Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

劇作家協会の新事業「せりふを読んでみよう」

2015-08-07 | Weblog
劇作家協会の新事業がはじまります。
「せりふを読んでみよう」と題された、「劇作家と俳優のためのせりふの読みかたワークショップ 」です。
なので参加する俳優を募集しています。(応募受付期間8/23~9/4)
見学者も歓迎します。(来場予約は8/19受付開始)

言葉を生きよう!   ── 講師:永井 愛

演技とは、言葉が生まれる瞬間を体現することだと言い換えることもできるでしょう。
なぜこの人物は、こういう言葉を、この順番で発することになったのか? 短い場面をテキストに、発語のメカニズムに迫ります。


劇作家が直接俳優に語りかける!   ── 中津留章仁
劇作家と俳優の仕事は、せりふがどのようにして生まれるのか、それを考えるという点で似ています。
劇作家が戯曲を書くとき、せりふとト書きによって表現しますが、その実態は文字になっていない領域を作っている作業に他なりません。
俳優も戯曲からその文字になっていない領域を読み取ろうとするのです。
説得力を持つせりふはいかにして生まれるのか。
これは、劇作家と俳優それぞれの立場の相互理解を深めながら、せりふに対して考える4日間のワークショップです。



劇作家の成長のために         ── 坂手洋二
劇作家の仕事は、上演に向けて戯曲を提供する役割と考えられてきた。
これからはより深く現場に踏み込んで、戯曲を体現する俳優との出会いからフィードバックする機会もあるべきだという提案から実現した講座である。


《次代を担う劇作家を育成するためのプロジェクト》
スケジュール 全4回 (初日と最終日は一般公開)
 
 ・9月19日(金) 芸能花伝舎
   13:45 オリエンテーション
   14:15 稽古 (17時頃終了予定)
   *一般公開
 ・9月20日(土)  都内稽古場
   13:00 稽古
   *非公開
 ・9月21日(日)  都内稽古場
   13:00 稽古
   *非公開
 ・9月22日(月・祝) 芸能花伝舎
   10:30 稽古
   13:00 成果発表会・講評
15:00 シンポジウム「せりふを書く、せりふを読む」
    登壇:永井愛 坂手洋二 中津留章仁 他
   *13時から一般公開


お申込み

《俳優対象》
ワークショップ参加/全4日間・通し受講のみ受付

[募集定員]
 ・10ー12名程度
[応募資格]
 ・年齢20歳以上39歳まで
 ・舞台経験2年以上
 ・プロの俳優として生計を立てていくことを目標にしている方
[受講料]
 ・無料

[受付期間]
 ・8月24日(月)0:00 ー 9月3日(木) 23:59 必着
[応募方法]
 メール件名を「せりふワークショップ応募」とし、以下の書類ファイルを添付して
  jpa.serifu@gmail.com までご送信ください

1)経歴書
  以下をご記載ください
  ・氏名・ふりがな・住所・電話番号・メールアドレス
  ・生年月日・性別
  ・演劇経歴・舞台経験
  **書類はWordや一太郎などこちらで修正できる形式とすること(PDFは不可)
2)写真
  バストアップと全身の2枚

[選考]
 書類選考ののち、9月10日(木)夜までに、参加の可否をメールでご連絡申し上げます。
  jpa.serifu@gmail.com からのメールが受信できるようご設定ください。


《どなたでもご来場いただけます》 8月19日(水)予約受付開始
稽古見学/成果発表会・シンポジウム

見学者も学べるワークショップ!
4日間で俳優がどう変化するのか確かめてみよう
[一般公開対象日] 両日来場の他、どちらか1日のみのご予約も承ります
 ・9月19日(金) 13:45ー17:00
   劇作家によるせりふワークショップをなぜ行なうのか。
   その趣旨を語るオリエンテーションと、永井愛による稽古をご覧いただけます。
   俳優はもちろん、劇作家・演出家にもおすすめです。
 ・9月22日(月・祝) 13:00ー17:00
   4日間の稽古の成果を見る公開リーディングにお立ち会いください。
   初日と併せてご覧いただくと、俳優のせりふがどう変わったかを知ることができます。
   リーディング後には講師による講評あり。
   **お時間の都合で15時からのシンポジウムのみのご来場をご希望の場合は、
    備考欄にその旨をお書き添えください。
[入場料]
 ・無料

[申込み方法]
  予約フォームよりお申込みください。フォームへのリンクは追って掲載します



【担当委員】
  中津留章仁 坂手洋二 瀬戸山美咲 藤井ごう 古川貴義 古川 健

【お問合せ】
  日本劇作家協会 事務局
  TEL: 03-5373-6923
  MAIL: jpa.serifu@gmail.com (せりふWS制作担当:今井はる奈)
  **お問合せはできるだけメールでお願いします



文化庁委託事業「平成27年度 次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
主催:文化庁/一般社団法人日本劇作家協会
制作:一般社団法人日本劇作家協会

http://www.jpwa.org/main/activity/serifu
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「弾薬」は武器の「中心部分」である。「在日米軍基地問題」は日米安保の「中心部分」である。

2015-08-05 | Weblog
一連の安保法制案では、自衛隊による他国軍への後方支援について、戦争をしている他国の軍に自衛隊が後方支援で「武器」の提供はできないが、「弾薬」を提供できるようになるとしている。これ自体、理屈がよくわからない。
なにが「弾薬」でなにが「武器」か。
中谷元防衛相は3日、安全保障関連法案を審議する参院特別委員会で、手榴弾は「弾薬」に含まれるため、他国軍に提供することができるとの認識を示した。
戦闘が起きている現場以外であれば、「武器の提供を行ったとしても、(他国の)武力の行使と一体化するものではない」とし、武器の提供は海外での武力行使に当たらず、憲法上は問題ないとの考えを示した。そんな理屈はまったく通らないと思う。
ともあれ、中谷氏によれば、手榴弾は、直接人を殺傷することなどを目的とする火薬類を使用した「消耗品」であり、弾薬として提供可能なのだそうだ。
それで驚いていたら、今度はミサイルも、「武器」に当たらないという見解を示した。
「他国軍への提供は想定していない」というが、今回の法案で「武器の提供」を除外した理由について「米側からのニーズはなかったから」と、属国意識丸出しである以上、アメリカに求められれば出すつもりだろう。
また中谷氏は、後方支援での輸送業務について、非人道兵器とされるクラスター爆弾や劣化ウラン弾の輸送が可能かどうかを問われたが、「慎重に判断する」などと述べ、否定しなかった。

呆れてものが言えない。
クルマからエンジンを取ったらクルマではない。
武器から弾薬を外したら武器ではない。

「弾薬」は武器である。
武器の「中心部分」である。
武器の一部というよりど真ん中の構成要素である。
手榴弾もミサイルもクラスター弾も劣化ウラン弾も全て武器である。
相手を殺傷する道具である。

そもそも防衛白書にある「武器輸出に関する政府統一見解」における自衛隊法上の「武器」については、「火器、火薬類、刀剣類その他直接人を殺傷し、又は、武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置等」であると解している。
ここでいう「火薬類」は、とうぜん武器である。

自民党政権はどうしてそんなにも人を殺したくてうずうずしているのだ。

マスコミを賑わしている、自民党お坊ちゃま議員や首相補佐官の暴言妄言は、この武器提供の件を騒がせないためのカムフラージュではないか、と思う。
なぜみんなこんな事態を見過ごしているのだ。

さて。

菅義偉官房長官は4日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設問題で、8月10日から9月9日までの1カ月間、移設に関わる工事をすべて中断し、沖縄と集中的に協議を行うと発表した。
翁長雄志・沖縄県知事も4日午前に会見し、工事中断中は県として新たな法的・行政的手続きを行わないことを表明した。

翁長知事は「協議の期間中は名護市辺野古沖の埋め立て承認の取り消しを含めた判断をしない」という考えを示した。
政府と県の「協議」を優先するのだそうだ。

何かおかしくはないか。

公約を無視し、小学生でもわかる言葉の意味をねじ曲げる相手と協議するより、一刻も早く実力行使すべきではないのか。
「話し合いで解決の糸口を探れる可能性があるのであれば、そのための努力は惜しまないという意味の集中的な協議であり、交渉が決裂しないことを念頭に置きながら、しっかりと沖縄県の主張をしていきたい」というが、「即刻工事中止」の法的手続き以外の解決に向けた方法など、ありえないはずだ。
沖縄防衛局は3日、沖縄県が取り下げを求めていた名護市辺野古の新基地建設の本体工事に向けた事前協議書について、取り下げないとする回答文書を県に提出したばかりだ。
そんなに甘く考えていいのか。

翁長知事は国際連合人権理事会で9月22日にも演説をすることになっている。県知事として初の国連での演説。国際人権NGOの反差別国際運動(IMADR、イマダー)などの協力を得て準備を進めてきた。
新基地建設を安全保障だけでなく、人権問題と捉えて日米両政府以外の国際社会に訴える手筈だという。

ここで「既に国と県は戦闘状態」とアピールされて困るのは政権側だ。
日本政府は、オリンピックを前にした国際的なイメージや、安保法制の参議院の通過を巡る国内の空気を、自分にとって不利でない方向に向けるために、沖縄問題を紛糾させたくないというだけなのかもしれないではないか。

言うまでもない。
そもそも「在日米軍基地問題」は日米安保の「中心部分」である。
そこを「休戦」したままで行われる、参議院での安保法制案についての「決戦」は、誰にとって有利なのか。

ほんとうにもやもやする。

………………

イラストは、この件と関係ないけど、三田晴代さんによる、「バートルビー」の後ろ姿。
いまの気分的には、こういう感じではある。
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