しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「本を愛しすぎた男 本泥棒と古書店探偵と愛書狂」  アリソン・フーヴァー・バートレット 

2022年05月16日 | 読書
「本を愛しすぎた男 本泥棒と古書店探偵と愛書狂」アリソン・フーヴァー・バートレット  原書房    
 The Man Whe Loved Books Too Mach   築地誠子・訳

友人から400年前の本、『薬草図鑑』を預かった私は、稀覯本専門家の古書店主の力を借りて、その本がヒエロニムス・ボックと言う名の植物学者/医師によって書かれたものだと突き止める。
その本は大学の図書館に返し損ねた本だと言う事だったが、大学に問い合わせてもその本についての記録はなかった。
インターネットで盗まれた稀覯本の中にもなかった。
調べるうちに稀覯本と本泥棒について興味が沸く。
古書店主でアメリカ古書籍商組合の防犯対策室長のケン・サンダースが、本泥棒、ジョン・ギルキーを捕まえることに没頭していると知り、ケン・サンダースに連絡を取る。
サンダースは、ギルキーは「本を愛しすぎて盗む泥棒」だと言う。

サンダース、ギルキーへのインタビューや、稀覯本なのについて書かれたノンフィクション。







本泥棒と言うと万引きや、図書館で借りて返さないと言う事を思い浮かべた。
これは稀覯本の窃盗で、クレジットカードを用い、周到に行われるもの。
ギルキーがインタビューで詳しく語るので、手口がよく分かる。
しかし、今はこう簡単にはいかないと思う。
こういう事があったからセキュリティが強化されて来たのかと。
ギルキーが語るのは、自分の行為が正当だと思っているから。
でも、本を取りに行くときには警察が来ていないか確認しているから違法な事は認識しているのだろう。
インタビューで話す事をその通りには受け取れないし、あまりに自己中心的で苛立つ。
テーマの1つにギルキーが何故本を盗むのかとあり、あれこれ考察するがそれはあまり意味がない気がした。
ギルキーがなかなか捕まらないのは盗んだ本を売らないから。
本を愛する気持ちは誰も変わらないと言うのはその通りだろう。
なぜ盗むのかは、それを愛しているからでは理由にならない。
本を商品価値のあるものと見る人たちもいる。
稀覯本専門の書店や収集家の事も改めて知るが、これはあまり自分とは縁のない世界。
本は読む物であって、飾っておくものではない。
本棚にずらりと本が並ぶ景色は好きだけど。
収集家は「本は読む物ではない」と言う愛し方。
期待していた内容とはちょっと違ったが、色々なエピソードは面白かった。
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