燐光群アトリエの会 『楽屋』フェスティバル、ついに開幕。
私は最初の七演目を観て、間に挟まれたシンポジウムにも出た。
初日は〈燐光群アトリエの会〉2演目と、大笹吉雄さんとのシンポジウム「清水邦夫氏を語る」。
初日の緊張を感じているよりもこの怒濤の日々の幕開けに、皆がぞわぞわとした感触を持っていることがわかる。
「本当に、こんな作家は他にいませんよ」と言う大笹吉雄さんの清水邦夫という劇作家への愛情も強く感じた。あらためて、もっともっといろんな人に清水戯曲を読んでほしいと思った。
二日目は、
正午から、四つある〈燐光群アトリエの会〉チームの、三つ目め。
2時から、〈OUT老〉さん。名前の通り高齢者さんのカンパニー、年輪を感じさせる味わい。ユーモアが生きる。超満員。
4時から、〈ハイトブの会〉さん。戯曲の読み取り方では他の追随を許さない細やかさ。女優Aと女優Bの時間を細やかに辿り、女優Cと女優Dを現実の演劇の世界を生きる者たちとしてくっきり魅力的に描くことで立ち上がってくる、演劇への愛の深さ。実に鮮やかだ。
6時から、〈トゥルースシェル〉さん。若手らしい(そうでもないか?!)仲間意識の強さから醸し出される空気から入って、女優Dの舞台に賭ける情熱に収斂させていく。演出に、自分たち独自のストーリーがある。
8時から、〈火のように水のように〉さん。清水邦夫さんの木冬社に在籍していた人たち中心ゆえの、シンプルな中の、情熱と、美。時間経過と共に空気が澄んでくる、演者の表情が解かれてくる。必ずしも戯曲に書いていない部分での清水邦夫テイストが、半端なく、濃い。
ぶっ通しに近い感じで、一日五本を観るのである。やる方もたいへんだが、観る方も根性がいる。だが、それだけの充実感がある。
同じ演目を18組(正確には、21組)やるということの、不思議さ、豪華さ。5月10日まで毎日である。全61ステージというのは、とんでもないことだ。
一種のワークショップでもある。勉強になる。教えてもらう勉強ではなく、観比べることによって、この『楽屋』という作品がいったいどういうものであるのか、そして、「演劇とは何か」、「演技とは何か」、「戯曲をたちあげていくとは、どういうことか」。おのずと、感じ、考えることができる。見えてくることが、ほんとうに、いっぱいある。
それぞれの団体がなぜその「あり方」を選び取ったかという芯の部分に、出会うことができる瞬間を逃してはならない。
戯曲の解釈、演技スタイルの違い、演出の方針。それぞれの違いと、その違いの理由が、理解が増すにつれ、観れば観るほど、浮き彫りになってくるのだ。
観ているだけでもそうなのだから、自分でもこの戯曲を演じている人たちなら、なおさらだろう。
なんともエキサイティングで、感慨深い。
「清水さん、こんなことやっちゃってますよ!」と、心の中で思った。
全作品を見られる通し券=1万円は、お得である。
まだまだ今からならほぼ全作品を見られます。
http://rinkogun.com/index.html
…………
燐光群アトリエの会
『楽屋』フェスティバル
楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~
木冬社上演台本より
作○清水邦夫
2016年4月27日(水)~5月10日(火) 梅ヶ丘BOX
18団体による『楽屋』の競演!
清水邦夫作『楽屋 ~流れ去るものはやがてなつかしき~』
1977年に初演されて以来、日本で最も多く上演されてきたこの名作を、愛し寿ぐフェスティバルを開催します!
木冬社出身の南谷朝子さんの協力のもと、18団体が入れ替わり立ち替わり、次々と登場。
音響・照明・セット、ほぼ共通のステージング。
今回この企画に賛同し、数多くの魅力的な顔ぶれが集まりました。
14日間、計61ステージ。2時間おきの連続上演。
こんな演劇祭は、史上初です!
まさに百花繚乱。花咲き乱れるあまたの『楽屋』をお楽しみ下さい。
南谷朝子演出による「燐光群アトリエの会」での上演(写真)は、配役が四バージョンになったようだ。タイムテーブルが発表された。詳しくはホームページを御覧ください。
………………………………………
全バージョンを通して、女優A:樋尾麻衣子 女優B:松岡洋子 は変わりません。
女優Cと女優Dは、次の通りです。
[1] 女優C:中山マリ 女優D:宗像祥子
[2] 女優C:川中健次郎 女優D:宗像祥子
[3] 女優C:中山マリ 女優D:根兵さやか
[4] 女優C:中山マリ 女優D:桐畑理佳
4月30日(土)20:00 [4]
5月2日(月)14:00 [1]
5月3日(火・祝)18:00 [2]
5月4日(水・祝)20:00 [4]
5月5日(木・祝)20:00 [2]
5月6日(金)16:00 [3]
5月7日(土)14:00 [2]/20:00 ※
5月8日(日)20:00 [2]
5月10日(火)20:00 ※
※5/7(土)20時の回と、5/10(火)20時の回はおってお知らせ致します
私は最初の七演目を観て、間に挟まれたシンポジウムにも出た。
初日は〈燐光群アトリエの会〉2演目と、大笹吉雄さんとのシンポジウム「清水邦夫氏を語る」。
初日の緊張を感じているよりもこの怒濤の日々の幕開けに、皆がぞわぞわとした感触を持っていることがわかる。
「本当に、こんな作家は他にいませんよ」と言う大笹吉雄さんの清水邦夫という劇作家への愛情も強く感じた。あらためて、もっともっといろんな人に清水戯曲を読んでほしいと思った。
二日目は、
正午から、四つある〈燐光群アトリエの会〉チームの、三つ目め。
2時から、〈OUT老〉さん。名前の通り高齢者さんのカンパニー、年輪を感じさせる味わい。ユーモアが生きる。超満員。
4時から、〈ハイトブの会〉さん。戯曲の読み取り方では他の追随を許さない細やかさ。女優Aと女優Bの時間を細やかに辿り、女優Cと女優Dを現実の演劇の世界を生きる者たちとしてくっきり魅力的に描くことで立ち上がってくる、演劇への愛の深さ。実に鮮やかだ。
6時から、〈トゥルースシェル〉さん。若手らしい(そうでもないか?!)仲間意識の強さから醸し出される空気から入って、女優Dの舞台に賭ける情熱に収斂させていく。演出に、自分たち独自のストーリーがある。
8時から、〈火のように水のように〉さん。清水邦夫さんの木冬社に在籍していた人たち中心ゆえの、シンプルな中の、情熱と、美。時間経過と共に空気が澄んでくる、演者の表情が解かれてくる。必ずしも戯曲に書いていない部分での清水邦夫テイストが、半端なく、濃い。
ぶっ通しに近い感じで、一日五本を観るのである。やる方もたいへんだが、観る方も根性がいる。だが、それだけの充実感がある。
同じ演目を18組(正確には、21組)やるということの、不思議さ、豪華さ。5月10日まで毎日である。全61ステージというのは、とんでもないことだ。
一種のワークショップでもある。勉強になる。教えてもらう勉強ではなく、観比べることによって、この『楽屋』という作品がいったいどういうものであるのか、そして、「演劇とは何か」、「演技とは何か」、「戯曲をたちあげていくとは、どういうことか」。おのずと、感じ、考えることができる。見えてくることが、ほんとうに、いっぱいある。
それぞれの団体がなぜその「あり方」を選び取ったかという芯の部分に、出会うことができる瞬間を逃してはならない。
戯曲の解釈、演技スタイルの違い、演出の方針。それぞれの違いと、その違いの理由が、理解が増すにつれ、観れば観るほど、浮き彫りになってくるのだ。
観ているだけでもそうなのだから、自分でもこの戯曲を演じている人たちなら、なおさらだろう。
なんともエキサイティングで、感慨深い。
「清水さん、こんなことやっちゃってますよ!」と、心の中で思った。
全作品を見られる通し券=1万円は、お得である。
まだまだ今からならほぼ全作品を見られます。
http://rinkogun.com/index.html
…………
燐光群アトリエの会
『楽屋』フェスティバル
楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~
木冬社上演台本より
作○清水邦夫
2016年4月27日(水)~5月10日(火) 梅ヶ丘BOX
18団体による『楽屋』の競演!
清水邦夫作『楽屋 ~流れ去るものはやがてなつかしき~』
1977年に初演されて以来、日本で最も多く上演されてきたこの名作を、愛し寿ぐフェスティバルを開催します!
木冬社出身の南谷朝子さんの協力のもと、18団体が入れ替わり立ち替わり、次々と登場。
音響・照明・セット、ほぼ共通のステージング。
今回この企画に賛同し、数多くの魅力的な顔ぶれが集まりました。
14日間、計61ステージ。2時間おきの連続上演。
こんな演劇祭は、史上初です!
まさに百花繚乱。花咲き乱れるあまたの『楽屋』をお楽しみ下さい。
南谷朝子演出による「燐光群アトリエの会」での上演(写真)は、配役が四バージョンになったようだ。タイムテーブルが発表された。詳しくはホームページを御覧ください。
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全バージョンを通して、女優A:樋尾麻衣子 女優B:松岡洋子 は変わりません。
女優Cと女優Dは、次の通りです。
[1] 女優C:中山マリ 女優D:宗像祥子
[2] 女優C:川中健次郎 女優D:宗像祥子
[3] 女優C:中山マリ 女優D:根兵さやか
[4] 女優C:中山マリ 女優D:桐畑理佳
4月30日(土)20:00 [4]
5月2日(月)14:00 [1]
5月3日(火・祝)18:00 [2]
5月4日(水・祝)20:00 [4]
5月5日(木・祝)20:00 [2]
5月6日(金)16:00 [3]
5月7日(土)14:00 [2]/20:00 ※
5月8日(日)20:00 [2]
5月10日(火)20:00 ※
※5/7(土)20時の回と、5/10(火)20時の回はおってお知らせ致します