Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

日本の政治と選挙制度の理不尽を突く、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』

2020-05-01 | Weblog
日本の政治と選挙制度の理不尽を突くドキュメンタリー映画、『なぜ君は総理大臣になれないのか』。
大島新監督が、現職の衆議院議員・小川淳也氏を17年に渡り、追った。
この題名を提示する大島監督と、にこやかに受けて立つ小川議員の組み合わせでなければ、成立しなかった映画だ。

先行する選挙ドキュメンタリー映画・想田和弘監督のどこか快活な『選挙』と、比べるわけにはいかない。今回の主人公が飛び込んだのは、もっと辛い、容易に脱することのできない、苦悩の世界である。
粘り強い継続取材の果てに、この国の政治・選挙制度の奇怪さが、浮かび上がる。

「小池の乱」と呼ばれたあの当時、この国の政治への絶望が、ある極限に達した。
民進党は自滅した。多くの者が、議員であり続けることに縋るため、難破船から逃げようとして、最悪の選択をし、雪崩を打った。
私は希望の党に行こうとした議員数人に「恥を知れ」と伝えた。
踏みとどまった者もいる。その後、脱落した者もいる。
党と政治の人間関係に翻弄された小川議員は、彼の父が言う「猿芝居」に身を投じるしかなかった。無所属で出るべきだったのではないかと最後まで苦悶する姿は、悲痛である。
もちろん、あの当時は、本気で総理大臣を目指す気持ちのゆとりなど、なくなっていたのだろうと思う。
「統計王子」とも呼ばれ活躍するその後の姿には、ぜひ期待したいと思う。
未完の大作。この映画を終わらせるのは、選挙民の私たちである。

公式サイトなどにコメントを書きました。
配給サイドとの相談の結果、あえて小川議員への厳しい意見も含んでいますが、期待を込めた激励のメッセージと思っていただければ幸いです。

公式サイト:http://www.nazekimi.com/#comment
公式twitter:https://twitter.com/nazekimi2020
公式facebook:https://www.facebook.com/nazekimi2020/

6月13日(土)より ポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町 ほか全国順次ロードショー。
【以下順次公開予定】
香川:イオンシネマ高松東(6月下旬予定)
宮城:フォーラム仙台/チネ・ラヴィータ(未定)
群馬:シネマテークたかさき(未定)
神奈川:シネマ・ジャック&ベティ(未定)
新潟:シネ・ウインド(未定)
石川:シネモンド(未定)
長野:長野松竹相生座・ロキシー(未定)
愛知:名古屋シネマテーク(未定)
京都:京都シネマ(未定)
兵庫:元町映画館(未定)
岡山:シネマ・クレール(未定)
広島:横川シネマ(未定)
福岡:KBC シネマ(未定)
大分:シネマ5(未定)
沖縄:桜坂劇場(未定)
※新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言、及び状況を鑑みて、変更等ございましたら随時お伝えをしてまいります。


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「アベノマスク」が、なぜ福島を経由するのか

2020-05-01 | Weblog
震災後、福島の企業が復興のために優遇されている面があることは、知る人ぞ知る。
福島復興再生特別措置法による課税の特例が認められている。新規立地新設企業の法人税を実質5年間無税、その他様々な控除や優遇策がある。

そんな中、設立された、「アベノマスク」を扱う「ユースビオ」という「福島の会社」は、まったく実態がなさそうである。

どのような「疑惑」が考えられるかは、説明するまでもない。


ブログに新聞記事をそのままシェアすることはしない主義だったが、大切なことだと思うので、貼り付けます。

東日本大震災のその後の福島をずっと追いかけてきた、東京新聞の片山夏子さんが、原発事故後の福島の不透明な「復興策」がとコロナ状況に巻き込まれている実態を、鋭く突いています。

(片山さんから送ってくださるので、権利問題は大丈夫と思います)
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