Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『カムアウト』アフタートーク三昧の連続五夜、遠藤まめたさんからはじまる

2016-03-23 | Weblog
『カムアウト』スズナリ公演アフタートーク。
3月20日(日)19:00の部の渡辺えりさん(劇作家・演出家・俳優)、3月21日(月)14:00の部の関根信一さん(劇作家・演出家・俳優・劇団フライングステージ代表)
に続いて、本日から5日間、連続連夜のアフタートークです!

3月24日(木)19:00の部のトークゲストは、遠藤まめたさんです。

■遠藤まめたさんプロフィール
1987年生まれ、横浜育ち。トランスジェンダー当事者としての自らの体験をもとに10代後半よりLGBT(セクシュアルマイノリィ)の子ども・若者支援に関わる。
毎年5月17日に「多様な性にYES!の日」全国キャンペーンを行う「やっぱ愛ダホ!idaho-net.」呼びかけ人代表。

まめたさんの言葉では、「LGBTは二重のマイノリティーになりやすい」というのが印象的だ。まめたさんは、セクシュアル・マイノリティへの「医療現場での差別」や「教科書上での差別」などとも闘っている。
そもそも「トランスジェンダーは、「何かになりたがっている」と思われるらしい。」という状況でもあるらしい。そんな中で、まめたさんの、「まだの性」というエッセイに出てくる、

「私は今の自分を「自分である」と強く感じている。」

という言葉は、ほとんど『カムアウト』の登場人物たちが模索していた認識に通じるもののように感じるのだ。

http://blog.livedoor.jp/mameta69/archives/51588387.html


…………

続く四人も含めて、トークゲストの皆さんをあらためて紹介させていただきます。

3月24日(木)19:00の部 遠藤まめた(「やっぱ愛ダホ!idaho-net.」呼びかけ人代表)
3月25日(金)19:00の部 中津留章仁(劇団トラッシュマスターズ主宰・劇作家・演出家)
3月26日(土)19:00の部 上川あや(東京都世田谷区議会議員)
3月27日(日)19:00の部 保坂展人(東京都世田谷区長)
3月28日(月)19:00の部 西田シャトナー(演出家・折り紙作家・脚本家・俳優)

本公演の前売券をお持ちの方、ご予約の方はご入場頂けます。

…………


写真は、高瀬弥生 、宗像祥子。撮影・姫田蘭。

…………

上演情報詳細は以下の通り。

http://rinkogun.com/comeout20161989.html

『カムアウト 2016←→1989』 
作○坂手洋二 演出○藤井ごう

3月19日(土)~31(木) 
下北沢ザ・スズナリ

そこは、水中花のようにゆらめく、女たちの家。
そして、誰も知ることのなかった、たたかいの城。
「カムアウト」とは、自己のセクシャリティーを告白すること。
27年前、まだ日本じゅうが「カミングアウト」という言葉を知らなかった頃、
「女を愛する女たちの劇」が初めて登場した。

小野寺ずる
小林遥奈
佐々木美奈
渋谷はるか
清水さと
清水美輝
鈴木紀子
高木愛香
高瀬弥生
橘麦
長尾純子
西村順子
平井愛子
百花亜希
和田みさ

重田千穂子
都築香弥子

宗像祥子
秋定史枝
川崎理沙
根兵さやか
番匠郁

鴨川てんし
川中健次郎
猪熊恒和
杉山英之
武山尚史
宇原智茂

3月
19(土)19:00☆
20(日)14:00/19:00★
21(月)14:00★
22(火)19:00
23(水)14:00/19:00
24(木)14:00/19:00★
25(金)19:00
26(土)14:00/19:00★ 
27(日)14:00/19:00
28(月)19:00 ★
29(火)14:00/19:00
30(水)19:00
31(木)14:00


受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 
開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。

【全席指定】
前売:一般3800円 ペア7000円 
U-25/大学・専門学校生3000円 高校生以下2000円
当日:4200円
ベンチシート3500円(前売・当日共。U-25、学生割引あり。)
※U-25、学生券は前日までにご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ) http://rinkogun.com

ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ TEL 03-3426-6294
ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp

発売中!『ブレスレス/カムアウト』1,800円+税 而立書房

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『野鴨中毒』 次はベトナム

2016-03-23 | Weblog
『野鴨中毒』は、ベトナム青年劇場との共働制作ということになっていて、5月頭からベトナム、まずはハノイのベトナム青年劇場で公演する。
ベトナム青年劇場は、とっくにイプセン作品をいっぱいやっていて、「人形の家」「ブラン」「野鴨」などを上演している。
「人形の家」は『野鴨中毒』に出ているレ・カインさんがノーラを演じている。ノルウェーでも日本でも北京でも上演している。
『野鴨中毒』に出ているグエン・タイ・ビンさんも「人形の家」にランク医師役で出ている。彼は「ブラン」にも出ている。
ベトナム青年劇場のチュオン・ニュアン館長は、劇団としてスタニスラフスキーの心理現実の方法に自信を持っていて、イプセンはそのストライクゾーンなのだという。「野鴨」はベトナム版ではノルウェーの演出家が来て上演している。
今回『野鴨中毒』を上演していて、「ベトナムではイプセンなんかやったことないでしょう」とのたまう日本人の観客がいて、呆れてしまうことがあった。大きな勘違いである。一昔前に「日本の演劇は世界レベルでというとかなり進んでいる」という言説が流布されたことがあるが、それがたいへん思いあがった島国根性の言説であることは、言うまでもない。
日本演劇は井の中の蛙である。 
ベトナム青年劇場は劇場を持った国立の劇団である。フィジカル部門を含めて四つの班が常時活動している。劇団員は二百人いる。年間動員数は三十万人を越える。
拠点劇場を持って独自の活動をしているそれだけの規模の公共劇団は、日本には、ない。
演劇観の違いや社会の相違はもちろんあるが、まず私たちがベトナムから学ぶべきことも、山のようにあるはずだ。

それはさておき、演劇作りのスタイルや常識がいろいろと違うことは明らかで、ベトナムに行ってどうなるかを、今からいろいろと準備しなければならない。スタッフはたいへんであるし、多方面で「ベトナムスペシャル」があるので、考えておくべきことは多くある。

ところで、グエン・タイ・ビンさんに関して言えば、彼がベトナム青年劇場の人気演目「ドラえもん」で「のび太」を演じて人気を博しているらしいことも、記しておこう。
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