しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ストックホルムの密使」 佐々木譲  

2010年02月02日 | 読書
「ストックホルムの密使」 佐々木譲      新潮文庫

イタリアは降伏、ベルリンも陥落した第二次大戦末期、孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は絶望への道を辿る一方だった。
日本政府はソ連仲介の終戦工作を模索するが、スウェーデンに駐在する海軍武官・大和田市郎は、瀕死の日本にとどめを刺す連合国側の極秘情報を入手した。
日本が滅亡する前に、その情報を軍上層部に伝えるべく、いま二人の密使が放たれた…。
         <文庫本上巻裏カバーより>

2人の密使とは、日本人でパリに来ていて日本の旅券と取り上げられ、トルコの旅券を持っている森四郎。
ポーランド人で亡命政府の情報将校、ヤン・コワルスキ。
コワルスキからの情報で、ソ連参戦や原子爆弾の情報を掴んだ大和田市郎。
しかし、彼が日本に送った電文は、上層部に届く前に無視され続ける。
日本は終戦をめぐり、意見が分かれる。
ソ連の動向が重要になっていた。

〈第二次大戦秘話3部作〉の完結編。




戦争は始めるのは簡単だが終らせるのが難しい、と言うが、こんなにも色々なことがあるのだと。
もう終ってしまった過去の事なのに、歯がゆく悔しく情けなく悲しい。
ラスト、1945年8月15日午後4時20分、穏やかに終る。
しかし、まだこの時、満州や樺太では戦争は続いていたのだと頭に浮かぶ。
国民は何度も政府から見捨てられて来たのだ。
今も状況は違うが、見捨てられているのだと思うことがある。
日本は終戦で、変わったのだろうか。
最後の山脇の思考に、考えさせられる。
日本が道を間違えたのは何処、それはもう修正がきかないのか。

知っていたこともあるが、始めて知ったことも多い。
そして、日本がした戦争について、もっと教育の場で知らせ方がいい。
被害者でもあるが、加害者でもあったことはみんなが認識しなければ行けないことだと思う。

夢中になって読んだ、〈第二次大戦秘話3部作〉。
史実が基になっているが、ストーリーもとても面白かった。
人間として何を守るのか、何を大事に考えるのか。
国をどう考えるのか、国とはなんなのか、今でも考えなくてはならないテーマだ。
今、戦争をしている国もある。
日本が、それに関わることもないとは言えない現実がある。

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