28日の朝。
昨晩は、昼間の寺巡りで、疲れすぎていたのかよく眠れなかった。
未明に風呂に入りに行き、また寝て、7時過ぎに目が覚めた。
すぐに朝食。
ビールを1本飲んだ。
かーたんは何も言わなかった。
さすがに、もう諦めているのであろう。
朝食は、素朴だが充実していた。
朝食のビールが効いたのか、また眠くなって9時くらいまで眠った。
よほど昨晩の寝不足と、昨日の疲れが身に応えたと見える。
かーたんと相談して、今日は、宿でのんびり過ごそうということになった。
目覚ましに、ラウンジで珈琲を飲む。
ブルーマウンテン。
美味かった。
珈琲を飲んで、また風呂に行く。
この好天の日に昼風呂は心地の良いものだ。
誰もいない湯で、旅心地を満喫した。
ただ、宿でぐだぐだしていてもつまらない、とかーたんが言うので、宿の近くを散策することにする。
まずは、昼飯。
『湯の宿和どう』の直営の和菓子処『栗助』の食堂に行ってみることにする。
国道を渡って、すぐの『栗助』でお土産を物色したりして、食堂に入ると、もうご膳類のメニューは品切れで、蕎麦しか出せないという。
蕎麦で結構なので、と申して、席に着く。
秩父の蕎麦粉を使ったという蕎麦は、もちもちしていて美味かった。
『栗助』を出て、和同開珎の遺跡と、その麓の聖神社に行ってみることにする。
車の疾駆する国道を、和銅黒谷駅のそばにある、聖神社までひたすら歩く。
聖神社は和同開珎の所縁の神社ということで、金運向上のご利益があるらしく、宝くじに当たりますようにとか、時流を映して仮想通貨で一儲けできますようにとか、書かれた絵馬が奉納されていた。
しかし、今日は昨日に増して暑い。
暑さにやられて、かーたんには申し訳ないが、和同開珎の銅の掘削遺跡の見物はパスさせてもらって、来た道を戻る。
のどかな田園風景と言いたいところだが、車の往来が激しくて、散歩を寛げなかった。
しかし田舎の佇まいは都会では味わえないものであるのは確かだ。
宿に帰り、また風呂に入って、ビールなどを飲んでいるうちに夕食の時間となった。
霞たちおらが野良みちどろ畑 素閑
里山の芽も萌えなむと草霞 素閑
野地霞む観世音の吐く息や 素閑
小天使土より昇り霞たつ 素閑
せせらぎの光よりたつ霞みかな 素閑
永き恋叶ひもしよふ春霞 素閑
山里の苦き思ひや霞たつ 素閑
蓬髪の寒山霞の空蝉か 素閑
野の家の垣の千種や霞かな 素閑
こつじきの僧もひねもす霞かな 素閑
まふまふと霞にまがふ薬師の湯 素閑
すねものといふ肩書や霞たつ 素閑
夕食は吟味された会席。
尤も、我々のような細民が泊まれるような宿はたかが知れているが、コストを考慮して、これだけ洗練された料理を出す経営努力には敬意を表したい。
さんざん食って、さんざん飲んで、食休みをして、また風呂に入り寝てしまった。
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