

◎2回道を間違えて3kmほど余計に歩いたが、一気に1番霊山寺から88大窪寺を踏破した今回の最長距離 

 前回は88から直接高野山にお礼参りに行った。今回は高野山には行かず、逆打ちなので、88へのお礼参りと四国ひと筆書きを狙って、この区間を歩く予定だった。
 本来は、スタートした別格20大瀧寺へお礼参りに行くべきだが、108ヶ所で最難関だったコースに再挑戦するだけの気力と体力は残っていない。
 
 結果的には、この2日間のコースを3日に分ければ楽だった。しかし、結願したあと、すぐまた歩くというのもけじめが付かない感じで、昨日がんばって1番まで歩いた。
 今日は今日で、一気に歩く人はあまりいないというので、当初からやってみたかった。 

 結果、昨日は所要時間の最長記録になり、今日は、最長距離と最多歩数を記録した。さすが今日は、へとへとである。ブログをやらないですぐ寝たい感じ。でもがんばる。

 1番と88番を結ぶコースは3本ある。今日歩いた卯辰越と大坂峠を越えて国道40号~国道337号を繋ぐコース、3番金泉寺まで戻って大坂峠手前で合流するコース、10番切幡寺まで戻り、大窪寺へ直接向かうコースである。中でも今日のコースがもっとも古い道のようだ。

◎まずは、卯辰越と大阪峠越え  

 途中食事をとれそうな所はないので、近くのコンビニで朝食を食べて昼のパンを買って屋に戻り、5:40にスタート。

     
 すぐに阿波一宮の大麻比古神社の大鳥居を潜り、1kmもある参道を進む。泊まった宿の名前もこの大鳥居から来ている。
 ちょっと寄り道になるが、本殿まで入ってみた。

     
 本殿の手前にご神木の大楠木があった。下の2人と比べてほしい。

     
     大麻比古神社本殿

     
 神社を抜けて、卯辰越(230m)を目指す。塀の向こうの一番低いコルがその峠のようである。

      
 卯辰越を越えたら、神社の鳥居からも見えていた大麻山が見える。この山は、標高538mの山頂に鎮座する、大麻比古神社奥之宮「峯神社」がある。
 ちょうど、その山から下りてきた早朝ハイカーがいた。

 卯辰越から下りて、大坂峠を目指す。

     
 舗装道路を自転車で登っていくグループがあった。

     
 3金泉寺からのコースと合流すると、昔のままの自然道の遍路道となる。大坂峠までは非常に急だったが、海が見えるというのでがんばって登った。

 この大坂峠は、律令時代から南海道の官道筋として、現在の板野町大寺に位置する郡頭を起点とする讃岐への道だった。義経も弁慶も越えている峠である。

     
 8:45、分岐から100mほど先にある大坂峠天望台に到着。

     
 期待していた播磨灘や瀬戸内海は海霧に覆われ、海は海でも雲海しか見えなかった。

     
 大坂峠からの下りは、ずっと自然道だった。徳島県から香川県に入る。

     
 石畳の道も残っている。

     
 このコースで出会うお遍路さんはいないと思っていた。ところが、昨日88で結願して、白鳥温泉に泊まったという男性がやって来た。話していると、すぐ後ろから、団体さんがやって来た。歩き遍路ツアーとのこと。20人近い人だった。一番後ろから、空身で登ってきた添乗員さんが最も辛そうだった。東かがわ市の市街地の宿に泊まったらしい。
 
 そのあとからも女性のお遍路さんが登ってきた。「大坂峠も霧でしたか?」と訊く。「峠は晴れていましたが、海霧で海は全然見えませんでした」と答えた。


     
 下へ下りて行ったら、田園風景も霧に覆われていた。

◎国道40~337と歩き、中尾峠を越えて88大窪寺へ

     
 大坂峠を下りて、東かがわ市の市街地には入らず、ひたすら国道40号の歩きが続く。

     
 香川県はやはり溜め池か多い。これは比較的大きな宮奥池

 ずっと国道40号を行くとばかり思っていて、地図も見ないで漠然と歩いていた。ふと、現在地を知りたくて、電子道標を見たら、市道との分岐より1kmほども先へ進んでいた。慌てて戻ったが、どっと疲れが出た。

     
 この市道には古い遍路道の標識が非常に多い。

     
 そんなところへ白鳥温泉が姿を現す。まだ14:00だが、34kmは歩いている。ここに泊まっても良いかという思いが湧いてくる。
 しかし、あと2時間半も頑張れば、ゴールできる。当初の計画を実行しなくてどうする!と気を取り直して、ハイペースで歩を進める。

       
 途中から中尾峠の道へ入る。ここも自然道が残っていた。

     
 中尾峠を登りきったら、市道へ出た。

 国道377の五名トンネルを抜けたあともポカをしてしまう。「四国の道」の標識に引かれて、そちらへ曲がってしまう。そちらでも行けそうだが、遍路地図にも電子遍路にも載っていないコースは不安だ。ここでも往復1kmほど余計に歩いた。

     
 再び、自然道を通り、国道へ出て、そのまま88大窪寺に到着。

     
 ついに、当初の計画通りに四国ひと筆書きが完成し、お礼参りもした。満願達成!
 バス遍路が2台もいて、落ち着いて参拝が出来なかった。

 持って帰れない菅笠と金剛杖の奉納をお願いしたら2000円取られた。

◎捨てる仏あれば拾う仏あり

 このあと、志度で乗れる高速バスで大阪まで出る予定だった。こちらは、朝から夜まで、1時間に1本走っている。てっきりそれに繋がるバスがあると思っていたが、最終が15:30だという。が~ん!これでは明日は函館に帰れない。

 そうなるとここで泊まるしかない。初日に泊まった八十窪に飛び込んでみた。
 「ずっと満員で断り続けて来たのですが、先ほどキャンセルがあったので、泊まれます」とのこと。すんでのところで救われた感じだった。
 ホッとしたら疲れがいっぺんにどっと出た。

       
 42日前と同じ献立だが、赤飯は前回は前祝い、今回は結願祝い。2食付きで6500円。

 女体山で山火事が発生し、なかなか鎮火しないらしく、宿の前を消防車が行ったり来たりで忙しい。