Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

日本がアメリカの属国であると再確認し辺野古と南西諸島に対して執行宣言するためのマティス国防長官来日

2017-02-04 | Weblog
昨日、来日しているマティス国防長官と会って安倍総理は「日米同盟は揺るぎない」とし、国防長官から「同盟がアメリカにとっても重要(日米の同盟関係は「アジア太平洋地域の安全の要」)であり、アメリカはアジア太平洋地域に関与していく」、具体的には「尖閣諸島が日本の施政下にある領域であり、日米安保5条の適応範囲である」という言葉を引き出して、満足げだった。
なぜそうしたことを「確かめる」ことが必要だったかといえば、最近「在日米軍および基地は日本の防衛に直接関与しない」と記された米機密文書の存在が指摘されたり、一部の米関係者から「尖閣問題にはアメリカは関与しない」という発言が見られるようになっていたからである。
しかし、おかしくはないか。
全部先方の胸先三寸で決まっていることではないか。
相手の言いなりということである。
「対等な同盟」であれば、「尖閣問題への関与」の度合いについて、アメリカが自分で好き勝手に決めていいわけはない。
マティスは昨日も「誤解のないようにしたいと思ったから(懸念を持たれないように)」と言っていたが、それでは、決定権のある者が従う者に言い聞かせている構図ではないか。
稲田防衛相によれば、日本は「支持している」旨を伝えたそうだ。しかも「積極的に役割を果たしていく」という。これでは子分ではないか。
マティスからは日本の防衛義務やその拡大を要望されたということだ。
普天間移設については「辺野古への移設が唯一の解決策」として、「引き続き協力していく」のだという。しかし、「唯一の解決策」と主張する説得力ある根拠が明確に示されたことは、過去にただ一度もないのだ! むしろ現在までの進行過程を理由に、既成事実化しようとしているのだ。
日米防衛相共同会見後の記者質問でも、稲田防衛相は「日本の防衛力を強化する」をしつこく強調。「自らが果たしうる役割の拡大」だそうだ。
アメリカが南シナ海等で先制攻撃をするとしたら、それを受けてどう反応するかという記者の質問には困惑していた稲田防衛相だが、南シナ海に於いて軍事的な解決はしない、外交努力で解決する、とマティス国防長官が代わって答えた。
稲田防衛相は北朝鮮にかこつけて「ミサイル防衛力をつけていく」と付け加えた。南西諸島への自衛隊ミサイル配備のこともイメージしての「ミサイル」強調であろう。
専守防衛の日本にはできないこととして「アメリカの打撃力・抑止力」を繰り返し、日本も「戦争のできる普通の国になりたい」ことをちらつかせた。

同盟に対する日本の役割を拡大するというのは、南西諸島の自衛隊配備計画を示し、やがては日米同盟に基づいて、もはや共同訓練が当たり前になっている米軍がそこにもやってくる下地を作るということだ。
「唯一の解決策」であると確認したことを示した辺野古ともども、一気に工事強行に入ろうということであろう。

在日米軍の駐留経費に触れなかった(議題にならなかった)のは、そもそもトランプが大統領になる前に言っていた「日本に全面負担させる」がブラフであったというより、米国内・選挙向けのアピールであり、ここに関心を持たせては、今現在既に過大な負担をしていることがより広く露呈するだけだからだろう。今の日米間では、経済の問題はブレーキになりはしない。

翁長沖縄県知事は何をしているのだ。なぜこのタイミングで米国訪問から帰ってきていないのか? ワシントンで何をやっているのか?
そもそもこの段階で辺野古工事に対してあらためて停止命令を出していないのが、本人の主張から考えても、おかしい。
インタビューに「粘り強く訴えていきたい」とか答えるとかではなく、即時にこの日米共同会見に反対するきちんとした声明と法的処置を出せるのか。今の辺野古がどうなっているか、工事を進める側がどう「強化」されてしまっているか等、本当にわかっているのか。

写真は、先月、辺野古浜から、キャンプ・シュワヴ内を臨む。
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