関東警備保障に勤める西岡悟郎は、退屈な警備の暇つぶしに盗聴をしていたのがばれて、小淵沢大高村にある、新興宗教「解放の家」の警備に回される。
その警備についた日の夜、「解放の家」の教祖、吉野桃紅が祈祷堂で焼死する。
その火災発見の少し前に、西岡は自分の中に何かが飛び込んだのを感じた。
そして、頭の中で声が聞こえ始めると同時に、火に包まれて焼ける自分とそれを見詰める目を夢に見るようになる。
声は「ここはどこ?わたしはだれ?」と問いかけてくる。そして状況から自分を吉野桃紅だと主張し始める。
そして、西岡は吉野桃紅の焼死は自殺ではなく、他殺の可能性もあると警察から知らされる。
西岡は頭の中の声が何か悩むが、自分もそれは吉野桃紅だと結構直ぐに決めつけて読んでいる。
それは、これが物語だから。もし現実に起こったらやっぱりすんなり受け入れられないだろう。
受け入れられないけれど、自分の気が狂ったとも思いたくないし、そんな西岡の葛藤がよくわかる。
井上さんの物語はそういう気持ちの移り変わりや葛藤がとても自然に書かれていて、納得してしまう。
西岡はあまり好きな感じの人物ではないけれど、それでも心情移入してしまうのは、丁寧に書かれているからだろう。
気持ちに唐突な感じがない。
だから、西岡と声のやり取りや進展が面白かった。
ストーリーの方は、ラストは驚きだった。
分かって振り返ると、「ああ、だからああだったのだ」と納得してすっきりすることが出て来る。
ちょっと、変だとは思ったのだ。
しかし、こんな展開になるとは、意外だったと同時に、可哀相だと悲しみを感じる物語。
その警備についた日の夜、「解放の家」の教祖、吉野桃紅が祈祷堂で焼死する。
その火災発見の少し前に、西岡は自分の中に何かが飛び込んだのを感じた。
そして、頭の中で声が聞こえ始めると同時に、火に包まれて焼ける自分とそれを見詰める目を夢に見るようになる。
声は「ここはどこ?わたしはだれ?」と問いかけてくる。そして状況から自分を吉野桃紅だと主張し始める。
そして、西岡は吉野桃紅の焼死は自殺ではなく、他殺の可能性もあると警察から知らされる。
西岡は頭の中の声が何か悩むが、自分もそれは吉野桃紅だと結構直ぐに決めつけて読んでいる。
それは、これが物語だから。もし現実に起こったらやっぱりすんなり受け入れられないだろう。
受け入れられないけれど、自分の気が狂ったとも思いたくないし、そんな西岡の葛藤がよくわかる。
井上さんの物語はそういう気持ちの移り変わりや葛藤がとても自然に書かれていて、納得してしまう。
西岡はあまり好きな感じの人物ではないけれど、それでも心情移入してしまうのは、丁寧に書かれているからだろう。
気持ちに唐突な感じがない。
だから、西岡と声のやり取りや進展が面白かった。
ストーリーの方は、ラストは驚きだった。
分かって振り返ると、「ああ、だからああだったのだ」と納得してすっきりすることが出て来る。
ちょっと、変だとは思ったのだ。
しかし、こんな展開になるとは、意外だったと同時に、可哀相だと悲しみを感じる物語。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます