Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

うーん

2020-05-05 | Weblog
私がしばらくパソコンから離れていた隙に、白昼堂々、恐ろしい数の「覗き」が行われていた。
これは情報トラブルによる誤表示なのだろう。
そう考えることにした。
そのトラブルが起きるきっかけになったのは何者かがある程度の数の「覗き」をしたせいなのかどうかは、考えないようにしよう。

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政府も専門家会議も仕事をしていない

2020-05-04 | Weblog
昨日5月4日、11:51配信のANN Newsによれば、「PCR検査の少なさ指摘 専門家会議が体制充実を要請」ということで、

新型コロナウイルスのPCR検査について、政府の専門家会議は諸外国と比べて日本の検査件数が明らかに少ないとして検査体制の充実を求めました。
2月中旬から先月までに日本で行われたPCR検査は10万人あたりで188件と、アメリカの1752件や韓国の1198件などと比べて少なさが目立っています。専門家会議は国内での感染発生以前に検査の体制が整っていなかったことや保健所の業務が逼迫(ひっぱく)したこと、さらには医療機関の感染防護具の不足などを指摘しました。今後、「抗原検査」のキット開発など検査体制の充実を求めています。

という記事がある。

島津製作所自身が挙げた公式Twitterでは、

「新型コロナウイルス検出試薬キット」を4月20日に発売します。大変お待たせ致しました。 本キットは研究用試薬ですが、国立感染症研究所が定めた評価方法で性能を検証しており、保険適用の対象となっています。陽性一致率・陰性一致率はいずれも100%です。

ということだった。

他社のキットは性能が今ひとつだったというし、このキットはどの病院でも使える。手に入れれば医者は国に相談したり検査機関に運ぶ手間が省けるわけである。
間接的に聞いた話だが、発売当初、某医師会の会長が島津から直接買おうとすると、「卸に聞いてくれ」という回答で、卸に聞いてみると、「キットの配分先を含めて政府が決めるから待ってくれ」ということだったという。某大学病院でも、当初は「供給可能なキット数がかなり限られている」と卸業者に言われたという。

大きな国産メーカーで鳴り物入りで開発して、当初から供給不足というのには、違和感がある。
PCRビジネスの不穏な動きが報道されたり、他社のキットの欠点が公にされたタイミングとほぼ合致して、島津のキットの供給可能な数量が拡大されたという。
政府が検査の自由化に対してブレーキをかけているという疑惑は消えない。

そして昨日、「専門家会議がPCR検査を増やすよう要請した」ということだが、今さら何を言っているんだということにしかならない。
島津製作所がキットを発売して半月も経ってから「政府の専門家会議」がまるで他人事のように、「今後、「抗原検査」のキット開発など検査体制の充実を求めています」というのは、とんちんかんどころか、彼らが「仕事をしていなかった」ということではないか。
総理大臣が検査数を増やすと豪語したのは、いったいいつの話だ。もちろん彼も仕事をしていない。
仕事をしていないだけでなく、現場の邪魔をしているのだ。


写真は昨日の吉祥寺。
濃密接触を避けて行列も間隔をとっている。
どこかの街が人出が多いとか少ないとか、訳知り顔で批判的に言うのは、おかしい。
人は生きていかなければならないのだ。

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公園の遊具を囲い込む意味

2020-05-04 | Weblog
公園の遊具を囲い込んで使えないようにする意味が、私にはわからない。

どんな「三密」があるというのだろう。

公園に来させないようにするためということは、わかる。

しかし、だとすれば、今でも通勤電車にはそれなりの人がいる。

遊歩道の擦れ違いのほうが遥かに緊密さがある。

オープンエアの中で子供たちが遊具に親しんでいる光景が、不穏なものなのだろうか。

子供たちは、どのみち外には出てきているのだ。
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憲法記念日のきょう、戯曲『憲法くん』から、短篇劇「憲法くん結婚する」、特別公開

2020-05-03 | Weblog
憲法記念日のきょう、戯曲『憲法くん』より、短篇劇「憲法くん結婚する」を、特別公開します。

この「憲法くん結婚する」を含めた憲法関連のテキスト群が、本日、「非戦を選ぶ静岡演劇人の会」による「憲法記念日のオンラインピースリーディング」として、8:00 PM より、大阪、札幌、東京、静岡の皆さんによってオンライン上演されるからです。
本日の出演者 ≈ ・こたつ。・松永智子・高野順也・西山仁実・泰井良・会津里花・山崎里美・堀池高彰・上田能弘・杉山伸明・megu・油山みけ・堤芳子・瀧浪みほ・あべよしみ・円城寺あや・西山水木

燐光群公演『憲法くん』
原作◯松元ヒロ 台本・演出◯坂手洋二
2019年11月29日(金)〜12月8日(日) 座・高円寺1 続いて、岡山、伊丹、名古屋にて上演
「憲法くん結婚する」初演の出演者 ≈ 木下祐子 樋尾麻衣子 吉村直 杉山英之 武山尚史  中山マリ 鴨川てんし 

以下が、台本です。

  



               ※ 憲法くん結婚する ※

        写真館のスタジオらしい。
        ウェディングドレスの二人、冬子、夏代が立っている。
        写真屋、所在なげに立っている。

冬子 いつまで待つの。
夏代 うん。
冬子 来やしないわよ。
夏代 ……。
冬子 どうして写真だけでも撮ろうなんて思いついたの。
夏代 ……だって。
冬子 結婚式とかそういうのなしねって決めたじゃない。
夏代 ウェディングドレスは着てみたいって言ってた。
冬子 とっととすませましょ。
夏代 そんな言い方。
冬子 私たちのためでしょ。私たちだけでいいじゃない。
夏代 賛成してくれたじゃない。

        ウェディングドレスの二人、夏代、冬子、見つめあう。
        思わず互いに微笑んでしまう。

冬子 そりゃウェディングドレスは着てみたかった。
写真屋 (シャッターを押し)飾っていいですか、うちの写真館のショーケースに。
夏代 ……えええ。
冬子 そのぶんサービスあるんでしょうね。
夏代 すみません、お待たせして。
写真屋 いいんですよ、どうせ暇だし。スマホで立派な写真撮れる時代だし、素人さん撮影上手になって、商売あがったりですから。……どなたがみえるんです。
冬子 この子の父親。
写真屋 ……ああ。
冬子 親一人子一人ってやつ。
写真屋 ……そりゃ、一緒におさまれるなら、一生の思い出だ。
冬子 ……まあ、来るわけないのよ、反対してるんだから、私たちのこと。
夏代 それはそうだけど。
写真屋 まあそう簡単にはなくならないね、そういう偏見。
夏代 偏見はないんです。
写真屋 そうなの?
冬子 なのよ。
夏代 うん。
写真屋 じゃあ? どういうこと。
冬子 憲法違反だって。
写真屋 え? 
夏代 私たちの結婚は、日本国憲法では認められないって。
写真屋 だってお二人は同性パートナーシップの証明書もらったんでしょ、渋谷区から。
冬子 同性パートナーシップ条例は、確かに証明書出してくれるけど。
夏代 そのために家賃高いけど渋谷に引っ越した。
冬子 でもそれは同性カップルが、「異性間の結婚に準ずる関係」であるって認めてくれただけ。
夏代 これで晴れて区営住宅に入居できるし、手術や入院の付き添いもできるようになる。でもそれって当たり前でしょ。
冬子 「異性の婚姻関係と異ならない程度の最大限の配慮」っていっても、配偶者控除、税制や社会保険の優遇措置は受けられない。
夏代 あらためて「正式な婚姻関係じゃない!」って思い知らされちゃった感じ。

        作業用のロングコート姿の春彦、入ってくる。

夏代 お父さん! ……来てくれたの。
春彦 ……うん。
夏代 そんな恰好で。
春彦 現場が早く片付いたから、寄ってみた。(撮影が)まだ終わってないのか。
夏代 待ってたんでしょ!
冬子 お仕事お忙しい中、ありがとうございます。
夏代 ……父です。
写真屋 どうぞどうぞ。……花嫁のお父上に、ご参列いただきました。
春彦 写真を撮るだけだろう、結婚式じゃない。それに、だったらそちらの親御さんも揃わなきゃおかしい。
冬子 うちはいまでも(実家に)反対されていますから。
春彦 ……ウェディングドレスが二人。
写真屋 本当にお似合いで、華やかです。
春彦 二人とも花嫁で、夫婦か。
夏代 ええ、そうよ。女二人の夫婦。男役女役なんて分かれたりしてないの!
冬子 夫婦かどうかはわかりません。でもお父さん、私と夏代さんは一生を共にする家族なんです。
春彦 家族か。
夏代 そうよ。
春彦 写真を撮って、おまえたちがそういう二人だってことを世間に触れ回るわけか。
冬子 ええ。
夏代 胸をはって。
春彦 覚悟はできているんだな。
夏代 愛する人と幸せに暮らすことに、覚悟が要るの。
春彦 憲法24条には「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」とある。両性つまり男性と女性、両方の性の合意ということだ。同性どうしの結婚は認められない。
夏代 憲法が問題なのね。
春彦 何があろうとも、憲法を守る。それが秋山家の家訓だ。
冬子 お父様。これだけは言っておきます。私、憲法が私たちを引き裂くというなら、憲法とだってたたかいます。
春彦 この国が今どんな状態になっているかわかるか。史上最悪の総理大臣。誰も未来に期待してない。高齢者社会で働き手は海外から来てもらうしかない。晩婚化が進み、おまえたちも少子化に貢献できない。ご先祖様に申し訳が立たない。
夏代 そんなに孫の顔が見たいの。
春彦 憲法を守らなかったら、日本は終わるぞ。
写真屋 あのー。
春彦・夏代・冬子 なに!
写真屋 あらかじめそういうお話を伺っていたので、じつは、憲法くんを呼んでいます。
春彦・夏代・冬子 憲法くん!

          憲法くん、登場。

憲法 こんにちは、憲法です。いや、あの、憲法なんです。姓は「日本国」、名は「憲法」。「日本国憲法」と申します。ちょっと名前が長いですね。だから、気安く「憲ちゃん」と呼んでください。
春彦 ……お目にかかれるとは、光栄です。
憲法 憲法24条の「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」なんですけど、これは、戦前につくられた民法や戸籍法が、同性婚を想定していなかったことが背景にあります。
写真屋 そんな昔なら仕方ないよね。今でも「性同一性障害」というコトバがある。異性を性の対象にしないことは、異常であり不道徳。医学的には人口の三から五パーセントが同性に惹かれることが証明されてます。左利きとおんなじ。
憲法 憲法14条はご存知ですか。
春彦 「法の下の平等」。
憲法 憲法14条に定められた「法の下の平等」のもとでは、同性婚を認めないことこそ、憲法違反です。
春彦 ……そ、それは確かに。
憲法 僕もね、結婚しようと思うんです。
写真屋 うん。
春彦・夏代・冬子 えっ!
写真屋 僕たち、そのつもりです。
冬子・夏代 そうだったの。
春彦 憲法くん、なのに?
憲法 確かに法律の整備はまだですけど、僕、憲法くんの中では、24条の婚姻規定よりも、14条の「法の下の平等」の方が、重いんです。
写真屋 でも難関が多くて。婚姻届を出してみたら、担当者が「お二人は戸籍上、男性ですよね?」って。
憲法 うん。
写真屋 賃貸契約書に「妻」って記入したら、「友人」って書き直されちゃった。
憲法 婚姻に関しては「両性の合意による」と言われてますけれど、僕たち二人とも性を持っています。
夏代 それぞれの性で、「両性」。
憲法 うん。
冬子 聞いたことある。いま、研究者の解釈として多いのは、「両性」とはたんに男女を指すのではなく、「結婚の意思のある個人」を示すものだって。
憲法 「婚姻は両性の合意のみに基づく」というのは、結婚相手を親が強制的に決めたり親の承諾を必要としたりした戦前の「家」制度から、本人の自由意思を尊重するようにと、社会を変革するためのものだったんです。
夏代 婚姻に家長の許可は要らない。
写真屋 当事者どうしの合意があればいい。
春彦 確かに憲法は、戦前の女性への差別をなくすことも目標にしていた。
冬子 この憲法ができるまでは、婦人参政権だってなかった。
春彦 まだまだこの国は憲法に追いついていない。
憲法 これだけ話題になってもセクハラがなかなかなくならない原因も、憲法13条が保障する「人格権」、14条の「平等権」への意識が、まだまだ低いからだね。
夏代 憲法24条は、同性婚を否定したものではない。
春彦 「両性」がそれぞれの性、同性どうしでもいいという解釈は、憲法上成り立つ。
憲法 同性どうしで結婚できるかどうかは、民法を変えればいいだけです。
写真屋 頑張ってもらいたいね、民法くんには。
冬子 夫婦別性も認めない自民党政権の間は無理よ。

         春彦、ロングコートを脱ぎ捨てる。
         その下は、タキシードのいでたち。
         そして、別な男女、冬子の父母がやって来る。

夏代 ……パパ!
春彦 お前のこれまでの苦労は知っている。知らないふりも疲れた。お前たちの決意が本物なら、憲法違反でも賛成するつもりだった。憲法が認めなくても私が認める。憲法くん、ごめんなさい。
冬子 ……お父さんお母さん。
春彦 ようこそ来てくださいました。
冬子の父・母 おめでとう。
夏代 認めてくれるのね。
春彦 おまえの家族なら、私の家族だ。一緒に生きていく相手がいて、よかった。
冬子 ありがとうございます。
冬子の父 話は後だ。
冬子の母 とても似合っているわよ、お二人さん。
春彦 昔、リカちゃん人形をプレゼントしたとき、おまえがもう一人のリカちゃんをお年玉で買ってきて二人で遊ばせているのを見て、気づくべきだった。
夏代 ああ!
春彦 二人のリカちゃんそれぞれにウェディングドレスを着せ替えて結婚式ごっこをしていたとき、察するべきだった。
冬子 そうなの!
春彦 リカちゃんが別なリカちゃんを好きになって、何が悪い。
夏代 これまでは、なんとか生き延びてきただけの人生。
冬子 結婚するって決めて、やっと将来を生きていく気持ちになれた。
写真屋 さあ、みんな並んで並んで。
春彦 (憲法にも)どうぞこちらへ。

         写真屋以外、整列する。

写真屋 ……次は僕たちの番だよ。
憲法 わかってる。
写真屋 さあ、皆さん、笑って。……おしあわせに。

         シャッターが押される。
         溶暗。
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憲法を改悪することは許さない

2020-05-03 | Weblog
報道によれば、安倍首相が、3日に行われる憲法フォーラムに寄せるビデオメッセージで、憲法に「緊急事態条項」を盛り込む必要性を訴えることがわかった、という。

新型コロナウイルスの感染拡大に触れ、「緊急事態で、国家や国民が果たす役割を、憲法にどう位置づけるかは大切な課題だ」と指摘するのだと、いう。

冗談はよしてもらおう。

憲法を改悪することは許さない。

「緊急事態で、国家や国民が果たす役割」は、言葉としておかしい。

国民は人権を守り、国家が国民を守らない可能性があるならば、それを監視し、阻止するだけだ。

憲法は、国民に対する規制法ではない。

ふざけるな。

憲法に「緊急事態条項」という項目を検討したとしても、

「憲法は、いついかなる場合でも国民の人権を守る」

という一言で、不要となる。

以上。




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「仮設の映画館」で『精神0』を大ヒットさせましょう。

2020-05-02 | Weblog
『精神0』〔仮設の映画館〕での配信は5/2(土) 10:00から。

前代未聞、世界が注目するアイデア。「仮設の映画館」で『精神0』を大ヒットさせましょう。
想田和弘監督の新作『精神0』を1800円で全国一斉配信し、劇場にも通常の劇場公開と同様の収益を分配。劇場・配給・製作がこのコロナ禍を生き残り、なおかつ観客を守るための苦肉の策ということです。多くのミニシアターが参加表明しています。

映画館に収益が渡るネット配信というのは、コロンブスの卵的発想です。
想田監督と東風さんの決断を支持します。勝手連的に応援します。

そして、『精神0』は、観るべき映画です。
保証します。
舞台になっている岡山にさらに高齢の親を持つ身としては、身につまされっぱなしでした。

もしも可能でしたら、事前に(事後でも)、前作『精神』を観ておくこともお薦めします。衝撃を受ける場面が多々あります。
こちらは既にDVDもあるしネット配信もしています。


以下、『精神0』情報。

🔷「仮設の映画館」『精神0』ページ🔷
https://temporary-cinema.jp/seishin0/
配信期間:5/2㊏10:00~5/22㊎21:00まで
--- --- --- --- --- --- ---
『精神0』〔仮設の映画館〕での配信開始は5/2(土) 10:00からです。
ぜひご覧になってから、想田監督への質問やご感想をお聞かせください!
 
☆ツイッターではハッシュタグ
#精神0 #ご覧になった映画館名
をつけて感想や質問を呟いてください!
 
☆YOUTUBEのチャット機能からリアルタイムでも受け付けます。
  
☆Eメールでという方は
件名を「5/2『精神0』初日舞台挨拶」
として、本文にご質問やご感想を記載していただき、
配給会社 東風のアドレス「info☆tongpoo-films.jp」までご連絡ください。
(送信の際は☆を@に変えてください)
 
なお時間に限りがありますので、すべてのご質問にお答えできるわけではありませんので、あらかじめご了承ください。
  
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【🎥公開記念!『精神0』全国共通特別鑑賞券 プレゼント✨🐈】
 
また、ツイッターで、5/2(土) 23:59までに、
「#精神0 #ご覧になった映画館名」
で感想や質問を呟いてくれた方の中から抽選で20名様に、
全国の〔本物の映画館〕で使える『精神0』の全国共通特別鑑賞券をプレゼントします✨
 
*鑑賞券は郵送いたします。送付先などをお伺いしますので『精神0』公式ツイッターアカウント @soda_film_info (https://twitter.com/soda_film_info)をフォローしてください。
*当選の発表は発送をもってかえさせていただきます。



🔶配信ページ🔶(舞台挨拶配信の鑑賞は無料です!)
https://www.youtube.com/watch?v=3uc7kJ39gVg&feature=youtu.be
初日舞台挨拶
5/2(土)16:00より想田和弘監督 & 柏木規与子プロデューサーによる初日舞台挨拶を「YouTubeライブ」で開催! 劇場で集まっての舞台挨拶は叶いませんでしたが、初日ということで、舞台挨拶、そして質問を受け付けティーチインも行うそうです。
↓ 


以下、想田監督からのからのメッセージです。
ーーー
映画がコロナ禍を生き延びるために
「精神0」を“仮設の映画館”で公開します
座して死を待つよりは
新型コロナウイルス禍が深刻化するなか、映画を劇場で観て下さる方の数が激減し、全国の映画館が存続の危機に立たされています。
特に拙作が上映されるような、単館系ミニシアターの窮状には、のっぴきならないものがあります。「封切ったばかりの新作なのにお客さんが1日で0だった」「このままでは劇場の家賃や人件費も払えないので廃業するしかない」といった悲鳴が聞こえてきます。
だからといって、「皆さん、ぜひ映画館へ足を運んで応援を!」と積極的にお勧めできないのが、今回の危機の辛いところです。もちろん、厳しい換気基準をクリアした映画館で映画を鑑賞する行為は、消毒の徹底やマスクの着用、人数制限などを徹底すれば比較的感染リスクは低いと言われています。それでも、映画館とご自宅の移動中のリスクなども考え合わせると、推奨しにくいのが現実です。
5月2日から僕の新作「精神0」も全国順次公開予定なのですが、正直、家族や友達にさえ「映画館に来てね!」とは言いづらい自分がいます。それが本当に辛い。特に高齢の親には言い淀んでしまいます。
したがって映画の製作者としての立場だけを考えるなら、公開を1年くらい、思い切って延期してもらいたいというのが本音です。ウイルスを移し移されることを気にかけることなく、安心して映画を鑑賞いただくには、それが最良ではないか。「精神0」の配給をしてくれる東風の皆さんにそう提案し、連日頭を突き合わせて議論してきました。
しかし公開を延期する方法には、大きな問題があります。
もしすべての映画製作者が作品の延期を決めてしまったら、映画館は当面、いったいどうなってしまうのか。急場をしのぐために旧作を慌ててかき集めて上映を細々と続けるか、休館するしかなくなるでしょう。コロナ禍が長引けば、ほとんどのミニシアターは廃業せざるをえなくなるのではないか。つまり1年後に「精神0」の公開を延期したとしても、そのときには上映できる映画館が全滅した「焼け野原」になっている可能性すらあるのです。
もちろん、日本政府や自治体が休館中の映画館の家賃や人件費の補償をしてくれるなら別です。しかし残念ながら、行政が本来取るべきそのような動きは、今のところ見受けられません。相変わらずの無策には本当に腹立たしい限りですが、正直、行政に対して文句を言っている暇やエネルギーすらない緊急事態です。私たち映画人や映画愛好者は知恵を振り絞り、なりふり構わず助け合って、なんとかみ・ん・なで生き残るすべを模索するしかありません。
そこで浮上したのが、5月2日から「精神0」を“仮設の映画館”で上映するというアイデアです。つまりデジタル配信です。
といっても、これは劇場公開の後に行われる通常の配信とは仕組みが異なります。
観客の皆さんには、最寄りの映画館の特設ページに行っていただきます(東京圏の方は渋谷シアター・イメージフォーラムのページへ、岡山の方は岡山シネマクレールのページへ)。
そして映画館で映画を観ていただく代わりに、オンラインでご鑑賞いただきます。料金は劇場で観ていただく一般的な当日料金の 1800円です。お支払いいただいた 1800円は、通常の劇場公開の場合と同様の割合で、映画館と配給会社、製作者に分配されます。3人のご家族でご覧いただく場合には、3回ご購入していただければ本当に助かります。
もしこれがうまく機能すれば、映画館だけでなく、配給会社や製作者にも、通常の劇場公開を行った場合と同程度の収入が見込めます。そして「精神0」以外の作品でも同様のことが行えれば、たとえリアルな映画館が一時休館せざるをえなくなっても、収入の道が確保できます。したがってコロナ禍が過ぎた後、劇場・配給・製作の三者が生き残っている可能性が高まります。
もちろん、このような方策に舵を切ることに、映画作家としてためらいもありました。それは配給会社や映画館も同じ気持ちです。僕らは常に映画館で観てもらうためにこそ、映画を作ったり届けたりしてきましたから。本来ならば、満員の映画館でワイワイガヤガヤ、「精神0」を観ていただきたいのです。
しかし現在は非常時です。人が集まることや、公共交通機関で移動すること自体が感染拡大リスクを高めると言われている今、そして観客の皆さんが実際に劇場に来にくくなっている今、緊急避難としての代替方法も考えなければなりません。ここはインターネットを最大限に活用し、しのぐしかないのだと覚悟しています。少なくとも座して死を待つつもりはありません。「精神0」に関するインタビューや対談も、すべて対面ではなくビデオ通話に切り替えました。
観客の皆さんのなかには、インターネットに接続されていない方もおられることでしょう。あるいは、オンライン配信の手続きを自力で行えない高齢者の方もおられることでしょう(うちの親などには無理なような気がします)。そんななか、地域や映画館によっては、感染拡大状況を確認しながら、「仮設の映画館」と並行して劇場を営業する映画館もあるでしょう。それは各劇場の状況判断におまかせする所存です。
いずれにせよ、これは劇場、配給、製作、そして観客という「映画のエコシステム」を守るための苦肉の策です。ぜひとも趣旨をご理解いただき、積極的にご参加・拡散いただけると幸いです。
「精神0」は、ベルリン国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞しました。審査員からは「人間が持つ力と愛する者へのケアの価値を描いた感動的な映画」と評していただきました。この時期だからこそ観ていただきたい作品です。
コロナ禍が収束したあかつきには、本物の劇場で「精神0」を改めて公開することを目指しています。そのときはぜひ、“仮設の映画館”でご覧いただいた皆さんも、お近くの劇場に足をお運びいただきたい。そしてオンラインで観るのとは全く別の経験をして、改めて「映画館っていいもんだなあ」と、実感していただきたい。感染リスクを気にすることなく、トークイベントなども思い切りふんだんに実施したいと考えています。やはり人間には「集う」ことが必要なのだと、集うことが自由にできなくなった今、切実に感じています。
コロナ禍が終わり、皆さんと実際に安心してお会いできる日が来ることを、楽しみにしております。みんなで一緒に乗り切っていきましょう!

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日本の政治と選挙制度の理不尽を突く、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』

2020-05-01 | Weblog
日本の政治と選挙制度の理不尽を突くドキュメンタリー映画、『なぜ君は総理大臣になれないのか』。
大島新監督が、現職の衆議院議員・小川淳也氏を17年に渡り、追った。
この題名を提示する大島監督と、にこやかに受けて立つ小川議員の組み合わせでなければ、成立しなかった映画だ。

先行する選挙ドキュメンタリー映画・想田和弘監督のどこか快活な『選挙』と、比べるわけにはいかない。今回の主人公が飛び込んだのは、もっと辛い、容易に脱することのできない、苦悩の世界である。
粘り強い継続取材の果てに、この国の政治・選挙制度の奇怪さが、浮かび上がる。

「小池の乱」と呼ばれたあの当時、この国の政治への絶望が、ある極限に達した。
民進党は自滅した。多くの者が、議員であり続けることに縋るため、難破船から逃げようとして、最悪の選択をし、雪崩を打った。
私は希望の党に行こうとした議員数人に「恥を知れ」と伝えた。
踏みとどまった者もいる。その後、脱落した者もいる。
党と政治の人間関係に翻弄された小川議員は、彼の父が言う「猿芝居」に身を投じるしかなかった。無所属で出るべきだったのではないかと最後まで苦悶する姿は、悲痛である。
もちろん、あの当時は、本気で総理大臣を目指す気持ちのゆとりなど、なくなっていたのだろうと思う。
「統計王子」とも呼ばれ活躍するその後の姿には、ぜひ期待したいと思う。
未完の大作。この映画を終わらせるのは、選挙民の私たちである。

公式サイトなどにコメントを書きました。
配給サイドとの相談の結果、あえて小川議員への厳しい意見も含んでいますが、期待を込めた激励のメッセージと思っていただければ幸いです。

公式サイト:http://www.nazekimi.com/#comment
公式twitter:https://twitter.com/nazekimi2020
公式facebook:https://www.facebook.com/nazekimi2020/

6月13日(土)より ポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町 ほか全国順次ロードショー。
【以下順次公開予定】
香川:イオンシネマ高松東(6月下旬予定)
宮城:フォーラム仙台/チネ・ラヴィータ(未定)
群馬:シネマテークたかさき(未定)
神奈川:シネマ・ジャック&ベティ(未定)
新潟:シネ・ウインド(未定)
石川:シネモンド(未定)
長野:長野松竹相生座・ロキシー(未定)
愛知:名古屋シネマテーク(未定)
京都:京都シネマ(未定)
兵庫:元町映画館(未定)
岡山:シネマ・クレール(未定)
広島:横川シネマ(未定)
福岡:KBC シネマ(未定)
大分:シネマ5(未定)
沖縄:桜坂劇場(未定)
※新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言、及び状況を鑑みて、変更等ございましたら随時お伝えをしてまいります。


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「アベノマスク」が、なぜ福島を経由するのか

2020-05-01 | Weblog
震災後、福島の企業が復興のために優遇されている面があることは、知る人ぞ知る。
福島復興再生特別措置法による課税の特例が認められている。新規立地新設企業の法人税を実質5年間無税、その他様々な控除や優遇策がある。

そんな中、設立された、「アベノマスク」を扱う「ユースビオ」という「福島の会社」は、まったく実態がなさそうである。

どのような「疑惑」が考えられるかは、説明するまでもない。


ブログに新聞記事をそのままシェアすることはしない主義だったが、大切なことだと思うので、貼り付けます。

東日本大震災のその後の福島をずっと追いかけてきた、東京新聞の片山夏子さんが、原発事故後の福島の不透明な「復興策」がとコロナ状況に巻き込まれている実態を、鋭く突いています。

(片山さんから送ってくださるので、権利問題は大丈夫と思います)
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