『茲山魚譜-チャサンオボ-』を観る。
ちょっと必要があるかも、と思って観たのだが、『金子文子と朴烈』のイ・ジュニク監督による、ある意味、じつに映画らしい映画である。
一瞬「赤ひげ」みたいな風貌のソル・ギョング、ピョン・ヨハンの手堅い演技はともかく、音楽は私には説明過多に思われた。
海は、いい。白黒画面の、厚み。それにしても、韓国も海の国なのだ、と、あらためて思う。
自然と人間、という意味では、ぜんぜん違う方向の映画だけど、キム・ギドク監督の『春夏秋冬そして春』をなぜか想起した。
そして、もっともっと物語から離れていいのではないか、と、思ってしまうのだ。