ジュゴン掲示板

ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は日本では沖縄にのみ生息しているジュゴンを守るために活動をしています。

ジュゴンを辺野古からおいだしているのは誰?!

2009年04月11日 | ジュゴンブログ
アセス準備書本編が那覇防衛局HPにアップされました。

その6-16-165ページに下図があります。
2008年3月~2009年2月のあいだ大浦湾付近で発見されたジュゴンの移動の
軌跡とのこと。
まるで基地予定海域を避けているようです。



こういった調査結果をもとに「準備書」は
「(a)ジュゴンの生息域の減少
現地調査の結果によると、事業実施区域周辺において生息するジュゴンは
嘉陽沖にほぼ常在しており、事業実施区域においてはジュゴンの生息は確認
されていません。そのため、施設等の存在による海面消失に伴いジュゴンの
生息域が減少することはほとんどないと考えられます」

「(b)ジュゴンの餌場の減少
事業実施区域周辺におけるジュゴンの餌場は、主に嘉陽地先のギミ崎東側
の海草藻場と考えられるため、施設等の存在による海面消失がジュゴンの
餌場となる海草藻場の生育域を減少させることはないと考えられます」
(6-16-223)

と結論づけています。

同じ政府機関の環境省がH13~15に実施した「ジュゴンと藻場の広域的調査」に下図があります。



この図では辺野古に関して、
「(H14年調査)広い藻場であるためSt.をいくつか設置して調査した
が網羅的とはいえない。ジュゴンの食跡1本を確認。またジュゴンと
思われる大型動物の糞を2箇所で確認。00.12に防衛施設庁が3箇所で
複数本の食跡を確認。ジュゴンネットワーク沖縄などのNGOによっても
98,99,00,03年に多数食跡が確認されている。(民間ヘリコプターや
セスナ機、船舶などによって多数ジュゴンが目撃されている」

とあります。

「準備書」のジュゴン調査結果が、仮に現在のジュゴンの生息域を
ある程度反映しているとするなら、「辺野古で複数食跡確認」という
既存の知見となぜ異なる結果になっているのか?その理由原因を考察
するのが科学的文書の最低用件のはずです。

沖縄防衛局は、辺野古で何をしてきたのか?



辺野古の浅瀬へジュゴンが入る入り口に水中カメラを配置し、ジュゴンを
とおざけました。これはほんの一例で、無謀な調査がジュゴンを遠ざけ
たことは間違いありません。

そして米軍の軍事演習がつづいています。



新基地ができる前から、無謀な調査と軍事演習によってジュゴンは最大の
藻場である辺野古から遠ざけられています。
腹が減っているんだろうな・・・・

「なぜ従来確認できた辺野古で、ジュゴンの生息が確認できなかったのか?」
答えるべきは那覇防衛施設局です。

☆じゅごん