陣馬山から眺めた富士山
「日本で最も登山者の多い山」として有名な高尾山だが、まだ登ってはいなかった。
こちらが登ったことがなくて、妻が登っている唯一の山でもある。
機会が会ったら是非とも登らねばと思っていたがようやくチャンスが訪れた。
ただ高尾山だけに登るというのも芸がないので、どうせなら陣馬山との間を縦走しようと思った。
いろいろ調べてみると、一番高い陣馬山(855m)~景信山(727m)~小仏峠(548m)~小仏城山(670m)~高尾山(599m)と縦走した方かがだんだん低くなるので楽だという。
八王子の宿から藤野駅まで行き、そこから歩き始めて、陣馬山へは一ノ尾根コースを登り、縦走後の高尾山からは薬王院をびわ滝を見て、2号路を下って京王高尾口駅へ下りた。
天候には恵まれたが、土曜でもあり、日本中の登山者が全員ここに来ているのではないかと思われるほど、予想以上の凄い登山者の数に驚いた。
さらに高尾山は、登山者の他にケーブルカーで上ってくる観光客も加わり、まさにごった返し状態だった。山に登ったというよりは、山に人を見に行ったという印象が強い。トレイルランナーも非常に多かった。
しかし、どこに、そんな魅力があるのか分からないままだった。
藤野駅7:00~9:10陣馬山9:30~11:20景信山11:30~11:55小仏峠~12:15小仏城山~13:05高尾山13:15~14:25京王高尾山口駅。所要時間 7時間25分。
藤野駅をスタート。登山口まで歩いて25分だった。登山口までのバスもあるが、8時過ぎだった。
昨日までの街道歩きのような雰囲気の車道を登って行く。
登山口の写真を撮り忘れたが、3つのコースがあったが、縦走なので一ノ尾根コースを進んだ。
鋪装が切れた所が一ノ尾根コース入口だった。
初めのうちは杉林の中を登る。広くて快適な道だ。
このような根張りの道もある
2時間ちょっとで陣馬山に到着。このときの時間が早いこともあって登山者は30人ほどであった。
陣馬山の頂上標識。
山頂付近には営業している茶屋が2軒あった。これは富士見茶屋。富士山が見えている。
この富士見茶屋の山菜うどん(700円)が評判だったので食べてみた。まさに絶品だった。汁も全部飲み干してしまった。
次の景信山までの縦走路も広くて快適な杉林の中の道を行く。ただ、展望が無いのが玉に傷。
たまにこのような道もある。また途中のピークの巻き道まで付いているので助かる。
こちらの進行方向から、1分を切らすことなく次々と登山者がやって来るのにも驚きながら歩を進めた。
ところが11時半前に景信山に着いて驚いた。
茶屋が3軒あり、その茶屋ごとの広い休憩所が3ヶ所あり、この写真はその一部である。
この3倍以上の登山者が昼食を摂っていた。今までに見たことのない人数である。
そこからもかろうじて、右に雲が絡み始めた富士山が見えていた。
東京の西側の市街地の景観も広がっていた。
紅葉はどこも鮮やかさに欠けるが、ここのが一番きれいだった。
次に、数日前の小仏峠越えで通過した峠へ下っていく。
小仏峠には、数日前にも目にした可愛い狸の置物が置かれている。
峠を越えて登っていくと、昔の城があった小仏城山である。
ここで休んでいる登山者の数も半端ではない。
城山から最後のピーク高尾山を眺める。
高尾山へ向かっても、下る人、上ってくる人が切れることがない感じ。
高尾山の手前コルなのにこの光景。
登山道の両側で休む登山者。呆れながら朝へ向かう。
山頂手前でこの有り様。こんな頂上の様子見たことがない。
人を掻き分けて前へ進む。記念写真を撮る人たちが一瞬空いた瞬間を狙って頂上標識をカメラに収めることができた。
さて、ごった返して、どこからどこへ下山していいものか分からない。
案内図を見ても、たくさんのコースがあり、選択に迷う。
薬王院だけは見たいので、そちらへ向かった。下る人、登る人、通勤ラッシュより凄い感じ。ただ呆れて流れに身を任せるしかない。
薬王院の前は少し空いていた。この先にケーブルカーの上の駅があるので、そこを過ぎたら急に少なくなった。
びわ滝も見たいので2号路をくだった。下り始めに「危険箇所あり」の標識があったせいか空いていた。
上の方は、急な上にギザギザの露岩の道で、なかなかワイルドなコースだった。
びわ滝を見て、下山を続ける。
京王高尾山口駅手前の土産店も凄い。
陣馬山までは良かったが、それ以降はとにかく、人、人、人に呆れた山だった。
自然を楽しみに行く山ではない。観光客はともかく、登山者は何が良くてこんなに登っているのだろう?理解に苦しむ。
高尾山口駅から次の高尾駅でJRに乗り換えて、昨夜と同じ駅前の八王子温泉やすらぎの湯に落ち着いた。週末価格はなく、深夜料金を加えても3960円なのがうれしい。