しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「憑神」

2007年10月05日 | 観劇
2007・9・4(火)~9・26(水) 新橋演舞場
原作 浅田次郎   脚本・演出 G2

<ストーリー>
「幕末の江戸。
下級武士の別所彦四郎は、婿養子先から離縁され、妻子と離れ離れに。
もともと別所家は、代々将軍の影武者をつとめる由緒ある家柄であったが、今は雑用ばかりの御徒士の中で甲冑の管理を請け負っていた。
実家に出戻った彦四郎であったが、別所家のお役目は兄がつとめ、兄嫁にも邪魔者扱い。
タダ飯食いの毎日で母と肩身の狭い思いをしていた。
そんなある日、ひょんなことから朽ちかけた祠に出合う。三巡…?出世稲荷と名高い三囲稲荷と字が違えど、困ったときの神頼み!と、手を合わせたのがはじまりだった…。
なんと現れたのは、神は神でも憑神さまだったのだ!
ことから朽ちかけた祠に出合う―。三巡…?出世稲荷と名高い三囲稲荷と字が違えど、困ったときの神頼み!と、手を合わせたのがはじまりだった…。なんと現れたのは、神は神でも憑神さまだったのだ!」
                <ちらしなどの粗筋より>

<感想>
原作は知らずに観る。
舞台は人情物の喜劇、といった感じ。
始めはまったりと進んでいったが、段々面白くなる。
憑神が3神ひとまとめとか、お引越しが出来るとか、面白い。
「貧乏神だって神様だ」ってそれはそうだ。
悪魔だって、元天使だ。ちょっと違うか。
死神が音楽好きというのが他でもあったが、この話でも憑神は音楽好き。
突然、楽器が出てきてそれがチャンバラのシーン。
やはり、大きな劇場だと見せる場面を作っているなと思った。
当然、中村橋之助さんの立ち回りのシーンもある。

楽しいストーリーで、死神に憑かれてもその人の気持ちで、神様の力が直ぐに使える訳ではないというのも良かったが、
ラストがあまり好きではなかった。
死に方を見つけて上野の山へ向うというのが、いまひとつ。
影武者になれるなら、これから死に向う人を何とか助けることをすればいいのに。
それが武士の道なのか。

笠原浩夫さんは、「魔界転生」に続いて2度目の時代劇、新橋演舞場、G2さん。
前回よりも「時代劇」の登場人物らしい衣装と立ち回りだった。
メインの役は青山主膳。
火事原因を調べて、賄賂をもらえるちょっと偉い役。しかし、しっかりお笑い担当。
へなちょこ剣術で、危なくなると逃げ惑い命乞い、最後は強がって捨て台詞を残して去って行く。
そんな絵に描いたような3枚目役をしっかり演じていた。
鈴木杏ちゃんに手毬をぶつけられたり、中村橋之助さんともしっかり絡める役だった。
最近、そんな可笑しな笠原さんが多くて、シリアスな感じを忘れそう。
ご本人は、とても穏やかな落ち着いた人、だと思うけれど。

コング桑田さんはキャラクターがとても楽しかったし、ご本人も楽しそうだった。
前にキャラメルボックスで見た印象というか、見た目もがらりと変わり、今回のお相撲さん姿も似合っていた。
結構、キャラクターに特徴を持たせているので、そうでない人は、その他大勢と見ていいようだ。
始めは誰が重要なのかと、色々なところに頭を使ってしまうので。
遠いとなかなか顔の判別も難しいし。
「魔界転生」にも出演していた、福田転球さんのくねくねした動きも特徴的。

でも、小さな祠とか見るとつい手を合わせたくなるけれど、気を付けなければならないのか。


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