《2年ぶりの母島へ》2004年小笠原ダイビング旅行1
《ミズタマヤッコ》2004年小笠原ダイビング旅行2
《母島島内観光でメグロに出会う》2004年小笠原ダイビング旅行3
《父島でダイビング》2004年小笠原ダイビング旅行4
《孫島と沈船ダイブ》2004年小笠原ダイビング旅行5
《ハシナガイルカ》2004年小笠原ダイビング旅行6
《ピグミーシーホース》2004年小笠原ダイビング旅行7
からの続き・・・
☆ ☆ ☆ ☆
10/15
パパヤの父島周り1日+マッコウクジラウォッチングツアーに参加。
今日の船長はオーナー。
小笠原の海を知り尽くした、大好きな船長さん。まさに海の男って感じ。
とにかくイルカもクジラも魚も海鳥も、
この海、この島、小笠原のすべてが大好きだというのが伝わってくるガイドをしてくれる。
私はこの人のガイドがとても好きなんです。
この人と海の上にいると、幸せな気持ちが2倍にも3倍にもふくれあがる。
いつもツアー船の出航前に船長が必ず言う言葉。
「もしもイルカやクジラが見れなくてもつまんない、と思わないでください。
イルカやクジラと同じ海の上にいるんだ!って思ってください!
つまんない、と思った瞬間からほんとにつまんなくなっちゃいますから。」
そうです。たとえ出会えなくても、この海にはたくさんのイルカやクジラが必ずどこかにいるんです。
父島周辺でいちばんイルカによく出会える場所、南島へ向かいます。
台風は小笠原からはずいぶん離れたところにあるはずですが
ここの海にまでうねりが入ってきてます。島の岸壁には白波が立ってます。
しばらく探しているとミナミハンドウイルカがいました!
さっそくエントリー。
やっぱり水中でイルカを見ると最高にうれしい気持ちになる。
イルカの本によると、イルカは物体に超音波を当ててその物体との距離や形、素材などを確認する
エコロケーションという情報処理法を持っていますが、
このエコロケーションの超音波は私たちの脳を刺激し脳内麻薬の分泌を促し、私たちを元気にする作用があるという。
科学的なことは苦手な私ですが、まさしくこの脳内麻薬が分泌されてるんでしょうね・・・だってこんなにシアワセだもの。
イルカたちは睡眠中だったようで、小さな子どものイルカ以外はあんまりヒトと遊ぶ気はないようでした。
★
イルカと泳いだあと、兄島瀬戸にあるキャベツビーチにブイを取りランチタイム。
ここは海中公園で海の中には魚がいっぱいです!


日本の固有種のユウゼン。


着物の友禅染のようだからというのが名前の由来だそうですが、ほんとにきれいな模様です。
日本でも小笠原や八丈島でしか会えないチョウチョウウオです。小笠原ではどこで泳いでいてもたいてい出会えます。
大きなブダイもたくさんいました。


同じ宿に泊まってる年輩夫婦の奥様は、船の上からブダイを見て 「でっかい錦鯉みたいなのがいる!」と喜んでました!
クロハコフグ。


なんてキレイな模様と色合いなんでしょう!
箱型の体型も素敵です!
☆
午後からはマッコウクジラウォッチングです。
マッコウクジラは水深1000m以上の深い外洋で生活する歯クジラ。
体も大きいですが、体長の1/3が頭というでっかい頭が特徴です。
このクジラがいくら大きいといっても、この広い外洋で闇雲にクジラを探すのはタイヘンなので、
パパヤのもう1隻の船が、朝からハイドロフォンという水中マイクを使ってクジラの出すクリックス音と、
長年の勘を頼りにクジラのいる方向と場所を探してくれています。
クジラのクリックス音は盛んに聞こえてきているらしい。
船長が「このあたりからいつマッコウクジラが出てもおかしくない海域です。よく見ていてください。」と言ったので、
みんな目を凝らして広い海を見渡す。
「あっ!ブロウがあがった!!」 一番最初に見つけたのはやっぱり船長!
でもどこでブロウが上がったのか他の誰もわからず、
「えっ?どこ?どこ?」 とハヤル気持ちを押さえながらキョロキョロしていると
「またブロウあがった!」 と再び船長。
他の誰より多く、何度もクジラに会ってるはずの船長が、他の誰よりうれしそう。
私たちには全然どこだかわからない!
「わからん、わからん」 と言いまくってると、船長が遠くを指差しながら
「あっちの方でやかんの湯気みたいなブロウがあがってるから!」 と教えてくれる。
「あっ!いた!ブロウだ!」 やっと私にも見えた。
想像してたよりまだかなり遠くでブロウがあがっている。
船長はどんだけ遠くからブロウが見えてたんだ?やっぱりすごいなーと感心してしまう。
そしてクジラに近づくにつれそのブロウは 「ブホォッ!」という音とともに大きく見えてきました。
黒い潜水艦のような体。間違いなくマッコウクジラです。
ブロウがあがるたびに 「おおぉぉー!」 と歓声をあげてしまう。
やがてブロウがあがる間隔が頻繁になり、「そろそろ潜りますね。」 と船長が言ったあと
「 ほら、潜ったぁー!」 とほんとにマッコウは大きな尾びれを高く、垂直に上げて深海へと潜っていってしまいました。
1時間以上も潜水が可能なマッコウは一度潜ると、相当長い間潜り続けるので他のクジラを探すことに。
水中マイクを入れ、私たちにもクジラの出すクリックス音を聞かせてもらいました。
「カチッカチッカチッ」 と時計のような音でした。
すぐに別のブロウを発見!
体が小さい子どものマッコウクジラです。小さいといっても大人のイルカよりでっかいです。
お母さんマッコウは潜水中のようです。マッコウでも子どものうちは深い潜水はできないらしく、水面でお留守番です。
お母さんが深海で潜水中もクリックス音を使って、絶えず交信しているそうです。
子マッコウは船にも興味を示している様子。こっちに近づいてきたりもします。
なのに急に姿もブロウも見えなくなってしまいました。「 あれ?」 としばらく探していると、いました!
お母さんクジラと一緒です。お母さんが帰ってきたので急いで近づいて行ったんですね。
しばらくこの親子をウオッチングしたあと父島に帰りました。
☆
最後にもう一度南島のほうにイルカを探しに行きましたが、いませんでした。
もう外洋まで夕食を食べにでかけたのかもしれません。
波間に1羽の鳥が浮かんでいました。
船が近づくと鳥たちは飛び立っていくのですが、このコはうまく飛べないようです。
船を止め様子を見てみると、カツオドリです。
船長は船内マイクを使って 「おーーい!どうした?」 とカツオドリに話し掛けます。
ケガでもしたのでしょうか?
「がんばれよー!」 と励ます船長。
私は今でも、このときのカツオドリはどうしてるかな?
ちゃんと飛べるようになったかな?と思い出すことがあります。。。
つづく・・・
《ミズタマヤッコ》2004年小笠原ダイビング旅行2
《母島島内観光でメグロに出会う》2004年小笠原ダイビング旅行3
《父島でダイビング》2004年小笠原ダイビング旅行4
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《ハシナガイルカ》2004年小笠原ダイビング旅行6
《ピグミーシーホース》2004年小笠原ダイビング旅行7
からの続き・・・
☆ ☆ ☆ ☆
10/15
パパヤの父島周り1日+マッコウクジラウォッチングツアーに参加。
今日の船長はオーナー。
小笠原の海を知り尽くした、大好きな船長さん。まさに海の男って感じ。
とにかくイルカもクジラも魚も海鳥も、
この海、この島、小笠原のすべてが大好きだというのが伝わってくるガイドをしてくれる。
私はこの人のガイドがとても好きなんです。
この人と海の上にいると、幸せな気持ちが2倍にも3倍にもふくれあがる。
いつもツアー船の出航前に船長が必ず言う言葉。
「もしもイルカやクジラが見れなくてもつまんない、と思わないでください。
イルカやクジラと同じ海の上にいるんだ!って思ってください!
つまんない、と思った瞬間からほんとにつまんなくなっちゃいますから。」
そうです。たとえ出会えなくても、この海にはたくさんのイルカやクジラが必ずどこかにいるんです。
父島周辺でいちばんイルカによく出会える場所、南島へ向かいます。
台風は小笠原からはずいぶん離れたところにあるはずですが
ここの海にまでうねりが入ってきてます。島の岸壁には白波が立ってます。
しばらく探しているとミナミハンドウイルカがいました!
さっそくエントリー。
やっぱり水中でイルカを見ると最高にうれしい気持ちになる。
イルカの本によると、イルカは物体に超音波を当ててその物体との距離や形、素材などを確認する
エコロケーションという情報処理法を持っていますが、
このエコロケーションの超音波は私たちの脳を刺激し脳内麻薬の分泌を促し、私たちを元気にする作用があるという。
科学的なことは苦手な私ですが、まさしくこの脳内麻薬が分泌されてるんでしょうね・・・だってこんなにシアワセだもの。
イルカたちは睡眠中だったようで、小さな子どものイルカ以外はあんまりヒトと遊ぶ気はないようでした。
★
イルカと泳いだあと、兄島瀬戸にあるキャベツビーチにブイを取りランチタイム。
ここは海中公園で海の中には魚がいっぱいです!


日本の固有種のユウゼン。


着物の友禅染のようだからというのが名前の由来だそうですが、ほんとにきれいな模様です。
日本でも小笠原や八丈島でしか会えないチョウチョウウオです。小笠原ではどこで泳いでいてもたいてい出会えます。
大きなブダイもたくさんいました。


同じ宿に泊まってる年輩夫婦の奥様は、船の上からブダイを見て 「でっかい錦鯉みたいなのがいる!」と喜んでました!
クロハコフグ。


なんてキレイな模様と色合いなんでしょう!
箱型の体型も素敵です!
☆
午後からはマッコウクジラウォッチングです。
マッコウクジラは水深1000m以上の深い外洋で生活する歯クジラ。
体も大きいですが、体長の1/3が頭というでっかい頭が特徴です。
このクジラがいくら大きいといっても、この広い外洋で闇雲にクジラを探すのはタイヘンなので、
パパヤのもう1隻の船が、朝からハイドロフォンという水中マイクを使ってクジラの出すクリックス音と、
長年の勘を頼りにクジラのいる方向と場所を探してくれています。
クジラのクリックス音は盛んに聞こえてきているらしい。
船長が「このあたりからいつマッコウクジラが出てもおかしくない海域です。よく見ていてください。」と言ったので、
みんな目を凝らして広い海を見渡す。
「あっ!ブロウがあがった!!」 一番最初に見つけたのはやっぱり船長!
でもどこでブロウが上がったのか他の誰もわからず、
「えっ?どこ?どこ?」 とハヤル気持ちを押さえながらキョロキョロしていると
「またブロウあがった!」 と再び船長。
他の誰より多く、何度もクジラに会ってるはずの船長が、他の誰よりうれしそう。
私たちには全然どこだかわからない!
「わからん、わからん」 と言いまくってると、船長が遠くを指差しながら
「あっちの方でやかんの湯気みたいなブロウがあがってるから!」 と教えてくれる。
「あっ!いた!ブロウだ!」 やっと私にも見えた。
想像してたよりまだかなり遠くでブロウがあがっている。
船長はどんだけ遠くからブロウが見えてたんだ?やっぱりすごいなーと感心してしまう。
そしてクジラに近づくにつれそのブロウは 「ブホォッ!」という音とともに大きく見えてきました。
黒い潜水艦のような体。間違いなくマッコウクジラです。
ブロウがあがるたびに 「おおぉぉー!」 と歓声をあげてしまう。
やがてブロウがあがる間隔が頻繁になり、「そろそろ潜りますね。」 と船長が言ったあと
「 ほら、潜ったぁー!」 とほんとにマッコウは大きな尾びれを高く、垂直に上げて深海へと潜っていってしまいました。
1時間以上も潜水が可能なマッコウは一度潜ると、相当長い間潜り続けるので他のクジラを探すことに。
水中マイクを入れ、私たちにもクジラの出すクリックス音を聞かせてもらいました。
「カチッカチッカチッ」 と時計のような音でした。
すぐに別のブロウを発見!
体が小さい子どものマッコウクジラです。小さいといっても大人のイルカよりでっかいです。
お母さんマッコウは潜水中のようです。マッコウでも子どものうちは深い潜水はできないらしく、水面でお留守番です。
お母さんが深海で潜水中もクリックス音を使って、絶えず交信しているそうです。
子マッコウは船にも興味を示している様子。こっちに近づいてきたりもします。
なのに急に姿もブロウも見えなくなってしまいました。「 あれ?」 としばらく探していると、いました!
お母さんクジラと一緒です。お母さんが帰ってきたので急いで近づいて行ったんですね。
しばらくこの親子をウオッチングしたあと父島に帰りました。
☆
最後にもう一度南島のほうにイルカを探しに行きましたが、いませんでした。
もう外洋まで夕食を食べにでかけたのかもしれません。
波間に1羽の鳥が浮かんでいました。
船が近づくと鳥たちは飛び立っていくのですが、このコはうまく飛べないようです。
船を止め様子を見てみると、カツオドリです。
船長は船内マイクを使って 「おーーい!どうした?」 とカツオドリに話し掛けます。
ケガでもしたのでしょうか?
「がんばれよー!」 と励ます船長。
私は今でも、このときのカツオドリはどうしてるかな?
ちゃんと飛べるようになったかな?と思い出すことがあります。。。
つづく・・・